『孟子』尽心上229ー孟子の言葉(97)老人の世話をするとは 支那・中国古典シンプル全訳 2022年3月1日 09:37 ◆全訳はこちら↓ 孟子 もうし ―全訳―(支那・中国古典シンプル全訳シリーズ) www.amazon.co.jp 1,250円 (2022年03月04日 17:00時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する 孟子は言った。「伯夷は、殷の紂王を避けて、北海の浜辺に住んでいた。そして、文王が国を興したと聞くと、このように言った。〈どうして、帰服しないでいられようか。私は西伯(せいはく)が善く老人の世話をする者と聞いている。〉太公も紂王を避けて、東海の浜辺に住んでいた。そして、文王が国を興したと聞くと、このように言った。〈どうして、帰服せずにはおられんよ。ワシは、西伯が善く老人の世話をする者と聞いておる。〉天下で善く老人の世話をするものがいれば、仁の人は、そこを自分の帰る場所と考えるようになるのだ。さて、五畝(ほ)の宅地がある。その垣根の下に、桑を植えるのだ。一人の夫人がそこでカイコを飼えば、老人は絹の服を着ることができるようになる。そして、五羽のメンドリと二匹のメス豚を飼い、繁殖の時期まで生かすようにするのだ。老人が食べるには十分であろうし肉を失うこともなくなる。百畝の田畑を一人の男が耕せば、八人家族でも食べるには十分で、飢えることはなくなるだろう。西伯が善く老人の世話をすると言うのは、領内の田畑や宅地を整理し、植林や畜産を教え、自分の妻子を導いて、自分たちの老人の世話をさせたということなのだ。五十歳になると、絹でなければ暖まることはできず、七十歳になると、肉でなければ腹を満たすことはできない。暖まらず、腹を満たすことができなければ、それは〈凍餒(とうだい)〉と言う。文王の民には、凍餒であった老人がいなかったと言うが、これはそういうことなのである。」*『孟子』尽心上229ー孟子の言葉(97)老人の世話をするとは ダウンロード copy #哲学 #中国史 #中国思想 #諸子百家 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート