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100文字小説。

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三題噺ベースで作ったものを置いてます。
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#超短編小説

100文字創作【20】

100文字創作【20】



俺はいちごオレマニアだ!
この知識量は誰も敵うまい。
一生飲み続けるぞ!
…と意気込んでいた彼、1か月後にはもう飲んでいなかった。飽きたらしい。テレビにまで出たのに。
竜頭蛇尾というよりは飽き性だな。
(100文字)

明日から200文字挑戦しまっす!

100文字創作【19】

100文字創作【19】



「ボク、ショートケーキかマドレーヌ食べたいなぁ」
私は食べかけのアップルパイをうっかり落としそうになった。だってこの部屋にいるの私だけだから。
辺りを見回す。
もしかしてこのくまのぬいぐるみ…?
そんなはずはないと首を振る。
(112文字)

100文字創作【18】

100文字創作【18】



「えーっと、あれなんだっけ、糸引く野菜。」
持久走をしながら友達がたずねてくる。
「いっぱいありすぎて分かんないよ」
「一神教の人が好んで食べるやつ。あー、ここまで出かかってるのにー」
そんな野菜あったかな…?
「あ、思い出した!モロヘイヤ!」
(122文字)

※全くのフィクションです。

一神教(Wikipedia)

100文字創作【17】

100文字創作【17】



私は少年野球をしている。
大人なのに誰も気にしてない、むしろ私が少年になっているようだ。女なのに。
「今夜の見どころは…」というテレビの声でハッと我に返る。
どうやら寝落ちしてたようだ。
(93文字)

100文字創作【16】

100文字創作【16】



そのミュージカルは、魚も愛想笑いしてしまうほどつまらなかった。
魚の愛想笑いってなんやねん。
自分で思って自分で笑う。
隣の人もつられて笑う。
あ、顔に出てた。恥ずかしい。
心を読んでたように「大丈夫ですよ」とこっそり言われた。
(109文字)

100文字創作【15】

100文字創作【15】



「おまじないだよ。」
姉ちゃんが言ってた。
ちまきを食べながら「なるほど」と言うと死んだ人に会えるって。
姉ちゃん、会いたいよ。
ちまきを食べながらなるほどと言った。
姉ちゃん、出ておいでよ。
お願いだから。
(98文字)

100文字創作【14】

100文字創作【14】



ああ、あの醤油の混ざった甘辛い匂い。
ご飯にタレを付けて食べる時の幸福感。
まるで桃源郷にいるようだ。
あれを家族みんなで食べる時が本当に幸せ。
うちは家族団欒の時に食べるものと言ったらこれである。鶏の照り焼き。
(102文字)

100文字創作【13】

100文字創作【13】



アイツはラジコンカーに気を取られている。
「今のうちだ」狙いを定める。
ピストルを向けたその時、恋人が惨殺された時のことがフラッシュバックしてきた。あの時アイツは笑ってた。
許せない…そう思った時アイツに気付かれた。
(105文字)

100文字創作【12】

100文字創作【12】



「マトメガイ」という言葉が共通言語になってからはや数年。
今の小中学校の生徒は「まとめ買い」と書くとみんな「?」という顔になる。
「マトメガイ」とは某国人のことだからだ。
ちなみに私達は「イシヨワイ」。
(98文字)

どこのこととはイイマセン笑

100文字創作【11】

100文字創作【11】



街に新しい乗り物がきた。
「ブルドーザー」と言うらしい。
その希少性から滅多にお目にかかる事のない乗り物。
無宗教のばぁちゃんまでもが「神様ー、ありがとうございますー生きてる間に見れて幸せじゃあ」と言う始末。
(101文字)

100文字創作【10】

100文字創作【10】



足をぐねった城牛リーダー。
DOCH島で非公開の収録中にそれは起きた。
「あかん…痛いねん…この島で採れるやつでなんとかならんやろか…?」
ここでも島愛を出してくるリーダーにみんなほっこりしながらも心配なのであった。
(105文字)

100文字創作【09】

100文字創作【09】



「あの金のガチョウがくっついてるネオンライト、俺が溶接したんだぜ」
「へー、ネオンライトに溶接って使うんだ」
「お前は…そこじゃねぇよ、俺が見て欲しいのは」
「あ、うん、金のガチョウのくっつき方が素晴らしいってことでしょ?」
という会話をもう何回ループしただろう。
(128文字)

100文字創作【08】

100文字創作【08】



なにしてるんだろう…。
午前3時、私は進行方向とは逆にハンドルを切ってひたすら進む。
助手席には小学生の時母親が作ってくれたボロボロの金メダルと一輪のスノードロップがある。
花言葉は「あなたの死を望みます」
……
(102文字)

100文字創作【1】

100文字創作【1】

ガラスの破片がピシッと割れる音が聞こえた。「超常現象の類かな?」と思い夜道を急ぐ。
すると男が目の前から現れた。どこかで見たことあるような…。
あ、指名手配の男だと気付いた時にはもう意識が飛んでいた。
(100文字)