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仕事でやる気が出ないときの原因とは? 対処法3選

やらなければならない仕事、やるべき勉強。
やらないと自分が大変になるとわかっていながら、なかなかやる気になれないという瞬間を誰でも経験したことがありませんか?
ここではやる気になれない原因を探り、その対処法をお伝えしていきます。


■やる気が出ない原因は?

生活の中にあるさまざまな物事が、やる気の有無と大きく関わっています。
例えば、仕事で言えば寝不足や人間関係。
プライベートで言えば、スマホの見すぎや生活環境・習慣など、現代社会ではあらゆることがストレスになり、やる気の低下につながります。
最近はゲーム依存も深刻な問題として取り上げられています。
仕事や勉強以外の「スマホの画面をみつめる時間」は1時間程度が最適だといわれています。時間が増えれば増えるほどメンタル不調につながりやすくなるという研究もされるほど(※1)、スマホが心身に与える影響は図りしれません。まずは自分がスマホを触っている時間を把握し、寝る前の30分は触らないようにする、ランチ休憩中はスマホを見ないなど、一日の中でスマホに触れない時間を作ってみましょう。

※1「The associations between screen time-based sedentary behavior and depression: a systematic review and meta-analysis」(スクリーンタイムに基づく座りっぱなしの行動とうつ病との関連性:系統的レビューとメタ分析)

・心身の疲れが溜まっている
残業や休日出勤が重なって忙しかったり、ノルマや人間関係のプレッシャーがストレスになっていることも多いでしょう。
その結果、食事がのどを通らなかったり、満足に食事ができなかったり、悩みごとのせいでよく眠れなかったりする状態に陥ります。特に睡眠は重要で、睡眠中はホルモンの働きにより身体を修復しています。
よく眠れない、食事ができない毎日が続くと当然パフォーマンスは下がります。
疲れを感じたら、食事と睡眠を充分にとり、休息しましょう。

・仕事にやりがいを感じられない
人は、退職や転職の理由として、多く挙げられる仕事の「やりがい」ですが、仕事のやる気や、モチベーションの維持といった観点では重要な要素のひとつです。実際にやりがいを感じられない仕事を続けると、心身に不調をきたし、うつ病になってしまう可能性もあるので、甘くみてはいけません。

仕事でやりがいを感じる時は、褒められる、興味のある仕事をする、目標を達成する、評価され、給与が上がるなど、どちらかと言うと、他者からの評価によって、やりがいを感じることが多いです。
逆に仕事のマンネリ化、目標が高すぎて自信が持てない・低すぎてやりがいがない、上司などから失敗を責められるなど、そうした環境におかれると、やる気の低下につながりやすくなると言えます。また、自分に合ったものを進んで行うときと、自分に合わないものを人から指図されてやる時でもストレスの大きさには差があり、やる気が出にくくなってしまうことがあります。自分で環境を変えることが難しいなら、転職を検討するのも、選択肢のひとつです。

参考記事
日経メディカルプロキャリア【第10回】仕事のやりがいに対する意識調査

・プライベートが充実していない
家族との関係や、生活環境など、プライベートの悩みもストレスや、やる気の低下につながります。 昨今では、コロナ禍によって普及したリモートワークも、ストレスの原因となることも多く、単純に人間関係だけがやる気の低下につながる訳ではありません。 なるべく、悩み事を相談できる家族や、友人、同僚など、身の回りの人に頼ることも大切です。 プライベートの充実は、問題や悩みに対するストレスの感じ方が変わります。
モチベーションも向上し、多少仕事上での人間関係がうまくいかなくても乗り越えていける傾向があります。

■やる気が出ないときの対処法3選

・睡眠の見直しで疲労を蓄積させない
疲れを感じたら、真っ先に「よく眠ること」を心がけましょう。
疲労回復には睡眠が重要です。
しっかり眠ることで成長ホルモンが分泌され、その成長ホルモンが疲労回復を助けてくれます。

また、スマホの使い過ぎにも注意しましょう。特に、夜間のスマホ利用は入眠や睡眠の質を低下させ、日中の活力を阻害する原因となります。
「疲れを感じる」という現象は、「休みなさい」「そろそろ限界ですよ」と体が発するアラームです。 そのアラームを無視し続けると、心臓や脳の病気、うつ病などの精神疾患につながっていく危険性があります。

・運動する習慣をつける
運動不足によって、疲れやすい身体になってしまうと、やる気の低下につながります。
運動が大切だといわれる理由の一つは、筋肉がエネルギーの元となる成分を貯蔵しておく器官だからです。
ストレッチは血流をよくし、栄養や酸素を体の隅々まで行き渡らせ、疲労回復を助けます。筋トレとセットで行うことで、疲労感が解消されやすくなり、やる気スイッチも入りやすくなることを覚えておきましょう。 毎日元気に動き回るためにはエネルギーが必要で、忙しく動き回っても倒れずにいられるのは筋肉の中にエネルギー源が蓄積されていてこそといえます。 できるだけ体を動かす習慣をつけ、年齢とともに筋肉が衰えない生活を心がけることが大切です。

・食事の栄養バランスを見直す
一日三食しっかり食べているという人でも、栄養バランスが悪いと、しっかり脳が働かず、やる気がでなくなってしまいます。
脳の働きは、ダイレクトにやる気に影響しますので、注意が必要です。
体の健康を保つためには、炭水化物、脂質、タンパク質の三大栄養素をバランスよく摂取しましょう。
さらに、不足しがちなミネラルとビタミンを摂っていくと、疲労回復が促されやすくなります。

また、糖質は脳に必要な栄養素である一方で、摂りすぎたり食べ方や時間帯を間違えたりすると高血糖になります。
高血糖になると反動で一時低血糖状態になり、眠気に襲われる、やる気が急激に下がるという現象が起こります。
例えば、空腹状態で甘い缶コーヒーを飲むと、胃が一気に糖を吸収して高血糖に陥ります。 その結果、眠くなり、やる気がなくなってしまいます。
しかし、ランチのサラダ後など、糖の吸収を穏やかにしてくれる食物繊維を先に食べてから缶コーヒーを飲めば、高血糖になりにくくなり、反動で低血糖になることもないため、結果的に眠気ややる気の低下も起こりにくくなります。
このように食べるものや食べ方を考えることが疲れ対策となり、やる気低下を防ぐ対策になります。

■うつ病など病気が原因の可能性も

「やる気の出ない状態」には、うつ病をはじめとした精神疾患が隠れている場合があります。 ただモチベーションが上がらないだけでなく、気分の落ち込みが2週間以上続いている場合は、できるだけ早く精神科や心療内科を受診しましょう。 素早い対処が、うつ病発症を防いだり、病気をできるだけ早く治したりするための鍵になります。 また、更年期障害や甲状腺機能低下症など別の病気が隠れている可能性もあります。 症状が長引く場合は自己判断せずに、医師の診断を頼ることも大切です。

■まとめ

やる気のある・なしは、その人の人格と思われがちですが、心身のストレスや疲れが原因となっていることがほとんどです。
最近やる気が出にくいと思ったら、まずは生活習慣を見直すことから始めましょう。

食事や睡眠、運動不足を見直すだけで、多くの問題は解決します。 また、現代においてはスマホはなくてはならないものですが、使いすぎには注意が必要です。
特に寝る前のゲームやSNSは控えるよう心がけるだけでも疲れが軽減し、やる気が戻りやすくなる傾向があることを覚えておきましょう。

それでもなかなかやる気が戻ってこないときは、うつ病などの病気も疑ってください。
うつ病は生活習慣病の一つと言われるほど、現代人の誰もがかかる可能性のある病気です。 「まさか自分がかかるわけがない」と過信せず、疲れ・ストレス過多、やる気の低下が見られるときには、うつ病への対策も視野に入れておきましょう。


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