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【キャリア相談】 大学経営の質を向上する方法(50歳・大学事務職員)

国立市にお住いの50歳の大学事務職員Aさんから頂いた相談を紹介します。

西東京市の居酒屋 「やきとり にしだ場」でキャリア相談を頂戴
女性スタッフが協力してくれました(^^♪


和歌山県の名酒「黒牛(くろうし)」キリッとした美味しさです。
二杯目は大好きな岩手・盛岡の名酒「あさ開(あさびらき)」で大満足
かなり赤ら顔になってきました(苦笑)。

文科省から大学経営の質の向上について指導を受けています。
教員(教授会)、経営陣、事務職員はそれぞれバラバラな上、事務職員は「やらされ仕事」が多くモチベーションの高い人が少ないのが現状です。

50歳・大学事務職員Aさん

そこで今回は、Aさんのキャリア相談「大学経営の質を向上する」を頂戴して、「大学経営の質を向上する方法」を「楽しみに変えるチャンス」にしたいと思います。

【私ならこうする】

私が大学の経営に関わってきた中で
一番痛感している大学の現状は次のようなものです。
 
大学に所属している3人種(①教員(教授会)②経営陣③事務職員)の方々は、
・それぞれの間の信頼感が高いとは言えない。
・それぞれの間で共有すべき共通ビジョンが明確とは言えない
・それぞれに必要な能力が大変失礼ながら十分とは言えない

①教員は経営感覚の欠如、
②経営陣はバランス感覚の欠如、
③事務職員は考える力の欠如
 
そうした状況の中で、私は以下のアプローチを取ってきました。

共有概念は「ファクト・ファースト」

大学経営の質を向上させるために必要なことは、
3人種(①教員(教授会)②経営陣③事務職員)の間の信頼感を構築することです。
信頼感を繋ぐものはファクトです。
ファクトを前提とした経営の実現が必要です。
ファクトの前には誰もが耳を傾けざるを得ません。
(特に「①教員(教授会)」の方々は、ファクトベースでの議論には信頼感を持ちます)
 
次に必要なことは、それぞれの間で
共有すべき共通ビジョンを明確に定義することです。
(ビジョンが複数ある場合は優先順位を明確にする)
 
以上の取り組みは大学経営の質を向上させる大前提として
②経営陣」が「①教員(教授会)」と「②事務職員」を巻込んで実現させなくてはなりません。

突破口は「事務職員の意識変革」

3人種(①教員(教授会)、②経営陣、③事務職員)の間の溝を埋めるのは
「① 教員(教授会)」と「②経営陣」を事務仕事でサポートしている
「③事務職員」の方々です。

IT化AI化の流れの中で(実は)内心危機感を持っている「③事務職員」の方々の意識改革を促し、ITやAIには出来ない価値を創出する仕事に就かせることが大学経営の質を向上する(ひいては自分のエンプロイアビリティを強化する)突破口になると私は考えます。

決め手は「事務職員が創出する価値」

(1)お客様(学生)の質を向上させる
・「学生に何を教える」を更に進めて「学生が何が出来るようになったか」 
 を証明する仕組みを確立する。
・学生の学修態度を変える「決め手」を探り、全学を巻き込んでその展開を 
 推進する。
 
(2)自学の社会的評価を向上させる
・大学と各ステークホルダーとの繋がりを強化する為の支援を実施する。
・自学の特徴・強みをベースに戦略的広報活動を企画展開してブランドを
 強化する。
・自学の社会的評価データを収集・分析して改善策を経営サイドに提案して  
 推進する。
 
(3)3人種との協働領域を強化する
・教員の担当科目・専門分野ごとに世の中で求められている要素を
 取り入れた新カリキュラムを(教員を巻込んで)企画・提案して付加価値 
 を生み出す。
・教員の担当科目・専門分野ごとに新たな専門書籍や論文の情報を教員に
 提供して付加価値を生み出す。
・教員との協働領域を開拓して新たなプロジェクトを生み出し推進する。
 
(4)自学の収益性・生産性を向上する
・収入と支出の状況を分析して改善案を企画し、全学を巻き込んで改善を
 推進する。
・自学の組織風土(「協力し合う風土」「尊重し合う風土」「意見を自由に 
 言い合う風土」)を定期的にチェック・分析して、必要に応じて経営サイ
 ドに改善要請する。
 
以上 いかがでしょうか。
 
骨の折れる仕事ですが、大学の変革は待ったなしです。
3人種の方々を巻込んで行動することをお勧めします。
  
アナタの輝く未来のために!


 


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