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手をつないでいい?という質問が無粋な理由とは

優しい人が好きっていう女の子の前で、優しく振る舞っていたら、いつのまにかシルバーアクセじゃらじゃら付けてバンドやってる男の子と付き合っている現象。

類似の現象としては、凡庸なマーケターは顧客にアンケートで欲しいものを聞くし、優秀なマーケターは欲しいものを聞いた上でそれを一回全て忘れて仮説を構築する。

馬車しかない時代に、もっと速い馬車が欲しいと言われるけれど、スーパーカーが欲しいというニーズが出てこないのと同様に。

消費者にニーズを聞いても、必ず少しピントがズレる。

例えば恋愛なら、モテない男の子は手を繋ぐことすら、「手を繋いでいい?」とニーズの確認をする。

モテる男の子は、その前の会話や雰囲気や、お店を出て歩く距離感が縮まったことを察知して行動に移す。

逆にいうと、「手を繋いでいい?」ってニーズの確認をするのって、一見すると丁寧に消費者に寄り添っているように見えて、実はその前段階で観察することをサボり続けたから、お客さんに「あのー、言ってくれたら何をすればいいのか分かるので、何が欲しいか教えて下さい」って不粋な質問をしてるようなものなのだろう。


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