スコーン

スコーン


こんなフンイキが

気持ち良いとか恥ずかしいとか

ごちゃごちゃうるせえ

やることはわかってる

早く終わらせろスコーン食いたい

冷凍庫で冷やされて待ってる


あんたは私の頭を小さい小さいと撫でたり

押さえつけたり揺さぶったり

私に逃げ場はないし

すること一つだから

脳味噌縮んで小さいんだろ

飯のことだけ考える

これ終わったらスコーンが食える


どうして好きな人と以外はセックスをしてはいけないのか

考えても答えは出て来ない

好きな人とのセックスはとても気持ち良いものらしいが

私は誰としてもキスの時に交換される粒子の数や、今何処を舐めた方が良いかということや、終末まであとどのくらいの時間があるかということを

ずっと考えている

つまりは誰のことも好きになれないのか

スコーンを食べることの方が気持ち良いのか


好きという言葉が自然に出る

小さい脳味噌に出来るわけない

口だ

私達皆

口から先に生まれた子だから

まずキスをさせられ咥えられ

終わった後にはスコーンを食う

終わらせるのはいつも貴様らで

言わないと早く終わらないと

遺伝子レベルで刻まれている

私達は憎い

セックスの時にごちゃごちゃ言う奴が嫌い

大丈夫だとか

砂糖とスパイスと素敵なもの全部で出来る

私達の特権を差し置いて

渇くことなく嘘を吐き続ける下の根を

噛み千切ってやりたい

スコーンは冷やすとより硬く

粉とバターと牛乳と

シンプルな素材で出来ている

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