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悲喜こもごも 1 〜書籍紹介〜

『絵ものがたり 正信偈』

文:浅野 執持  絵:市角 壮玄
出版社:法蔵館

皆さま初めまして。
連載第1回目は書籍を紹介します。

「親鸞聖人の世界観が絵本になった!」

と本の帯に記されていたので、大喜びで手に取った絵本を紹介します。

みなさんは「南無阿弥陀仏」をご存知ですか?


 もしかしたら「南無阿弥陀仏、どうか私を助けてください。」「南無阿弥陀仏、どうか私の願いを叶えてください。」と、仏様に願い事をするときの言葉だと思っている人もいるかもしれません。しかし「南無阿弥陀仏」は願掛けの言葉ではなくて、阿弥陀様の「私にまかせなさい。あなたをかならず救うから安心して生きて。」という“よび声”なのです。

 この度紹介します絵本は、誰もが知っているけれどホントは知らない南無阿弥陀仏のものがたりです。

 ダルマーカラ(法蔵菩薩)がローケーシヴァラ ラージャ(世自在王仏)のもとで、苦しみから離れられない私たちのために修行され、「阿弥陀如来」という光の仏様になられました。この絵本には「ひかりになった、王子様」という副題がついており、仏様になられたダルマーカラ(法蔵菩薩)がどのように誓いをたて、長い時をかけて修行なさったかということが描かれています。

 そして、阿弥陀様のおはたらきを私たちにお説きになったのが、お釈迦様でした。その後インド、中国、日本に誕生された7人のお坊様は、それぞれにお釈迦様のお心、お説きになられた教えを解き明かされました。そしてどのように解き明かされたかを示されたのが親鸞聖人の『正信偈』です。その『正信偈』のお心が、絵ものがたりによって分かりやすく浸みてくるのです。この巻では、法蔵菩薩の願いから始まり、お釈迦様が登場され阿弥陀様の素晴らしさが説かれています。是非手に取って見てください。優しいものがたりと想像力を豊かにする絵に浸ってみてはいかがでしょうか。

合掌

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