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【Appleのサステナブル戦略】 Key: 脱炭素化、サーキュラーエコノミー、製品の多角化、サービス収入の拡大 (NUSの課題)

事業性と社会性の両立は、現代ビジネスにおける最重要課題であると考えています。GAFAのような国家単位の経済価値を有する巨大プラットフォーマーには、自ずとその期待がかかります。今回は、NUSの課題で調べまとめたAppleのサステナブルな取り組みに関して2%程度共有します。

Appleは気候変動を重要課題とし、再生可能エネルギーへの莫大な投資を進めるほか、製品のサステナブル化(製品開発から回収、再利用)まで積極的に取り組んでいます。実際、同社は2030年迄に二酸化炭素排出を実質0にするカーボンニュートラルの目標を公言しています。

また、Appleは再生可能な資源を元とするサステナブルな製品開発から、使用済製品の回収・解体、それらを二次利用することで、e-waste(電子機器の廃棄)の削減並びに経済効果まで実現しています。ちなみに、Appleの工場にいるDaisyってロボットが15個の異なるApple製品を1時間に200個のペースで完全に解体出来るそうです。iPhone Xのみに限定しても、2018年の一年間で16億ドル超の経済価値を生み出したとAppleは報告しています。

ビジネスモデルも形を変え、ハードウェアの生産・販売に依存しないのが今のAppleです。従来のプロダクトラインを拡充するiPad等の生産に加え、Apple Watch等ウェアラブル製品の生産にも力を入れ、多角化を進めています。さらに、ソフトウェアやバンキング、フィットネス・ヘルスケア等、サービスラインも充実しつつあるんですね。

サービス収入は未だ右肩上がりに推移

*1 今最高にホットなVR・AR事業への参入を表明しているのに加え、Appleの築き上げてきたエコシステムを最大限に活用するヘルスケア・金融業への挑戦にも目が離せません。これらの市場へのAppleをはじめとする巨大テックの参入は、社会にとって非常に有益なことです。ヘルスケアの領域で言うと、ヘルスデータのデジタル化により、正確で、高性能かつリアルタイムでの健康管理が可能になります。これは、重病を患う方の命を救うのみならず、日常的に健康維持に努めたい方にとっても最高のソリューションだと思います。スタートアップの参入も激しいです。企業はどんどん競争しちゃって、VCや投資銀行はどんどんファイナンスしちゃって、一丸となって経済開発ならびにより良い社会が築きあげられたらいいですよね。

*1 Davydov (2019) mentioned that “As a part of this trend, Facebook acquired a VR startup Oculus for nearly USD2 billion; Microsoft paid USD150 million for patents in the field of Augmented reality/Virtual reality technologies (hereinafter referred to as AR/VR) developed by the company named Osterhout Design Group; Google announced launching augmented reality glasses (which in 2015 were declared a failure). In addition, in 2015 the giant Apple joined this trend and acquired the Metaio company, which is also working in the field of AR / VR”. 

AR・VRの市場が今後も急速に拡大することが予想されています。
Apple Payのユーザー数の推移です。国際的に急拡大しています。

FAMGAを中心とするVR・AR、ヘルスケア、バンキング市場を争奪する模様については、それぞれ別の記事で書かせてもらいますね。

最後に

Appleは地球、社会、そして私たちにとってかけがえのない存在なんですよね。現代ビジネスはHuman Centered。これからもKeep eyes onしていきましょ。サステナブルは拡がる。それは、企業にとってもサステナブル。Appleは、社会性と事業性を両立する、先駆けのような存在になるかもしれないですね。



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