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【ラグビーにおけるワークロードモニタリングについて#5】Looker Studioを利用したダッシュボードの作成② 試合データの分析

◆はじめに

*本記事におけるデータは全て架空のダミーデータとなっています

今回の記事では、GPSデバイスから抽出したデータの処理について説明します。
ダウンロードしたcsvファイルを使って、Looker Studioのダッシュボードを作成します。初めてLooker Studioを使用する人でも、ガイドに従って作業することで効率的に操作方法を学ぶことが出来ます。

前回の有料記事では日々のトレーニングロードをGPSデータとして蓄積する方法を説明しました。

今回の記事は試合におけるデータの分析を可能とするダッシュボードの作り方を説明します。
初めてLooker Studioを使用する人でもダッシュボードを作成できる内容になっています。

ダッシュボードとは、Wikipediaによると

企業内の各種ビジネスデータから重要な要点を抽出してひと目で分かるように視覚化したものであり、ビジネス状況の要約、問題点、次のステップが把握できる。

Wikipedia : デジタルダッシュボード

とあります。

スポーツ現場においても、ニーズに合わせて決めたモニタリング項目を分かりやすく表現し、その進捗を評価するために利用されます。

ラグビーの試合におけるデータを用いてダッシュボードを作成しますが、サッカーやバスケットボールでのトラッキングデータでも応用が可能な内容です。
本記事のガイドに従ってダッシュボードを作成することで、下記のように個人別/時間帯別のデータを可視化することができます。


対戦相手別の個人データ
時間帯別の個人データ



*本記事におけるデータは全て架空のダミーデータとなっています



◆試合のGPSデータが重要な理由

試合のGPSデータは試合の勝ち負けや点差に関係なく、非常に重要です。

・試合に向けた準備は適切だったのか?
・翌日以降のプランに修正をかける必要はあるのか?

など、シーズンにおける進捗を評価するためには、少しでも早いタイミングで詳細なデータを閲覧できる状況にした方が好ましいです。

たとえば土曜日の12:00キックオフの試合があって、月曜日の9:00からチーム活動が始まるとします。

土曜日の13:45に試合が終わって、14:10にGPSデータが出てくるのと20:00にデータが出てくるのでは、月曜日以降の準備をする上で大きな差が出てきます。

スタジアムを出る前にデータを得るのか、帰宅後にデータを得るのか、このタイミングにおける数時間の価値は計り知れません。

GOLDEN TIMEを長くできれば良い準備ができる


特にラグビーは

・ラグビースキルの内容
・ジムのストレングスプログラム
・持久力(ランニング/オフフィート)のプログラム
・スピード/アジリティ/クイックネスのプログラム


などの強度、量を調整することで次の試合に向けた最善の準備を繰り返していきます。
さらにこの調整をするためにはチーム全体を俯瞰しつつ、個々の負荷量にも気を配らないといけません。

そうなってくると、判断に時間を費やすために判断材料のデータをどのタイミングで得られるか?がポイントになってきます。

いま所属先のチームでは、試合が終わって25分後には試合のデータがpdfファイルで選手とコーチに共有されています。
試合が終わって1時間もあれば、過去の試合との比較や1週間のGPSデータをまとめたレポートが出来上がります。

S&Cコーチは試合終了から48時間も経たないうちに訪れる次のセッションに向けて、ラグビーコーチやメディカルスタッフに提案するレポートを試合の実施日に準備することが可能です。



◆GPSデータの編集

まずはGPSデータのスプレッドシートを用意してください。
ご自身で用意する場合は

①試合全体のデータ
②試合の経過時間を4分割や8分割したデータ

を2種類用意してください。

csvファイルでもLooker Studioのレポートは作成できますが、複数の試合データを統合する場合はスプレッドシートを使用しましょう。
Googleアカウントを作成し、csvファイルをアップロードすればスプレッドシートとして使うことができます。

②はGPSデバイスによって編集方法が異なりますが、イメージとしては下記の画像の通りです。

試合のGPSデータを編集する方法

Catapultのデータを編集するコンソールは ピリオド という区切りに各選手を登録して、該当のピリオドにおけるデータを閲覧します。

上記の画像でいうと

・0-10minというピリオドを作成する
・そのピリオドに参加している選手を登録する(PIPという作業)
・ピリオド内に試合の中断などデータが不要な時間帯があれば編集して削る

を繰り返し、①と②のデータ両方を取得します。


メーカーによっては、ピリオドの概念がなく 選手ひとりにおけるデータを編集する という作業を、人数の分繰り返す必要があります。

いずれにせよ、非常に重要な情報は 時刻 です。GPSデータを編集するにあたって 誰が何時から何時まで何をしていたか? が重要なので、それを正確に記録しなければいけません。

試合中にメモを取りながらPCで編集作業をします



GPSのダミーデータをダウンロードする場合は下記のリンクからダウンロードしてください。


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