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【嫌われる覚悟・突然の引っ越し】~君はまだパパと呼ばない。14話~

私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。

だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。

前回の記事で、娘の苛立ちが大きくなっていくのを感じていました。
そんな中、私達は私の住んでいる家へ引っ越す事を決めました。
突然の事でした。
今考えても、普段の僕では珍しい決断。

引っ越し数日前、娘は自分の洋服が少しずつ減っている事で
薄々は気付いていたのでしょう。

引っ越し当日。

「引っ越ししたくない。嫌だ。お母さんだけ行って」

とずっと泣いているとLINEが妻から来ました。
苦しい気持ちを我慢して、家へ向かってくれました。

家に来た妻から、娘は車の中もずっと泣いていた。
胸が張り裂けそうだったと話してくれました。

何故、そうまでして娘を連れて来たか。
それは、世界中が予想してなかったあの事でした。

2020/2月。
結婚して、妻と娘。二人を幸せにしていくと決意し
私は妻の誕生日に婚約指輪をプレゼントしました。

当初の秋頃か、冬。遅かったら年明けてから?
と2人で話し合っていました。

そんな中、コロナの感染が拡大して行きました。
夏前には終息しているだろうと思っていましたが
収まらず、さらに不確かな情報が飛び交いマスク、トイレットペーパーが
購入が出来ないなど予測出来ない時代へと入って行きました。

秋頃に結婚の予定をしていた、私達。
娘は妻の住んでいる地域の小学校へ進む予定で
入学説明会、教科書、体育着等、入学の準備をしていました。

しかし、突然、保育園、学童が休みになる可能性も出てきました。
シングルマザーの妻は仕事に行くためには預けないと行けません。
妻の実家も家族の休みの日は、問題ないですが毎日は難しく
私もコールセンターで働いていたので休みの日は
預かる事も視野にいれていました。

楽しみにしていた、卒園式も家族のみ
(祖父母・兄弟も参加不可)という異常事態。

たまたま、私はコロナが流行る前に、退社を決めていて
転職するか、起業(イベント業)で行くかを考えていました。
有休消化で4月から休みになり自分の時間が増えました。

緊急事態宣言が発令されました。
スティホーム。
小学校もいつ再開されるか不透明。

妻とも何度も話し合い、転校しない方が良いのではないか?
せっかく出来た友達と別れるのは嫌なのではないか?

最終的には、引っ越して良かった。
と思わせるように楽しい毎日を送って貰えるように
2人で力を合わせようと決めました。

この想いがあったからこそ、泣いている娘を
連れてくる事が出来ました。

私の性格は気が付けばデータ収集のような事をしていて
娘と遊ぶ中で娘の好みなどを把握し始めていました。
なので、嫌がる事も想定に入っていて
引っ越すまでに娘が喜びそうなものを集め
家に来た時もお菓子やテレビ、ご機嫌を取れそうな物は
片っ端から集めていました。

泣きながら家に来た娘。

最初は話も聞いてくれない感じでしたが、お菓子を上げて
言い分や気持ちを聞きゆっくりと時間をかけ話す事で
とりあえずその日は僕の家に泊まると言ってくれました。

ここから、私達の同居生活が始まりました。
コロナ禍という緊急事態でどうするか。
3人でこの危機を乗り越えれるように歩み出しました。


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しんごぉ。
沖縄でラジオパーソナリティ、アーティスト、動画編集
デザイン、イベント関係をしながら活動中。

シングルマザーの妻と結婚し、娘が出来た事をきっかけに
noteを書き始めました。
娘とのこれまでを振り返りながら、家族とは何か?
を考えながら書き綴っております。

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