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怖いと思う方が正解

合気道の師匠がよくいう台詞があります。

「怖いと思う方が正解」

合気道においては、相手の間合いに踏み込むことをおそれて退いてしまうことによって、技が効かなくなったり、相手に攻撃されやすい位置に入ってしまうという事象が生じます。「こんなに近づくなんて怖い」と思う距離に敢えて踏み込まないと逆に危険なのです。

それ以外にも、受け身も怖いと思う方に飛ぶのが一番安全だったり、目の前にいる敵は敢えて捨て置くことで4人に囲まれても切り抜けられたり、といった具合。

日常生活でも適用できて、わかりやすいのは自転車を乗る練習。自転車は最初は後ろを人(大抵はお父さんかな)に支えてもらって乗る練習をはじめますが、支えを外すという怖い方に踏み出さない限り乗れるようにはなりませんよね。支えがないという怖い方が正解なわけです。

仕事でも、家庭生活でも、恋愛や友達関係でも、怖いと思う方に踏み込むことでできなかったことができるようになったり、状況が打開できたりします。怖いからといって避けていると、ずっとできる範囲の中で対処し続けることになります。そして、それは他者の間合いで状況がコントロールされることとニアリーイコールです(自分の間合いから決して出てこない相手はこちらの間合いで好き勝手できますよね)。

そんなことを書いている私も常に怖い方に踏み込めているわけではありません。やはり怖いものは怖いです。でも、それでも踏み込む方が正解だとわかっているので、努力する価値があると思っていますし、少しづつ踏み込んでいっています。自転車の練習のように。


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