エッセイ: 「遅刻魔」と「遅刻され魔」の依存関係

20240204

約束の時間に平気で遅れてくる人間が好きかもしれない。
もちろんわざわざ遅れてきて欲しい訳ではないが、それぐらい適当な人間が相手だと気楽だ。
そういう面の皮が厚いというか、自己中心的なところを他者に見せれる人間を僕はある意味尊敬している。
生物としての強さを感じる。

僕自身は人を待たせることが苦手だから、なるべく時間より早く到着するタイプの人間だ。
そうやって持つ時間も(来てくれるならば)別に苦ではない。
むしろ「俺は君を待ってやったんだぞ」という気分からその日の出会いがスタートするので好きかもしれない。

そのおかげというか、そのせいというのか、僕の友達には時間を守らない人間が何人か存在している。
1時間遅れて開口一番に、
「よ、遅かったな!」
とか言ってくる奴だ。
そんな奴に礼儀正しくする必要はないので、割と失礼なことや、わがままを言っても罪悪感を感じることもない。
変に相手がどう思うかなんて自己反省会を後でする必要もないから、力を抜いて、好きなだけ喋って、好きなだけ黙ることができる。
とてもありがたい存在だ。

こうやって、ニッチな需要を補完しあえる人間で僕の周りを固めていきたい。
いつか生態系を作ってみたいな。

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