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大糸線 2024 初夏 ~大糸北線全駅訪問(1)~


はじめに

大糸線の増便バスに関する私の所管は、前回投稿した通りである。

2024年6月から運行開始された増便バスと、既存の鉄道とをあわせた時刻を調べたところ、1日ないし2日で大糸線(北線)の全駅を訪問することができることがわかった。そこで、良い機会なので実際に増便バスに乗車して、大糸線(北線)の全駅を一通り訪問してみることにした。一部の駅はこれまでも訪れたことはあるが、中土と小滝はまだ私は乗降したことがない。一度使ってみたいと思っていたので、ちょうど良い機会である。

今回は、私が増便バスを活用して大糸線(北線)全駅を訪問した2024年6月15日~16日の状況を書き残そうと思う。

全駅訪問の単純な記録でも、かなりのボリュームになるため、初日(6月15日)と二日目(6月16日)の2回に分ける。初日も全日の模様すべてを詳らかに書いたところ、長大な量になってしまったため、午前・午後に分けることにした。

1日目午前のサマリー

今回は2024年6月15日(土)、1日目の午前中の模様を綴るが、個別の詳しい記録に入る前に、今回のサマリー(要約)をまとめてみる。

増便バスの第一印象として、人数・運用面では当初私が予想したよりも乗客数は少なく、運転手さんも不慣れな点が見られ、一部の地元の方もどれだけ認知されているのか不明な点があるように思われた。
しかし、糸魚川-白馬へ、南小谷での乗り換えなしに直通できる利便性はポテンシャルがあり、観光協会の方も期待している模様。大糸線(鉄道)との補完関係によって、日本海側〜白馬・大町・安曇野・松本方面との往来の利便性が維持・向上されることが十分期待できるのではないか、と考えた。

では以下、時系列ごとにそれぞれの状況を詳しく述べていく。


東京から糸魚川へ

今回はまず2024年6月14日(金)の夜に東京から長野まで夜行高速バスに乗車して移動を開始した。6月15日(土)早朝に長野に到着した後、すぐにしなの鉄道北しなの線を使って妙高高原に移動。その後、えちごトキめき鉄道を使って直江津経由で糸魚川に入った。

直江津から糸魚川に移動中に時刻表を確認していたら、私が糸魚川に到着する時点で8時54分発の南小谷行きの普通列車に間に合うことがわかった。そこで、私は早速この列車に乗ることにした。

糸魚川0854-根知0908 [428D]

糸魚川駅 428D

・運用車両:キハ120-354
・乗車人数:乗客11名(自分含)・運転士さん1名の他乗務員さん2名が乗務

私は8時54分発糸魚川発南小谷行きの普通列車に乗ろうと決めたとき、途中駅で糸魚川行きの増便バスに乗車することを考えた。
最初は小滝で降りて折り返すことを考えたが、小滝での乗り換え時間は5分しかない。
なにぶん、増便バスの乗車は初めてのことなので、乗り換え時間に余裕を持ったほうが良いと考えた私は、小滝の一つ手前の根知で降り、根知から糸魚川に増便バスで戻ることにした。
乗客数は繁忙期ではない時期ののんびりした時期の人数だな、と思って見ていたが、運転士さん以外に乗務員さんが2名も乗務されていた点が個人的には新鮮に見えた。乗務員さんが通常より多く乗務されていた背景・理由は私には分からない。

根知駅(1)

根知駅

9時8分に根知駅に到着。
個人的には根知にはすでに複数回訪れている。
上越妙高からカーシェアを使って夜の根知に降り立ったこともある。
また直近では、2023年11月に観光列車「雪月花」が大糸線に乗り入れた際、根知で地元の方々から歓迎のおもてなしを受けた。特に、根地の酒蔵で作られた「根知男山」の振る舞い酒はとても良い思い出だ。
今回は6月16日(日)にじっさいにその酒蔵を訪問しようと思っている。

根知0925-糸魚川0946 [増便バス1便]

根知駅より増便バス1便

・運用車両:白馬交通大型バス
・乗車人数:根知到着時 乗客7名/姫川 2名下車

根知駅から大糸線増便バスに乗車する。個人的に初めての体験だ。
このバスは、定刻では9時25分発だが、この日は3分遅れの9時28分に根知に到着した。
バスの乗車前は「満員だったらどうしよう」と心配をしていたが、実際には根知到着時点で乗客は7名で、問題なく乗車することができた。
料金の精算は乗車時か降車時か、よく分からなかったが、運転手さんとのお話の流れで、降車時に精算することにした。
私は北陸おでかけtabiwaパスという特殊なフリーパスを使っているので、実質的に「精算」は発生しないのだが、どのみちそのパスを見せる必要があり、乗車時に時間を取って遅延を発生させるより、降車時に事情を詳しく説明したほうがよさそうに思えたので、降車時に精算することにした。

バスは国道148号線を北上し、途中の頸城大野と姫川に停車。どちらの駅でも乗客の乗降はなし。その後、糸魚川駅付近で県道222号線に入り、そのまま糸魚川駅アルプス口のロータリーに到着した。

糸魚川駅(1)

糸魚川駅アルプス口の増便バス バス停

増便バスが糸魚川駅に到着したのは9時46分。
降車時に最後に降りて運転手さんに北陸おでかけtabiwaパスについて説明し、「こういうパスがあるんですね」と驚かれたが、有効なきっぷを持っているということで、問題なく降車した。
この後、次に糸魚川を出発する南小谷行きの普通列車は10時31分に糸魚川を出発する。それまで、40分程度の空き時間がある。

バスが到着したアルプス口には観光施設「ジオパル」がある。ここは私が糸魚川駅に来ると必ず立ち寄って、地元のイベント情報や、町のアップデートを確認している。今回も、何の気なしにふらっと立ち寄ってみた。
観光案内所で糸魚川のガチャガチャが置かれていた。昨年、2023年にも見たものだ。最近はあちこちの地方都市で「街ガチャ」のような売り方でよく見かける。昨年、私もいちど回した記憶があるが、今回も記念がてらに一回ガチャガチャを回した。300円かかるが、あいにく私は小銭を持ち合わせていなかったので、観光案内所の窓口の方に両替をお願いして、硬貨に変えてガチャガチャを回した。今回は能生の弁天岩のキーホルダーをゲットした。

ガチャガチャで遊んでいる時に、両替をお願いした窓口の方とふとした会話をしてからお話しが弾み、大糸線増便バスに関するお話や、糸魚川での交通事情・観光事情など様々なお話をさせて頂いた。詳細をここに書くことは控えるが、特に糸魚川の交通・観光事情について個人的にとても興味深いお話が伺えた。
話に夢中で、あっという間に30分が過ぎ、気がつくと南小谷行きの列車が発車する2分前だったので、私は窓口の方とお別れをして、慌ててホームに向かった。充実した30分だった。

糸魚川1031-頸城大野1039 [428D]

頸城大野着 428D

・運用車両:キハ120-329
・乗車人数:糸魚川発車時 乗客19名 運転士さん・整備士さん各1名

この車両ではひとつ前の428Dに比べて8名ほど多い19名が乗車されていた。運転士さんのそばには安全チョッキを装着した整備士さんらしき方が乗務されていた。推測だが線路状況などをチェックされていたのかと思われる。
途中の姫川での乗降はなく、頸城大野でも下車したのは私だけであった。陽が昇って暑さを感じつつある陽気の中、頸城大野に降り立った。

頸城大野駅

味のある頸城大野駅

頸城大野も、根知と同様に私が訪問するのは今回が初めてではない。

姫川そばのひすいの湯に夜中に立ち寄り、予定より早く温泉から上がった後、最寄りの姫川を出発する糸魚川行きの最終に乗るまで時間が空いていたことがある。予定より多く待ち時間があったため、私は夜中に姫川から頸城大野まで徒歩で移動し、頸城大野から糸魚川まで最終で移動したことがある。我ながら物好きだなと思う。
夜の頸城大野の訪問経験はあるが、陽が出ているうちに訪問する機会はあまりない。そこで、日中の駅舎をじっくりと観察した。

頸城大野駅の建物財産標

建物財産標を見ると駅舎は昭和9年12月に建てられたとある。
駅舎にかけられた駅名標の文字も達筆である。
駅の周辺は住宅が立ち並んでいるほか、小さな事業所・工場のような建物も散見される。
頸城大野の前後は線路がずっと直進しているので、見通しが良い。
頸城大野の増便バス用バス停は、駅舎から少し西に進んだ道路沿いにある。駅舎の前にバスは着かない点に注意が必要だ。

頸城大野1054-糸魚川1103 [425D]

根地から頸城大野に駆け降りるキハ120

・運用車両:キハ120-354
・乗車人数:頸城大野発車時 乗客3名 運転士さん1名・乗務員さん2名

頸城大野周辺を散策した後、10時54分頸城大野発の糸魚川駅普通がやってきた。南小谷を10時4分に出発した運用だが、乗客は3名。乗務員さんが2名いらっしゃったが、これは8時54分に糸魚川を出たときと同じ体制だ。
途中の姫川からは2名の乗車があり、糸魚川到着(11時3分)の時点で計5名の乗客が降りた、という計算になる。
青春18きっぷシーズンになると着席率100%、立ち席も発生する位に盛況になるが、普段ののんびりした大糸線が私は好きだ。(収益の面では問題だろうが)

糸魚川駅(2)

ランチ

ブラック焼きそば

11時3分に糸魚川に到着した後、次の南小谷行は11時55分発の増便バス二便である。ここで一時間弱の空き時間がある。貴重なランチのタイミングだ。時間があるといっても60分弱しかないため、潤沢に時間があるとは言えない。

すぐさま私が思いついたランチメニューは、糸魚川駅日本海口の近くにある定食屋さんの糸魚川ブラック焼きそばだ。駅から7,8分歩くと中華屋さんもあって個人的には好きだし、「キターレ」という施設で営業しているお店のカレーも美味しい。ただ、今回はクイックに済ませたいため、駅近でさっといただける定食屋さんに直行した。

大糸線の車両を降り、階段を上って改札を抜け、左に進むと日本海口。エスカレーターで待つほどのんびりもしていられないので、階段をてくてく下り、駅前ロータリーを左方向に進んで一目散に定食屋さんに向かった。
糸魚川の日本海口はよく宿泊するホテルも多いので、個人的に土地勘はあると思っている。

定食屋さんはお昼前にもかかわらず、全てのテーブルが埋まりかけるほど盛況であった。私は幸いにして空いていたテーブルに着席したが、ほどなくしてほかのお客さんもいらっしゃって相席となった。なかなかの人気店である。

糸魚川名物のブラック焼きそばを美味しくいただく。黒いのはイカスミだ。B級グルメで町おこしをする、というトレンドは今もそれなりに続いていると思われるが、糸魚川は「ブラック焼きそば」と「ジオ丼」と名付けた海鮮系の丼をセールスしている。ブラック焼きそばは提供している店舗ごとに特色が違うそうで、前述の駅から徒歩7,8分の中華屋さんでも提供されて、美味しくいただいたことをよく覚えている。

糸魚川みやげ

ランチの後はヒスイ王国館でお土産を買う。私がよくヒスイ王国館で買うお土産に、地元のお米「新之助」で作った米の麺がある。モチモチした歯ごたえの面で、冷やしていただくのが私は大好きだ。いつも3個ほど買って帰るようにしている。さすが米どころ。糸魚川のご当地のお米で作りました、という点が個人的にポイントが高い。

「糸魚川産」米粉麺。大好きです。

ヒスイ王国館を出て、隣接する駅に戻る。えちごトキめき鉄道の窓口で鉄印を買うのも、私が糸魚川に来て必ず行うルーティーンである。「鉄印」は第三セクター鉄道が参画して、御朱印感覚でその鉄道に乗車した記念となる「鉄印」を買い求めることができる企画である。最近は鉄印のデジタル版も販売が開始され、駅に掲出されたQRコードを読み取って、そこでしか買えないデジタル鉄印のNFTを購入できる。私はNFTも何となく買い求めており、何よりデジタルはかさばらないので好んで買い求める。

バス停へ

60分という限られた時間の中で、ランチから買い物まで一通り済ませた後、いよいよ増便バスで大糸線を南下する。
糸魚川の増便バスの乗り場はアルプス口のロータリーにあり、ほかの路線バスのバス停と並んでいるため、あまり迷うことなく辿り着ける。

糸魚川駅アルプス口方面の増便バス案内

バス停の周辺に、バスを待っていると思われる地元の方・旅行者の姿が若干名いらっしゃった。ふとした時にバスを待っていた地元の方から「今日も暑いですね」と話しかけられ、世間話などをして過ごした。駅近でお買い物をされてからの帰路のようであったが、その方は大糸線増便バスではなく、地元の糸魚川バスの路線バスをお待ちの方だった。

増便バスのバス停

ちなみに、増便バスの車両は9時46分に1便として糸魚川駅に着いたものがそのまま白馬まで折り返す。9時46分から11時55分まで、バスはずっとアルプス口のロータリーで待機をしている。

糸魚川1155-白馬1311 [増便バス2便]

・運用車両:白馬交通大型バス
・乗車人数:糸魚川出発時 乗客4名/姫川から1名乗車/根知で1名下車/北小谷で1名下車/中土で2名下車

糸魚川を出る最初の増便バスは11時55分発白馬行きの大型バスだ。糸魚川出発時点で乗車は4名。運転手さんは先ほど私が根知~糸魚川に乗車した時と同じ方で、私は「今回”も”よろしくお願いします」とご挨拶をして最前席に着席した。

バスは大糸線沿いに国道148号をひたすら南下する。途中の姫川からは1名が乗車。この方は北小谷で降りられたが、地元の方ではなく、旅行客のように見受けられた。また、根知では1名下車されたが、この方も旅行客のように見受けられた。その後は中土から2名が乗車し、白馬到着時は計6名の乗客が乗車されていた、という計算になる。ちなみに南小谷からの乗車はゼロ名であった。

国道148号

根知谷以南は姫川渓谷が「本気を出す」区間、すなわち急峻な谷を道路と線路が縫うように走る区間で、道好き・線路好き・急峻な渓谷好き・自然地理好きにとっては見ていて心揺さぶられる魅力のある区間である。

ただ、国道148号線の険しさは、無邪気に「魅力」などとは言えないだろう。個人的に国道148号線はレンタカーを使って自ら運転したことがある。一部、道が改良され幅が広くなっている箇所はあるものの、狭くて暗い道はトラックや大型車が反対車線に来た時に怖さを感じる。この、ちょっとした怖さは、自らハンドルを握って実感した。

国道148号 根知から平岩の間

今回は私は増便バスに乗って移動するため、沿道の景色をバス車内からゆっくりと眺められる。自らハンドルを握っていては、カメラのシャッターも切れないし、よそ見も危ない。だが、バスは違う。
大糸線の線路をバス車内からじっくり眺めることができ、「線路も険しい場所を拓いて走っているのだな」と、急峻な渓谷を駆ける鉄路を築いた先人の努力や、今もこの鉄路を維持し続ける関係者のご尽力に、尊敬と敬意の念を禁じ得ない。
途中、平岩付近では南小谷発糸魚川行の大糸線普通を目撃することができた。バスのダイヤが若干(2,3分程度)遅れていたおかげで、平岩を出発した車両とのすれ違いが実現したのだが、よく乗る車両を客観的に眺められて個人的に大いに感動した。

今回の旅で最もお気に入りの一枚・平岩付近

急峻な渓谷区間は、大糸線で言うと平岩~北小谷間にある約3キロの真那板山トンネルを抜けて開けた土地でいったん一段落するが、北小谷~中土も大糸線には複数トンネルがあり、若干の「急峻」感がある。国道も、北小谷駅が近い「道の駅小谷」周辺が開けてはいるが、北小谷~中土はトンネルが続く。南小谷が近づくにつれて開けた景色になる。
なので、根知~中土までが国道も大糸線も「急峻さ」を味わうみどころ区間と言えよう。

増便バスは”開けた”南小谷を過ぎ、白馬までそのまま直通する。鉄道の場合は南小谷で乗り換えが必要だが、バスは直通できる。この便利さが、「増便バスは鉄道の置き換えの布石か?」といった憶測を生む要因になっていると思われる。確かに直通は便利で、大きな荷物をトランクルームに入れて移動する場合は南小谷で荷物を運ぶ負担も減るし、一度座った座席を手放す必要もないので、余程の鉄道好きでない限りはバスを選好するだろう。

南小谷駅。駅前に入ったが乗降者ゼロのためすぐ出発。

南小谷から追加で乗車される乗客も居らず、地域住民の方のための地域輸送という観点はそう多くないのかも、とも思ったが、ただ増便バス2便に乗った、という断片的な観察だけで判断するのは尚早だろう。今後のこのバスの需要と、鉄道利用者の人数への影響についてのデータが得られて科学的に分析された結果が発表されることを待ちたい。(そういったデータが公表されるのかは私にはわからないので、期待するしかできないが。)

下車

13時11分にバスは白馬駅前に到着する。私が白馬で下車した時、北陸おでかけtabiwaパスと、このパスの有効範囲外の「中土~白馬」間の普通乗車券(きっぷ)の二つを示し、きっぷは回収箱に入れて下車した。
なお降車時に、バスの運転手さんが北陸おでかけtabiwaパスについて詳しくお知りになりたそうであったので、私から、JR西日本のウェブサイトをお示しするなどして詳しく説明した。

私のようなレアな乗客がごくまれに乗車すると、往々にして運転手さんなど関係者の皆様は大変な思いをされることが多いと思う。
私はサービスを受ける側ではあるものの、相互理解の大切さと、運営に携わる関係者の皆様のご苦労を鑑みて、関係者の皆様のご尽力を尊重し、リスペクトすることを旨としているので、若干お節介気味ではあるかなと思いつつも、お求めであれば丁寧に情報をご提供することを心がけている。

白馬駅

白馬駅前の増便バス バス停

大糸線(北線)の駅ではないが、増便バスの南側の終点は白馬駅になる。
私が糸魚川から乗車した増便バス2便が13時11分に白馬駅に到着したのち、折り返しの増便バス3便糸魚川行きは白馬駅を13時40分に出発する。この間、30分弱の時間がある。

指定席券売機のサポート

私はバスを降りてまず、翌日使う予定の「信州ワンデーパス」を指定席券売機で買い求めるため、白馬駅に向かった。
糸魚川から乗車されたお客さんの中に、特急あずさで松本方面に向かう方がいらっしゃった。鉄道に乗り慣れていらっしゃらないご様子であったので、これまたお節介ながらも白馬駅の指定席券売機で特急券の購入のお手伝いをした。
(親切心とはいえ、こうした行為を行ってよいものか、手放しでほめられたものではないかも、と我ながら思うものの、困っている方を黙って見過ごすのは個人的に性に合わず、ついお節介をしてしまう。場面に応じて、様子を見ながらお手伝いする・しないを判断しているが、この”さじ加減”はいつも悩む。)

私は旅慣れすぎていて、一般の人よりかは指定席券売機の扱いに慣れていると自負している。変に言うと変人なのだが、折角持ったスキルなので、松本まで行かれるお客さんに指定席券売機の画面をご覧いただきながら、一緒に個々の操作を確認しながら、白馬から松本までの「座席未指定券」の購入をお手伝いした。

今は、特急あずさ号は「全席指定」になっているため、「自由席がいいな」と仰るお客さんにとっては「座席未指定券」という概念は戸惑われるポイントかもしれない。
そもそも、白馬~松本の特急券を購入しようとした際、初期画面の「自由席」というボタンを押下してから、白馬~松本の特急券が選べなかった記憶がある。特急あずさが全席指定のため、「自由席特急券」という概念が無いことに起因して「自由席」が買えない仕様なのだと思われる。
初期画面に戻って「乗換案内から購入」のボタンを押下してから漸く特急あずさの特急券が選べる画面にたどり着いたため、事なきを得たが、こうした想定外の挙動に対して代替策をその場で講じるスキルなど、私のような変人(というか、多頻度で鉄道旅行に出かけている者)ぐらいしか持ち得ていないだろう。
ともあれ、松本まで行かれる方が無事に、かつ快適に松本まで移動いただけたのであれば、それが何よりだ。

白馬駅周辺での過ごし方

閑話休題。
特急券購入のサポートをしたのち、白馬駅の中にあるNewDays(売店)を訪れた。お土産になりそうなものや食べ物や飲み物などを物色し、駅を出る。
白馬駅に隣接してコーヒースタンドがある。以前私が早朝・深夜に白馬駅に着いた際はこのコーヒースタンドが開いておらず、いつかは寄ってみたいと思っていたのだが、今回いよいよコーヒーを味わう機会ができた。気温が高く暑いため、今回はアイスコーヒーを購入。店頭にアップルパイもあったため、甘いものを補給すべく、購入。今回の「大糸線(北線)全駅訪問」は移動時間がたいへん長く、かつ乗り継ぎ時間も潤沢にはないタイトな旅のため、旅の途中のリフレッシュメントは大変良い癒しになる。
コーヒーもアップルパイも美味しくいただき、心身ともに良いエネルギーチャージができた。

癒しのアイスコーヒーとアップルパイ

昨今の白馬は海外からの旅行客も大勢お越しになり、非常に賑わっていると聞く。最近はウインターシーズンのみならず、夏を含めてオールシーズンで楽しめる観光コンテンツが盛況のようだ。スターバックスのほか、最近はスープストックも出店したと聞く。大手チェーンのみならず、独立系・地元密着のお洒落なコーヒーショップなども散見されるようなので、またじっくりと白馬で過ごす時間を作り、白馬という土地についての学びを深めたいと思う。

6月15日(土)午前の模様はここまで。午後の模様は大糸北線全駅訪問(2)に続く。


*大糸線関係のテーマをマガジンにまとめています


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