見出し画像

「漁師とお金持ち」の物語から考える、仕事と資産運用の話

こんにちは、しにち(@yurukashi_yrks)です。

資本主義の世の中で生きる私たちにとって、お金は大きな存在です。

生活するため、自分のやりたいことをするため、自由に生きるためにはお金が必要であり、そのことは誰しもが認識しています。

しかし一方で、お金だけが豊かさではありません。

例えば仮にお金持ちであっても、やりたくないことを強いられ、居たくない場所に縛られるような毎日を送っているとしたら、それは豊かな状態とは呼べませんよね。

そのことを伝える教訓として「漁師とお金持ち」という話があります。

この「漁師とお金持ち」の話はお金と豊さを考える上での示唆が得られるので、個人的にとても好きなお話です。

今回はこのお話をご紹介するとともに、仕事やお金について私の意見をつらつらと書いていきたいと思います。

「漁師とお金持ち」の話

まずは「漁師とお金持ち」の内容をご紹介します。

とあるお金持ちの実業家が旅行中に1人の漁師を目にします。

まだ昼過ぎにも関わらず漁師は魚を少量だけ抱えて仕事を切り上げる様子です。そこでお金持ちは漁師に声をかけました。

「おい君、もう漁は終わりかい?まだ仕事を切り上げるには早い時間だし、魚だってそれっぽっちしか捕れていないのに。」

すると漁師はこう答えます。

「ええ、いいんですよ。私と妻と子供たちが食べるにはもう十分です。それに私はこれから帰って昼寝をし、仲間と一杯やってから夕飯を食べ、子供たちと遊んでからゆっくり読書をしようと思っています。これくらいの時間に帰るのがちょうどいいのです。」

この話を聞き、お金持ちは焦ったようにアドバイスします。

「君、そんな生活ではもったいないぞ。私の言う通りにすればもっと稼げるようになって、今よりも良い暮らしができるようになるはずだ。」

さらにお金持ちは続けます。

「まず漁をする時間を夜まで延ばそう。そうすれば今の3倍は仕事ができて収穫量は3倍になる。自分たちで食べる分以外は人に売ってお金を得る。そしてある程度儲かったら漁船を買うんだ。人を雇って漁船で漁をすれば、収穫量はうんと増える。君は社長になって今の何十倍も稼ぐことができるんだ。」

その話を聞いて漁師は逆に問います。

「そんなに働いてそのあとはどうするのですか?」

「最終的には会社を誰かに売却するんだ。君のもとには何億ものお金が入ってくるだろう。そうすれば君は働かずに済んで、悠々自適な生活ができるようになるのさ。」

漁師はもう一度質問します。

「働かずに悠々自適な生活とは、どんなものですか。」

「自由な生活だよ!何をしたって構わない。例えば好きな時間に昼寝をして起きたら仲間たちと一杯やったり、子供たちと遊んだり読書にふけって過ごしたりすればいいのさ。」

読んでもらうとわかるように、お金持ちは漁師に対して仕事を増やして富を築くよう諭しますが、その結果得られる生活は既に漁師が送っている生活と同様であるという内容です。

私たちはお金を得るために一生懸命に働いています。しかしお金を稼いだ先に何がしたいのか?どうなりたいのか?という点については、意外と考えられていないのではないでしょうか。

この漁師のように今の生活に豊かさを感じているのなら、あくせく働いて一生懸命にお金を稼がなくてもよいのかもしれません。

自分は何のためにお金を稼いでいるのだろう、もしかしたら無理してまで大金を稼がなくても、今のままで十分幸せになれるのでは?

そんな風に思わせてくれるところが、この話の良いところだと感じます。

もしも漁師自身が自分の仕事を天職だと感じていたら?

ここからは仮定の話で、もしも漁師が自分の仕事を天職だと思っているとしたらどうでしょうか。

「漁師とお金持ち」の話では豊かさの意味を伝えるために、働くことは辛いことだという前提があるように思います。

あくせく忙しく働かなくても満足して過ごす漁師と、多忙で大変な仕事を続けてきた結果富を手に入れたお金持ち。

この2人を対比することにより、仮にお金がなくても幸せになれることが表現されているわけです。

しかし、もしも漁師が自分の仕事を天職だと思っているとしたら、仕事も楽しくプライベートも充実しているという、まさに理想的な生活を送っていることになります。

一方で、お金持ちの言ったプランを遂行しようとすると、単純に労働時間が増えるので、まずはプライベートの時間がなくなることになります。

さらに、ゆくゆくは人を雇って会社の経営もすることになると、人のマネジメントには少なからず心労がかかるので、1人でやっていたときに比べて確実にストレスが増えます。

こう考えると、仕事を増やして富を得ようとするよりも、天職を楽しみながら一定の収入を得て、時間にも余裕のある現状のほうが良さそうと言えるのではないでしょうか。

もしも漁師が資産運用をはじめたらどうなる?

さらに仮定を増やしますが、もし漁師が天職を続けながら資産運用をはじめたらどうでしょうか。

時間はかかりますが着実に資産を増やすことができるので、何十年後かには漁師はまとまった富を手にすることができるはずです。

何が言いたいかというと、資産運用という要素を加えれば、作中のお金持ちが言っていたようなプランを実行しなくても富を得ることができるわけです。

つまり、無理に労働時間を増やさなくても資産運用でお金の面の問題はカバーできるということです。

もちろんすぐにお金が作れるわけではありませんが、将来の不安を和らげる上では十分に役立つ取り組みです。

天職を楽しみながら一定の収入を得て、時間にも余裕があり、かつ少しずつ資産を増やしていける状態になるわけですから、当初よりもさらに豊かさがアップデートされた状態と言えますよね。

豊かに生きるためには、仕事とお金の問題を両方解決するべき

「漁師とお金持ち」の話の一般的な教訓は、お金がなくても幸せを感じることができる、というものです。

今回はさらに想像を膨らませて、天職(自分に合った仕事)や資産運用という要素を考慮すると、ストレスやお金の心配さえも解決でき、漁師はさらに豊かな生活になるのではないか、なんて話にまで言及してみました。

「もし漁師が天職だったら?」「もし漁師が資産運用をはじめたら?」という2つの想像を書いてきましたが、これらの取り組みは現代社会で豊かに生きるために実践したいことだと個人的には考えています。

①嫌な仕事から脱却して自分に合った仕事を見つける
②ストレスの少ない仕事をしながら資産運用で少しずつ富を築いていく

私自身の実体験でもありますが、この2つを実践することは確実に豊かな生き方に繋がります。

お金のために嫌な仕事を続けているという人こそ、2つのステップをぜひ意識してほしいと感じます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?