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アブダビの新時代 不動産購入マニュアル


UAEに関しての基礎知識や、アビダビ・ドバイでの不動産購入方法に関して概要をまとめました。UAEで不動産を購入する上で最低限の基礎知識や、メリット・デメリット等をご紹介します。


1. アラブ首長国連邦(UAE)に関する基礎情報

参照:https://uaefortourists.com/is-abu-dhabi-bigger-than-dubai/

アブダビのGDPは、石油や天然ガスの豊富な採掘によりドバイの2倍以上となっており、主要産業は石油関連です。一方、ドバイは石油採掘が少ないため観光と不動産業に力を入れています。

2009年にドバイが経済危機に直面した際、アブダビは100億ドルの援助を提供しました。この支援のおかげでドバイは危機を乗り越え、感謝の意を示すために世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」をアブダビの首長の名前から命名しました。

2.世界中の投資家が不動産に投資する5つの理由


1. 物件の売却益と賃貸益
2. 無税
3. 安定した通貨ディルハム(AED)
4. 適正な価格と低リスク
5. 人口上昇と低い平均年齢

❶物件の売却益と賃貸益

UAEの不動産は物件の売却益と賃貸の利回りで大きな利益を出すことができます。
ナイト・フランク社によると、ドバイの3つの「一等地」であるパーム・ジュメイラ、エミレーツ・ヒルズ、ジュメイラ・ベイ・アイランドの住宅価格は、2023年9月までの1年間に15.9%上昇しました。
この要因には世界の100万ドル以上資産を持つ人がドバイに多く移住しており、不動産のラグジュアリーマーケットの需要が高いことが挙げられます。

この傾向は、ドバイ不動産市場の魅力とその成長潜在力を示しています。特に、高級不動産セグメントでは、国際的な富裕層の流入により需要が高まっており、投資家にとっては価格上昇に伴うリセール時や賃貸市場での利益増加が期待されます。これらの地域の不動産価値の上昇は、ドバイが世界的にも注目される住宅投資先としての地位を固めていることを反映しています。このように、ドバイの不動産市場は、高い利回りを求める国内外の投資家にとって引き続き魅力的な選択肢となっています。

Mapped: The Migration of the World’s Millionaires in 2023
Where do the world’s wealthiest people want to live? This map tracks the migration of the world’s High Net Worth Individuals (HNWIs).

参照:https://www.globalpropertyguide.com/middle-east/united-arab-emirates/rental-yields

❷無税

UAEでは不動産からの家賃収入や売却益に税金が課されないため、日本や他の多くの国と比較して大きな税制上のメリットがあります。

❸安定した通貨ディルハム(AED)

UAEの通貨であるディルハム(AED)は、1USD=3.67AEDの固定相場制を採用しており、米ドルの価値の変動に連動します。

❹安定的な人口上昇と低い平均年齢

UAEの人口は年々増加しており現在約1,000万人です。平均年齢は33.6歳となります。
外国人が約90%を占め、主にインド、パキスタン、バングラデシュ出身の男性労働者が多く、男女比は7:3になります。
2030年には人口が1,100万人を超えると予測されています。

❺物件の適正な価格と低リスク

世界の住宅市場を分析する2023年度版UBS Global REAL ESTATE Bubble Indexによると、ドバイの住宅価格は適正な価格であると評価されています。
一方、日本は住宅ローンの金利やインフレ率が低いことから不動産バブルが起こる可能性が高いともされています。

UAEはデベロッパーに対し、エスクローという第三者機関に対して、建築開始前に物件価格の20%の支払いを義務付けています。デベロッパーは進捗証明書を提出することにより、エスクロー口座に保管されている資金を引き出すことができます。
建築の進捗が遅れるとDLD(土地管理局)に報告され、1年以上の遅延があった場合には保証措置が講じられます。顧客の資金を保全することでUAEの不動産市場の信頼性を高めています。

参照:https://www.mattgul.com/blog/66735/ubs-global-real-estate-bubble-index-2022-matt-gul

3.オフプランとレディプラン物件の違い


UAEでの不動産の購入方法は基本的に同じで、未完成の物件を購入するオフプランと完成済みのレディプランがあります。
それぞれのメリットとデメリットを解説します。

オフプラン物件とは?

オフプラン物件とはまだ完成していない状態で取引される物件です。オフプラン物件は、更地から完成時までにかなりの価格上昇を見込めます。

オフプラン物件のメリット

一番のメリットは先行者利益です。
良い条件の物件(ユニット)を最低価格で購入することができます。建物の工事進捗と共に物件価格が上昇し、完成までに最大限の利益を狙うことができます。

• 最低価格で購入可能
• 更地から価格が上昇
• 完成前にリセール可能
• エスクローよる資金の保全
• ペイメントプラン(分割払い)が主流
• 1年間のMEP保証
• 建物10年間保証 瑕疵担保責任

オフプラン物件のデメリット

建物の工事が大幅に遅れることがあります。
また、完成した建物が購入前のイメージ画像や映像と異なる場合もあります。
デベロッパーの過去の実績を確認し、信頼できる企業か見極める必要があります。

• 物件の完成が遅れることがある
• 完成がイメージ画像や映像と異なる場合がある
• ドバイの銀行でローン申請ができない

レディプラン物件とは?

レディプラン物件とは既に完成している物件で、所謂中古物件になります。デベロッパー以外の基本個人オーナーから購入しますので、詳細条件は物件により異なります。

レディプラン物件のメリット

レディプラン物件は、契約締結後に定められた日時に残代金を一括で支払い、不動産投資ビザをすぐに取得できます。
日本の居住者であってもUAEの銀行で融資を受けることができます。

• UAEの銀行で融資を受けられる
• 即ビザの取得が可能
• 建物完成から10年間の瑕疵担保責任

レディプラン物件のデメリット

中古物件になりますので、転売が繰り返されている可能性があり、オフプランのような売却益をあまり見込めません。

• 物件価格がすでに上がり、安定している
• 保証期間がすでに切れている可能性がある
• ドバイの銀行のローン金利が高い

不動産の購入方法

オフプラン物件の購入方法

1手付金

手付金を支払い購入の意思表示を行います。購入申込書へサインをします。

2頭金+DLD

申し込みから5日以内に頭金20%と物件登録費用(DLD)4%の支払いを行います。

3ペイメントプランに応じた分割支払い

設定したペイメントプランに基づき、物件の支払いを行います。

ペイメントプラン

ペイメントプランは物件やデベロッパーにより異なります。物件によっては完成前に売買代金の60%、鍵の受け渡し時に40%の支払いを行う60:40プラン、70:30プラン、50:50プラン等があります。
このペイメントプランは購入者の希望に応じで、デベロッパーと交渉ができます。

ペイメントプラン
1億円の物件の場合

手付金 2% 200万円
頭金20%+DLD4%  2,400万円
6ヶ月目 4% 400万円
12ヶ月目 4% 400万円
18ヶ月目 5% 500万円
24ヶ月目 4% 400万円
30ヶ月目 4% 400万円
36ヶ月目 5% 500万円
42ヶ月目 4% 400万円
48ヶ月目 4% 400万円
鍵の受け渡し時
40%  4,000万円 一括支払い
若しくは
40%  4,000万円 分割払い(ポスペイハンドオーバー)

40万円/月
4年間の支払い期間で、鍵の受け渡し時に40%を支払う60:40プランの例

ポスペイハンドオーバーとは物件完成後にも分割で不動産を購入することのできる支払い方法です。
デベロッパーや物件によってよって条件は異なりますが、利息無しで分割払いをすることができます。これにより、賃貸しながら物件の残債を分割で支払い続けることもできます。

レディプラン物件の購入方法

1手付金の支払い

手付金(約10%)を支払い購入の意思表示を行います。手付金の額は売主によって異なります。その後仲介業者が間に入り売主と買主で売買契約を締結します。

2残代金の支払い+DLD

契約の締結後、手付金を除いた残代金を送金します。その際に、物件登録費用(DLD)4%と合わせて支払います。

3権利書

支払い完了後に権利書(Title Deed)を受け取ります。

不動産投資ビザ(ゴールデンビザ)とは?

UAEでは一定額以上の不動産投資をすると不動産投資ビザを獲得することができます。ビザの種類には2年間と10年間のものがあり、10年間のビザをゴールデンビザと言います。

不動産投資ビザ(2年間)


申請条件
• 最低750,000aed以上の物件を保有
• 建物が50%以上完成してる必要がある

利点
• 配偶者と子供に対し同等期間(2年間)
• 両親に対して1年間
• UAEの銀行口座を開設可能

不動産投資ビザ(10年間)-ゴールデンビザ


申請条件
• 最低2,000,000aed以上の物件を保有
• 建物が50%以上完成している必要がある

利点
• UAE国外に滞在していてもビザを保持できる
• メイド2人とドライバー1人のビザスポンサー
• 配偶者と子供に対し同等期間(10年間)
• 子供は25歳まで適当
• 両親に対して10年間適応
• UAEの銀行口座を開設可能

これまでは1,000,000aed(約4,000万円)分の支払いを済ませた後にビザの申請が可能でしたが、2024年1月から、売買契約を締結済みで保有する予定の不動産の価値が200万ドル(約30,000万円)以上であれば、支払いが済んでいない状態でもゴールデンビザの取得ができることになりました。

参照:https://www.thenationalnews.com/business/money/2024/01/24/golden-visa-dubai-property/

余談ですが、UAEに住んでいない非居住者でも銀行口座の開設が可能となりました。

不動産詐欺の横行


ドバイでは不動産詐欺が横行しています。これは海外企業のみならず、日系企業が日本人の顧客を騙すケースが多く存在しています。不動産を購入する際は、購入する企業やその役員(パートナー)の情報を事前に確認するように心掛けて下さい。

詐欺に合わないために


事前に対策
1. 不動産販売のライセンスの確認
2. 企業の代表者と役員の確認
3. トレードライセンスの確認
4. デベロッパーの確認

まず初めに、不動産販売者が不動産取引を行うための不動産ライセンスを持っているかを確認しましょう。このライセンスがない限り、不動産業を行うことはできません。
次に、購入する企業の代表者や役員の確認です。過去に大きな詐欺を行い日本からドバイへ移住し、不動産業を行っている人が多く存在しています。仲介企業のトレードライセンスに記載されている代表やパートナー(役員)の名前を検索し素性の確認を行って下さい。

アブダビのトレードライセンスを確認する場合はこちら

ドバイのトレードライセンスを確認する場合はこちら

BITEXの強み

BITEXについて


我々BITEXはアブダビ政府より認可を受けた、不動産会社BITEX REAL ESTATE BROKERAGE -LLCでございます。
アブダビ政府資本の最大手デベロッパーと業務提携をしており、アブダビで初の日系不動産会社です。

UAEについて

2024年現在のドバイの人口は約365万人です。
過去10年で約2倍に増え、ドバイ政府が発表したマスタープランでは2040年には約580万人になる見込みです。

ドバイのみならず、他の首長国も同様に増加しており、首都アブダビに関してはスケールの異なる都市開発工事が急激に進み、2026年にはカジノも完成します。
不動産の価格は世界的に見てもまだまだ割安で、殆どの不動産投資を行っている方は転売で利益を得ています。

日本とUAEの比較

日本の新築不動産は購入してすぐに価格が下がりますが、中東の不動産は完成と同時に価格が急激に上がります。
居住目的で購入されたい富裕層が多く存在し、その方々は完成された状態を確認し、ロケーションも含め判断します。
安いものよりも、より良いものを妥協なく探すため、完成時に価格が高騰します。購入される側も高騰の理由を理解し納得し購入しています。

物件によっては、更地から完成までの3年で倍額以上で取引されたものもあります。
少なくとも、更地のリリース価格から完成までに価格が下がったケースは存在していません。
いかに更地で早く購入するか、中東不動産を購入する上での最大のポイントです。

東南アジアでよく見られる、建築途中でデベロッパーが倒産してしまうケース。
中東のデベロッパーのは政府資本が入っており、倒産することはほぼありません。
日本と同じように10年間の瑕疵担保責任もあります。

日本市場では相場が複雑に混在し、物件によってリスクが異なります。
これから更に発展するこの国では産業構造上、相場が下がるリスクがあまり存在しません。


日本の不動産は材料や人件費の高騰で、物件価格も上昇していますが、同じようにリスクも上がり続けています。
相続物件や不良債権が狙い目の時代もありましたが、相場が確立され明確化された今の日本では、聞こえの良い謳い文句でしかなく、決して安くはありません。

お金があり、人口も増え、経済が発展しているUAEでは地震も一切なく、戦争もありません。
富裕層が集まる国ですので治安も良く、紙袋に現金を入れ歩いている人を良く見かけます。


余談ですが、ドバイクリーク沿いにリッツ・カールトンレジデンスが計画されています。
クリークに隣接しているヴィラ1棟150億円でしたが約10棟全て完売しました。

また、パームジュメイラと言うエリアには、日本の安藤忠雄氏のデザイン設計で進めているアルマーニレジデンスが計画されています。
一番安いレジデンスで約8億円〜高額で約200億円という価格です。

日本では麻布台ヒルズの数百億のペントハウスが話題になりましたが、中東では当たり前のように存在しています。

更地で購入し、賃貸で利益を受け、相場を見極め売却をし更に利益を得る。
当たり前の事ですが、今この方法で純粋に進められる国はあまり存在しません。
少ない利益を取り合い結果的に損をする相場の国が多く存在しています。

不動産投資の本質は『安く買い、高く売る』
良い相場を見つけ、安く購入する以外利益を出す方法はありません。

是非お気軽にお問合せ下さい



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