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診断士セミナーの「ハイブリッド開催」を考える(後編)

ハイブリッド開催を考える、後編です。
(前回の記事はこちら↓)


前回は、講師による発表パートについてのハイブリッド開催を考えてみましたが、今回はセミナーのもう一つの要素、ワークについてお話します。
では、またいくつかのパターンで見ていきましょう。

1.個人ワークその1(発表なしの場合)

発表なしの個人ワークの場合、講師から課題が出されて参加者がワークする、そこまでで完結しますので、発表パートからの設備追加は無しで大丈夫です。


2.個人ワークその2(発表ありの場合)

個人ワークの後に、ワーク結果を見せ合って共有したり講師からレビューを行う場合にはひと工夫が必要になります。
具体的には、オンライン参加者のワーク結果をリアル会場の参加者に見せることと、その逆をどうするかがポイントです。

まずはオンライン→リアルの共有の場合。
オンライン参加者からZoomで共有した画面を、講師用PCまたは運営用PCから会場のプロジェクターにつないで映写し、リアル会場の参加者にも見てもらいます。

なお、運営用PCから行う場合には、プロジェクターに接続するためのスイッチャー(切替機)があると便利です。
★参考商品:HDMI切替器(エレコム)

リアル→オンラインの共有はもっと原始的で、リアル参加者の手書きで書いたワーク結果を、講師PCまたは運営PCのカメラで撮影し、Zoom上でオンライン参加者へ共有します。


3.グループワークその1(分割グループ型)

グループワークでは、グループメンバーをリアル会場とオンラインで分割するか、混ぜて行うかによって方法が変わります。

リアル/オンラインを分けて行う場合は特に複雑なことはありません。
会場メンバーは会場内で(感染対策を施しつつ)集まってワークをして、オンラインメンバーはZoomのブレイクアウトセッション機能を使えばOKでしょう。
※ワーク結果の発表方法は、個人ワークの場合と同じです。


4.グループワークその2(混合グループ型)

グループワークを会場とオンラインの混成メンバーで行う場合は、リアル参加者とオンライン参加者を繋ぐために、1グループ1台のPCと通信回線が必要になります。

運営サイドでこれを用意するのはなかなか大変なので、リアル・オンライン混合のグループワークを予定している場合は事前に参加者にPCを持参してもらうのがいいでしょう。


5.オマケ ~あると便利な機材たち~

最後に、ハイブリッド開催をする時に、あると便利な機材を紹介します。

■講師用ヘッドセット(イヤホン&マイク)
オンライン会議の場合はたいてい静かな自室の中で座って話すだけなのでPC内蔵のマイクやWEBカメラだけでも聞こえますが、リアル会場ではそれでは少し心もとないです。さらに、講師が会場内を動き回ることや、オンライン参加者からの音声を講師も聞くことも考えると、講師専用のマイク、それもマイクとイヤホンが一体化したヘッドセットがあった方が良いでしょう。

中でもBluetooth対応のヘッドセットならコードを気にせずステージや参加者席を歩き回れるので、とてもおススメです。
★参考商品:Bluetooth片耳ヘッドセット(サンワダイレクト)

■会議用マイクスピーカー
これはスピーカーが内蔵された高感度マイクで、講師・参加者の声を1台でカバーし、オンライン参加者からの音声をリアル会場に流すこともできます。
比較的少人数のセミナーで、参加者からの発言がたくさんある場合など非常に便利です。

★参考商品:WEB会議マイクスピーカー(サンワダイレクト)

と、さらに最新の機器で、マイク・スピーカーに加え360°カメラまで搭載した「Meeting OWL(ミーティングオウル)」なるものが出ているようです。
ステージに並ぶパネラーを同時に映したり、講師だけでなく参加者の様子も見せたりと、セミナー演出の可能性を広げてくれそうでワクワクします。

★Meeting OWL(ミーティングオウル)(ソースネクスト株式会社)


以上。前後編2回にわたりお付き合いいただきありがとうございました。

「ハイブリッド形式」は、今後セミナーに限らず色々なイベントで導入されていくもので、単にリアル/オンラインの両方に対応するだけでなく、コミュニケーションの新たな形が生まれるポテンシャルも感じさせてくれます。

まずは今回の記事で、皆さんがハイブリッド形式のセミナー・研究会を開催する時の参考になれば幸いです。

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