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GW明けは「五月病」や「六月病」に注意しましょう

GW(ゴールデン・ウィーク)後の気温の変化や梅雨入りなどでストレスを抱えやすい5月・6月は、うつ病に気をつけたい時期です。
最近では、「五月病」だけでなく、さらにうつ症状が長引く「6月病」にも警鐘が鳴らされています。
頭痛やめまい、不眠などが長く続いている場合は、軽い不調だと思わず、心の疲れにも注目してみることをオススメします。

「五月病」「六月病」とは?

「五月病」や「六月病」は、どちらも医学的な定義がある言葉ではありませんが、「適応障害」の一種と考えられています。
症状は不眠、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振などです。

どちらも環境の変化に心身が対応しようと緊張状態が続き、ストレスや疲労を溜め込んでいくことで発症します。
環境の変化を受け入れるのは、新入生や新入社員、転勤・転職・昇進したご本人はもちろん、ご家族も同様です。

また、梅雨特有の不安定な天気が、体のだるさや偏頭痛につながっている場合も少なくありません。
梅雨に入って晴れた日が減り、鬱々とした毎日を送っていると、それだけでストレスや疲れを感じやすくなってしまう場合もあります。

疲れを感じたら無理をせず体を休ませ、心身をリラックスさせることを心がけましょう。
最初はなんてことのない症状に思えても、長引くことで5月病や6月病になり、さらに無理をすれば最終的にうつ病へと進行してしまう可能性があります。

「五月病」「六月病」の予防には自律神経の働きを乱さないことが大切

私たちの身体は、外部環境の変化に合わせて体温や血圧などを調節しながら生命活動を維持しています。この活動は私たちの意思に関係なく自律神経によって自動で行われます。
自律神経には、活動を促進する交感神経と、リラックスし心身を休める副交感神経があります。この2つは相互にバランスを取りながら活動しています。
 
慢性的なストレスは、この自律神経のバランスを乱します。
仕事や生活に追われているようなときこそ、ストレス発散が大切です。
仕事が忙しすぎたり、人間関係が苦しかったりするときは、休日はスマホに出ないと決めて電源を切ってしまったり、周りの音が聞こえないくらい趣味に没頭したりするのも良いでしょう。
温泉やサウナなど心身のデトックスができる場所に出かけてみるのも良いと思います。
質の高い睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動などを心がけた生活が、自律神経のバランスを整えることにつながります。

季節的な気温の変化もストレスになることがあります

五月病と六月病にとって、最大の敵は寒暖差かもしれません。
暖かくなってきたと油断していると、朝晩は急に冷え込む日もあります。
また、オフィスやお店などが冷房過剰で寒い思いをすることもあると思います。このとき薄着をしていると、風邪を引いてしまうかもしれませんし、たびたび寒暖差にさらされると体は大きなストレスを感じていきます。
寒暖差に対するストレスは、対人関係のように明らかなストレスと自覚できないこともあります。
気づかない内にストレスを蓄積し、それで気分が落ち込み、やる気が出なくなってしまっても、ストレスが原因だとは気づかないかもしれません。

仕事の忙しさや対人関係など、思い当たる節がないのにうつっぽさを感じたら、寒暖差に原因があるかもしれません。
そして、寒暖差が原因であれば、ゆっくりお風呂にゆっくりつかるなど、自律神経を整える習慣を心がけましょう。

一番の薬は「我慢しすぎないこと」と「頑張りすぎないこと」

うつ病はもともと、我慢強く、頑張り屋な人がなりやすいといわれています。
それは、他人のせいにせず、自分の責任をまっとうしようとすることから、ストレスを溜め込みやすい傾向があるためです。

これはうつ病の治療が重症化しやすい傾向とも同じで、このタイプの人は自分の症状を「体調が悪いのは自分の甘え」「悩みごとは人に訴えることじゃない」と我慢しすぎるのです。
うつ病は症状がひどくなる前に対処する必要がありますが、自覚がないことでさらに頑張りすぎてしまった結果、症状が悪化し、深刻な状態まで進行してしまうこともあるのです。

相談ごとや悩みごとは一人で抱え込まないでください。
家族や友人に話を聞いてもらうだけでなく、必要に応じて精神科などの専門家を頼り、心にたまったモヤモヤや不安は小さいうちに解消していきましょう。


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