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保育所実習が不安なあなたへ

保育士を目指す者にとって、理論と実践の統合の場である実習はとても重要な学習体験です。

とはいえ、どんなに知識を増やしても、体ごと現場に入って行くのには不安がつきもの。
現場に入れば予想外のことが目白押し!先生方への言葉遣いも気を遣います。そんな混乱をよそに、超ハイテンションで飛びついてくる子どもたち。
実習後も「終わったー!」と大の字になって休んでもいられません。振り返りもレポートもあるし、それに、実習先でお世話になったみなさんへのお礼はどうする?

そんな焦りと不安で、
「もう、どうしたらいいの!」
と気持ちばかりが空回りしているあなた、

ちょっと立ち止まってみませんか?

「いや、そんな時間ないんだけど。焦ってるんだから」
はい、お気持ちは良く分かります。
でもどうか、ちょっとだけお付き合いください。

「そもそも実習とは何か?」
「何のために実習をするのか?」
そんな原点に、一緒に帰ってみましょう。

遠回りに見えるかもしれませんが、きっとそれが、空回りするあなたのリズムを整え、確かな一歩を踏み出すことにつながるはずです。

さあ、まずは深呼吸から始めますよ。
鼻から吸ってお腹をふくらませて、口からフーッと、細く長く息を吐いて、お腹をぺったんこにしましょう。
呼吸が深くなると同時に、焦りがちょっと和らいてきませんか?

***

さて、実習とは、単に大学で教えてもらった知識を現場で確認して回ることではありません。

そこではパズルを解いていくように、実際にやってみて、ときには失敗も繰り返しながら、「いま、ここ」にある状況を自分で感じ取り、「自分で考える」こと。
そして仲間や同僚と「一緒に考える」こと。
更に、検証しながら自ら修正を加えていくこと。

こうした活動を通して、結果として理論と実践が統合されていきます。

言い古された言葉ですが、
「あなたが、あなたらしく、主体的に取り組む活動」
これが実習です。

決して、「周りから高い評価を得るための活動」ではありません。

もちろん実習中は、先生方からご注意を受けることもあるかもしれません。
でもそれは、「あなたはダメだ」という意味ではないのです。

「この方向から見てごらん」と、あなたが自分で考えやすいように、振り返るための切り口を示してくれているのです。

むしろ、
「あなたに成長してほしい」
「あなたにはもっと伸びる可能性がある」
そんな気持ちのプレゼントなのです。

あなたが、あなたの心と体と頭、全てを使って、精一杯取り組んだなら、それが最高の実習になります。
そして、何度でもしっかり振り返りをしましょう。

子どもたちとの関わりでは、振り返れば振り返るほど、落ち込むこともあるかもしれません。
それでも、何とかして
「昨日の反省を今日に活かそう」「今日の反省を明日に活かそう」と奮闘することが大切です。

子どもの気持ちになって想像してみてください。
もし近くにいる大人が
「成長しようと頑張っている」のと、
「失敗を恐れてできるだけ行動しない」のと、
どちらの大人と一緒に時間を過ごしたいですか?

完璧なんて、どこにもない。
どんなに未熟であっても、あるいはどんなに経験豊富でも、「少しでも良くしたい」と頑張るしかありません。
そして、そんな大人の姿に触れた子どもたちが大人になったとき、「自分はいつまでも成長できる!」と思えるのではないでしょうか?

将棋の世界で強くなるためには、感想戦をしっかりしたうえで、さらに一人で何度も何度も振り返ります。
保育だって、同じです。

都合の良くないことも仲間とともに振り返ることで、あなたの学びは、後々にも活き続ける、深いものになっていくことでしょう。

***

さあ、今の気持ちはいかがですか?
さっきの焦りのうち、たとえ1%でも希望に変わってきたなら嬉しいです。

あとは行動あるのみ。

あなたが、あなたらしく次の一歩を踏み出せるよう、エールを贈る一冊が、こちら。

このガイドブックは、「実習前」「実習中」「実習後」と、学習の段階に合わせた3部で構成されています。
どの段階でも、すぐに役立つ具体例が盛りだくさん!
だからこそ、コピペ厳禁ですよ。

この一冊をもとに、自分で考え、仲間と考え、あなただけの貴重な実習体験を得られますように!

保育士を志すあなたを、全力で応援します!

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