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ひろゆき論を読んで 世界 2023年3月号
岩波書店「世界」2023年3月号の「ひろゆき論」という論考が実に面白かった。
個人的にひろゆき氏に対して何か強く思うところはなく、でも好きか嫌いかで言うと嫌い、といった感じです。
その理由ですが、明らかに言動が倫理的に問題があるし、礼儀を欠いているし、自分自身にも周りにも露悪的で不快だから。
しかしこの「ひろゆき論」を読んでいると、彼の優れた面や、私自身もプログラミング思考に偏っているところに気づかされました。
例えば優れたソースコードやシステムは真似する(パクる)し、何でもアウトソーシングして解決しようとするし。
いわゆるライフハックというものに取り憑かれている自分は、ひろゆき的だとも言えるでしょう。
実はよく知らぬのに批判的だった私とは対照的に、著者(伊藤昌亮さん)は以下のようにばっさりと切り捨てておられました。
元来、プログラミング思考を追い求めていけば、(略)自己や社会の複雑さに目が向けられ、(略)自らの思考法による再起的な影響関係にも検討が加えられ、その制御と修正が行われることになるはずだ。しかし彼の思考はそうした発展性を持つものではなく、あくまで未熟なレベルに留まっている
彼と比べるとマスクやジョブズは役者が違う、というと強引にまとめすぎかもしれませんが、ネットでも話題になっていたこの論考は一読の価値ありです。
詳しくは「世界 2023年3月号」を購入してご覧ください。
本当に楽しい読み物だと思いました。
最後になりますが、やはり2023年になろうと、いや2023年だからこそ、人文知を追い求める姿勢が大事なのかもしれぬ…と、私の感想を書いておきます。
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