今日もしなやかに参ります。

なぜ米国のGAFAはすごいのでしょうか? 中国のBATHは勢いがあるのでしょうか? 日本企業は大丈夫でしょうか?

そのような疑問に応えるべく、日米中トップ15社の経営戦略を図やグラフを多用しわかりやすく解説してくれるまさしく図鑑のような本です。

1日で眺めるように読み切ってしまい、もう一度メモを取りながら読み返しました。

登場する企業は以下の通り。

米国:Google、Apple、Facebook、Amazon、Netflix、Microsoft
中国:Baidu、Alibaba、Tencent、Huawei
日本:ソフトバンクGp、ソニー、ファーストリテイリング、楽天、トヨタ自動車

2019年の時価総額でいうと、大きい順にApple、Microsoft、Amazon、Alibaba、ウォルマート、アルファベット(Google)、Facebook、、となります。

ここまで日本企業が出てきません。

1位のAppleは1兆2166億ドル、日本1位のトヨタ自動車は9兆6022億円ということで、およそ1割となっています。この2社を比べると売上額はほぼ同じ(Apple :2602億ドル、トヨタ:30兆2257億円)であり、同じ製造業でなぜこの10:1の構図が生まれるのか、など多くの数字が一度に羅列され、それらを比べて考察したくなるような、きっかけを与えてくれる本です。

先ほどの時価総額10:1の件ですが、個人的考察の結果、利益率にあると結論づけました。営業利益率でトヨタ8.2%に対し、Appleは24.6%(!)と3倍です。日本の製造業の平均が5%とか言われる中で、トヨタもかなり善戦しています。しかし、その3倍の利益率の源泉はどこにあるのでしょうか?

筐体のデザイン性や洗練されたUXによりブランド価値を高め単価を上げつつ、製品の数を絞って材料費や開発費のコストを下げている、ということも挙げられます。また、主力のiPhoneは一時売り上げの7割を占めていたそうですが、今は54%、代わりにApple MusicやApple Payなどのサービス部門が好調、18%を占めており、原価が低く利益率を押し上げる大きな要因となり得ると考えました。

他にもEC(eコマース)やアパレルなど多岐にわたるデータが多く掲載されており、いろいろな比較や考察をしたくなるような、そのようなきっかけが与えられる良書と思います。

まさしく図鑑のように手元に置いておきたい本でおすすめです。

それでは!

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