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気になる“坪単価”の定義とは?

家づくりを考え始めると、“坪単価”という言葉を耳にする機会が増えてくることと思います。
「あの会社は坪いくらだから、ちょっと高い」
「あそこの工務店の坪単価はいくらだろう」
このように、建築会社の価格帯を判断する材料の1つとなっているようです。

実際のところ、坪単価って何なのでしょうか?
多くの方は、「建築にかかった費用を坪数で割った金額」程度の認識しかないのではないでしょうか。

家づくりにかかる費用は、大きく3つに分けられます。

・土地代
・建築費
・諸費用

このうち建築費は、さらに2つに分けられます。

・本体工事費
・付帯工事費

「本体工事費」の内訳としては、基礎や柱・梁などの構造部分、内外装仕上げ、設備工事にかかる費用など。
「付帯工事費」には、前面道路から敷地内へ給排水・ガス・電気の配管や配線を引き込む工事や、解体工事、地盤改良工事などが含まれます。

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一般的に、坪単価は「本体工事費」を建物の坪数で割った金額を指す場合が多いです。
なぜ「付帯工事費」が含まれないのかというと、「付帯工事費」は土地の現況によって金額が大きく上下する部分なので、価格を一律に設定できないのです。

さらに、もう1つ。坪単価を計算する際の面積の考え方も、各社で異なります。
通常、坪単価は建築費を「延床面積」で割って算出します。
延床面積というのは各階床面積の合計のことで、テラスやバルコニーなど屋外部分は含まれません。
しかし、なかにはテラスなど屋外の施工部分も含めた「施工床面積」で坪単価を算出している会社もあります。
同じ建物でも、割る面積が大きいほど坪単価は安く見えますから。

結局のところ、坪単価には明確な定義というものがなく、考え方は各社さまざま。
坪単価を鵜呑みにして、それだけで建築会社を判断するのではなく、その坪単価に何が含まれていて、何が含まれていないのか。標準仕様がどのような内容になっていて、何がオプションに該当するのかを、きちんと確認することが大切ですよ。

そのほか、消費税も坪単価には含まれていないことが多いので、その点ご注意ください。家1棟分ですから、内税か外税かで何百万円という差額が出てしまいますよ!