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誰かを幸せにしたいなら、まず満たすべきは自分 《モヤモヤの処方箋》

私は最近、とても幸福感に満たされている。

特別ラッキーなことがあったとか、そういうことではなく、今ここにある幸せに気づけるようになった。生活は今までと何ら変わらないのに、自分の"心の持ちよう"が変わっただけで、いつも幸せを感じられるようになったし、自然と周りの人に感謝できるようになった。

ああ、言葉にすると全く陳腐にしか聞こえないのは分かってる。でも書き留めておきたい。今日はそんな、ここ半年ほどの心の変化について語ります。

綺麗事が理屈でわかってても意味がなかった

「いつも周囲に感謝すべき」
「感謝を伝えていると自分に返ってくる」
「言葉には言霊がある」
「自分が変わらなければ人は変わらない」
「人は一人で生きていない。周りに生かされている」
「足るを知る」
「利他の精神」

こういう言葉を聞いて、あなたはどう感じるだろうか?

「確かにその通り」「そうあるべき」「それが正しい」

私も、そう思っていた。
反面、「分かるけど…何か現実的じゃない」とも感じていた。これらの言葉は、言わば「綺麗事」だと思う。もちろん、人として理想は「綺麗事」にあるべきだろうし、理屈ではそれが良い事だと分かる。だからと言って、頭で納得したからと、即それを行動に移せるほどちゃんと腹落ちできていない自分がいたのだ。

ぶっちゃけ、身近なところの話をする。外で一生懸命働いて、家計を支える夫に、「感謝すべきだ。感謝しなくては」とは思っていても、何となく悔しい気持ちや、「でも私だって」「いつも私が」とか「○○して欲しいのに」という気持ちが出てきてしまって、心から素直に<感謝>できていなかった。それなのに、上辺だけで「ありがとう」と言うのは何だか気持ち悪かった。家庭円満のために上手にやるべきだと思うし、そういう要領の良さも奥さんとしてアリだと思う。でも、口先だけそうしたところで、(相手にどう伝わるかは別として)結局自分の中の不満は変わらないのだった。むしろ、「私は感謝を伝えたのに、ダンナからは返ってこない」と怒りに変わるパターンさえあり得えた。

自分から動き出したら心まで変わった

それが、ここ半年ほどで私の心が大きく変化した。きっかけはたくさんあったと思うが、ひとつ大きいところでは、自粛期間中にオンラインで様々な人と出会い、その人たちの話を聞いたこと。もうひとつは、自分が色々な事に「チャレンジ」したことだと思う。簡単に言うと、「やりたい事をやってみた」。自分の願望と好奇心に従って、できる範囲でやれることをやってみたのだ。

オンラインのイベント企画・開催、新たなコミュニティに関わったり、自粛明けに関西出張してうた絵本のイベントにも出演させてもらった(念願のアート×絵本のイベントだった)。オンラインサロンでビジネスの勉強もしたし、コンサル業など新しい仕事にもチャレンジした。

「やりたい事をやってみた」結果、もちろん忙しくなったし、家事育児がおろそかになったり、苛立ったり落ち込んだりもした。でも、夫は一度もそれを咎めなかったし、文句も言わなかった。手助けを求めればできる範囲はしてくれた。別に彼のその態度は、よく考えれば以前から大して変わりないのだけど、私自身は、夫に何かをお願いして「やりたい事をやる」時間が増えた。そうすると、私は「私だって○○したいのに」というモヤモヤをくすぶらせることなく、徐々に心が充実してきた。そして、夫に「ありがとう」と言う機会も増えた。

すると、どういうことが起こったか。

まず喧嘩や揉め事は格段に減った。子供へのイライラも減った。夫や子供への愛情 ー 大事にしたいという気持ちも増したし、何より私の中の幸福度が上がった。他人を羨む気持ちも減り、ママ友に漏らす夫の愚痴も減り、代わりに前向きな思考 ー「楽しみ!やりたい!」という未来への希望が心を占めるようになった。もちろん、普段の生活の中で、悩んだり苛立ったりする瞬間はある。それでも、家族や友人に投げかける発言は、確実にポジティブなものが増えていった。

「幸せだ」と、感じる瞬間が増えた。

心が満たされている。充足感がある。

そうすると、また、感謝の言葉が溢れるようになった。「ちゃんとお礼を言わなきゃ」「伝えなきゃ」という義務感からではなく、「ありがとう」と伝えたい気持ちが自然と湧いてくる。そうか、感謝って相手に分からせたくて口にするものじゃない。見返りを求めるものじゃない。ただただ伝えたくて、表現するものなんだ 。ー 当たり前のことだけど、この歳になって今更気づいた。そして気づいたことが、本当に嬉しい。気づかせてくれたみんなに、さらに感謝したい気持ちになる。心の底から。

自分の心のコップを満たそう

「自分のコップがいっぱいじゃないと、他の人にも注げない」

どこかで誰かが言ってた言葉。「親の自己肯定感が高くないと、子供にも肯定的な言葉がかけられない」というのも聞いたことがある。似たようなものじゃないかと思う。自分自身が満たされていないと、他人に与える余裕がない。自分で「愛」をたくさん感じないと、周りの人にも「愛」をあげられない。そういうことを、ここ半年の変化で身をもって体感した気がする。

「先に自分を満たす」なんて言うと、まるで自己中のように感じるかもしれないけど、そんなことはない。変に自己犠牲的になって、周りの人に負の感情を抱くよりずっと良いじゃないか。モヤモヤしているなら、それを認めて、「本当は自分が何を望んでいるか」を考えてみる。自分の今の気持ちや、やりたいことを、まずは素直に口に出すことから始めたらいい。出してしまえば、意外と周りの反応は、自分が想像しているよりはるかに良いものだったりする。それに呼応するように、相手が新しい楽しみを持ってきてくれることだってある。母親だって、何にも我慢しなくていい。例えそれがわがままだったとしても、物理的に無理なら調整すればいいし、もし、わがままをきいてもらえたら、そこに生まれるのは、協力してくれた人への最大級の感謝だ。自分を優先することを、恐れなくていい。自分を可愛がっても、それを自分に許しても、いいのだ。

最後に、ちゃんと書いておきたい。

私のやりたいことを手伝ってくれた人、背中を押してくれた人、一緒に悩んで、楽しんでくれた人、支えてくれた人、気づきをたくさんくれた人、本当に本当にありがとう。キリがないので個人名は書かないけれど、心からの感謝を贈ります。そして私も感謝を返すだけじゃなく、誰かの役に立てるようになればいいな。そうなれるように生きていきたい。

身の回りの様々なものに「ありがとう」を伝えるとてもハッピーな絵本。
今の私、まさにこんな気分です。

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