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【ミカタをつくる広報の力学】 #02 ミカタのタイプと相性

広報担当者が社内で理解や協力を得るために、どうやって周りにミカタをつくっていくか。
私の実体験をもとに、ミカタのつくり方を綴るコラムの2回目です。

今回は、あるプロジェクトで最初にミカタになってくれた人たちについて書きたいと思います。

プロジェクトの初期段階ではなかなか力を貸してくれる人は集まらないものですが、その人たちは私と相性が良かったのか、すぐに理解し合うことができ、とても良い協力関係になりました。

今回のテーマは「ミカタのタイプと相性」です。


※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。


先に結論

前回同様、お急ぎの方のために、先に結論を書きます。

最初に私のミカタになってくれた人たちは、仮に名前を付けるなら、ポジティブに人を巻き込む「求心力タイプ」、異なる立場の人への根回し上手な「調整力タイプ」、組織を動かす決定打を打てる「突破力タイプ」の3人でした。分析や企画を得意とする私とは、こうした対人スキルに優れた人たちが必要であり、長く付き合えるミカタとなりました。

以上、ザックリとした結論でした。またお時間のあるときに、ごゆっくりお立ち寄りください。

本編はここからです。

自分と異なるタイプをミカタに

「ミカタをつくる」といっても、会社には様々なタイプの人が存在し、相性というものもあるでしょう。

私の場合は、調査・分析や企画立案などバックヤードの仕事が得意なので、
逆にフロントヤードの人と組むとスムーズに運ぶことが多かったです。

たまたまですが最初に私のミカタになってくれたのは、フロントヤードのとても社交的な人。その人のおかげで、その後も様々なタイプの人が味方になってくれました。

最終的にはミッションを達成するために集めているミカタなので、理想的なのは様々なスキルが集まることです。

プロジェクトを進行しているときには割とガムシャラで、冷静に分析などしていませんでしたが、振り返ってみると、様々なタイプのスキルホルダーが力を貸してくれていたことが分かります。

「ミカタのタイプ」ということで分かりやすくパターン化していますので、
ご本人のパーソナリティとは若干異なるかもしれませんが、ミカタをつくる際の参考にしていただければと思います。

1.人を巻き込む「求心力タイプ」

私に最初に力を貸してくれたのが、社交的で頼もしい「求心力タイプ」の人です。わかりやすくいうと少年漫画の主人公のような、ものすごくポジティブな人

「一緒に面白いことをしよう」とか「積極的に変えていこう」と言って、どんどん人を巻き込んでいきます。少々強引なところはあっても、ネガティブなのは嫌いなので、嫌がる人は巻き込みません。

こういう人がいるとミーティングにも活気が出ます。とにかく否定をしないので人望もあります。

私自身もこの人から「新しく始めることには失うものなんて無いから、どんどん攻めていこう」と言われてとても勇気が沸きました。ハードルが高そうに思える事案も出来そうな気にさせてくれるのはすごいパワーです。

このタイプの人は、直接声の届く相手には絶大な効果を発揮するので、ぜひともミカタにしたい人財です。

2.根回し上手な「調整力タイプ」

続いて、根回し上手な「調整力タイプ」。空気を読むのが抜群に上手で、偉い人から若手まですべての人に好かれるタイプの人です。

とても共感力が高く、常に相手目線で会話ができるので、拒絶されるということがありません。また俯瞰から状況を把握することができ、バランス感覚にも優れているので、的確なアドバイスもくれました。

この人が「それは難しい」と言えば、たとえ論理的な根拠を示されなくても、プランの変更が必要だと思える説得力があります。逆に「これは大丈夫」と言うと、ほとんどの部署に対しての根回しが既に済んでいる状況でした。

経営層から新入社員まで、異なる立場の人たちに対してそれぞれの対応ができるから、多くの信頼を得ているのでしょう。人海戦術におけるとても頼もしい人財です。

3.組織を動かす「突破力タイプ」

最後にご紹介するのは、組織を動かす「突破力タイプ」。
普段の「小さな決定」にはあまり関与しませんが、時々発生する「大きな決定」に強いタイプです。

平常運転時の「どこから着手するか」とか「効率化をどうするか」といったことには無関心なのですが、いざ「予算をつけよう」や「新事業を発足しよう」などの「大きな決定」のときには必ず力になってくれる人でした。

ご本人の名誉のために言っておきますが、決して派手好きな人というわけではありません(笑)

結局大勢を動かすためには、ルールを突破できるかどうかにかかってくる局面が存在します。わかりやすくいうと、「責任は私が取るので許可してください」と言わなければならないような局面。その人は、そこが強かったのです。

マネジメント職だったのでそれなりの肩書でしたが、それ以上に真摯な覚悟を感じました。大舞台で力を発揮できる、とても貴重な人財です。

まとめ

以上、3タイプの人財をご紹介しましたが参考になりましたでしょうか。
私のミカタを自慢しただけのようなコラムになってしまいましたが(笑)

今回は、私に最初に協力してくれた人を紹介しましたので、皆さんの周りにはこの3タイプに限った話ではなく、2つのタイプを併せ持つ人や、上記以外のタイプの人、あなた自身がこのいずれかという場合もあるでしょう。

ご自身のスキル特性を分析して、相性の良いタイプを考える参考にしていただけたらと思います。

ちなみに、このようなタイプ分析をするのは仕事上のスキルだけで、会社を一歩出たら、人間対人間の付き合いです。
プライベートの友人をタイプ分けなどしませんのでご安心ください。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた次回お会いしましょう。

ご意見・ご質問は、コメント欄またはお問合せまでお願いします。

おまけの独り言

上記のミカタの順番は、たまたまですがマーケティングのイノベーター理論に通じるところがありそうな気がします。

新商品でも面白そうなら買うアーリーアダプタ、流行り始めたら買うアーリーマジョリティ、周りがみんな持ってる状態になってから買うレイトマジョリティのそれぞれに影響を与える順番。

それぞれ「興味」「納得」「常識」から発生する行動と考えると、3タイプの人財が応用できそうです。

イノベーターは自分自身ということになるでしょう。
もちろんラガードは何をしても動きません。


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