見出し画像

穴の空いたバケツとマーケティングコミュニケーション

マーケティングコミュニケーションの役割とはなにか?もちろん、製品やサービスに知ってもらうためだったり、興味を持ってもらうためだったり、買ってもらうためだったりするわけです。

ただし、これらが繋がりのない単発でのコミュニケーションである場合、マーケティング的観点からはあまり有効な策ではありません。というのも、一人の顧客が製品やサービスの購入に至るまでには、結構な長い旅があります。これを購買プロセスと言ったりしています。マーケティングコミュニケーションは、この購買プロセスをゴールまで導いていくためのもので、その道筋にそった一連のコミュニケーションが必要です。

穴の空いたバケツ

マーケター同士でよく購買プロセスは穴の空いたバケツみたいなもので、プロセスを進んでいる間にバケツの穴から顧客がどんどんこぼれ落ちていく様なものだと表現されます。実際、製品やサービスを知ったから興味を持ってくれるわけでなく、興味を持ったから買ってくれるわけではありません。そのため、マーケティングではいろんな工夫をして、穴の空いたバケツでも、できるだけ多くの顧客を購買まで導ける様にしていきます。

バケツの穴を小さくしよう!

顧客をできるだけ多くゴールまで導くには、バケツの穴を小さくする必要があります。そのために、マーケターが注意することは2つ。まず一つが、顧客に適切なメッセージを伝えて、気持ちの変化を起こすこと。もう一つが、次の目的地を伝えることです。

フェーズにあったメッセージ

まず、顧客に適切なメッセージを伝えるというのは、顧客が現時点でどんな購買プロセスのフェーズにいて、次のフェースにいくために必要なメッセージを伝えるこということです。フェーズによって顧客に響くメッセージは異なります。製品やサービスの良さを伝えれば買ってくれるわけではなく、顧客のフェーズにあったメッセージを適切なチャネルを使って伝える必要があります。

次のアクション

次に、目的地です。せっかく知ってもらったり、興味をもってもらっても、その次のステップにつながるためのアクションを顧客にとってもらわなければ、つぎのステップにつながる可能性は下がってしまいます。せっかく、興味を持ってもらうだけのコミュニケーションをとっても、穴の空いたバケツをもったまま立ち止まってしまったら、顧客が穴からこぼれ落ちていくのを待つだけのようなものです。それを防ぐために、コミュニケーションの最後には必ずCall-To-Actionを設定します。例えば、Webサイトを訪問してもらうとか、試供品を手に取ってもらうなど、できるだけ明確に次に何を顧客に行ってもらいたいかを伝えるのが望ましいです。

その施策はなんのため?

この二つはできるだけ多くの顧客を購買までに導くために必須の項目です。自身が行っているマーケティング施策が、購買プロセスのどこに位置していて、どの様に他の施策で繋がっているのか、明確になっていない場合は危険信号です。どのフェーズの顧客に対するものか?単発アクションになっていないか?今一度見直してみましょう。

区切り線

マイカスピリットではIT企業向けに「技術力を商品力に翻訳する」技術マーケティングのお手伝いをしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?