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中小企業診断士には、いつなるのがいい?

先日、東京都中小企業診断士協会の関係で、新人診断士さんとの交流会に行って来ました。

「新人」といっても、年代はZ世代からバブル世代くらいまでと様々で、診断士資格の間口の広さをあらためて感じ、ふと「診断士って、いつの年頃でなるのが一番いいのかな…」と頭に浮かんだものを少々まとめてみました。

【20代から診断士】

中小企業診断士は受験や活動を通して、経営知識が網羅的に理解できたり、社外の繋がりを広がるられたりと、より若いうちからなっている方がビジネスパーソンとして有利に思えます。

ただ、20代はまだ社会人として仕事を身に付けていく段階です。勤務先の仕事に加えて診断士受験・活動までとなると、ボリュームが多すぎてどちらも中途半端になりかねません。

もちろん、診断士活動と勤務先業務が近しい職業(ex.コンサル、金融機関、支援機関など)の人や、診断士になってコンサルや経営の仕事をしたいと方向性を定めている人は、早くから挑戦してもいいですが、20代特に前半の時期は、まずは目の前の仕事に集中して、最初のキャリアを固めることがベターです。

【30代から診断士】

診断士合格者が最も多いのは30代です。※令和4年度2次試験合格者のうち、約40%が30代です。
勤務先でもおそらく一人前の戦力になっていて、更なるスキルアップを目指すタイミングとして診断士取得には良い頃です。
また「診断士資格を取得して転職」と考えている方にとっても、適した年代のように感じます。
(ちなみに私が取得したのも30代半ばの時期でした。)

試験勉強の面でも、ビジネス現場での体験を積んできた30代は、受験テキストの内容もより実感を持ってイメージしやすく、「そうか、仕事で出てきたこれはこういう仕組みだったのか!」といったように学習自体も楽しく行えます。

ただし30代は、会社で責任ある仕事を任され忙しくなったり、結婚・育児などプライベートも盛り沢山になるであろう時期でもあるため、勉強時間を確保することはなかなか大変な年代でもあります。

【40代から診断士】

30代に次いで合格者数が多い(約30%)のは40代です。
会社では管理職などマネジメントの仕事に携わる年代、診断士で得るスキルを自部門のマネジメントや経営で活用できると考えれば、これも良いタイミングです。

診断士登録後に広がる社外の人的な繋がりは、うまく活かせれば会社仕事にも役立つ人脈となるかもしれません。
また、勤務先での将来がある程度見えてきた人にとっては、「新しい道が開ける」という一種のカンフル剤のような面もありそうです。

【50代から診断士】

会社での役割も固まり、そろそろセカンドキャリアを考える頃です。
定年退職、早期退職後の診断士独立を意識して、50代での診断士取得は有力な選択肢でしょう。
新しいことを学ぶには体力など少々しんどくなってきそうですが、豊富なビジネス経験から試験勉強を有利に進められるかもしれません。

整理してみたところ、それぞれの年代で診断士取得・活動をする意義があり、「診断士になるには早すぎる/遅すぎる」ということはなさそうです。
ただ、漠然と「診断士に合格すればなんとかなる!!」ではなく、「自分の年代等と診断士になる目的が合致しているか」をよく考えてから進めて行きたいですね。

【ご参考】令和4年度中小企業診断士第2次試験に関する「統計資料」


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