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生産性を確実に落とすには

生産性を落とす最も確実な方法は複数のプロジェクトを同時に回すこと、つまりマルチタスクを行うことです。

それぞれのボリュームが5の作業AとBを処理することを考えてみます。つまり合計ボリュームは10です。1時間にボリューム1を処理できるとして一つずつ処理した場合Aはスタートから5時間、Bは10時間でおわります。1作業を処理する平均所用時間は7.5時間です。次に、AとBを1時間毎に交互に処理すると、Aはスタートから9時間、Bは10時間かかり、平均所要時間は9.5時間です。

この思考実験はまた作業を切り替えるときの生産性の低下というロスを考慮していませんので、この切り替えロスも勘案すると差はもっと大きくなっていきます。

このように、複数の作業(プロジェクト)を同時に担当させると生産性が低下して時間を余計に使うことは自明なのですが、それでもこうしたマルチタスクを行わせようとする例は後を絶ちません。主な理由は時間がないから。ちょっと何いってるのかわからないです、本当に。

仕事を早く終えてほしいなら、要員がなるべくシングルタスクで行えるように配慮すべきです。あれもこれも依頼して「まだ終わらない」とぼやくのは論理的に矛盾した態度なのです。






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