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モリワキに入社してくれたみなさんへメッセージ

新入生の皆さん、ご入社おめでとうございます。
私から、皆さんにお話しすることは、2つあります。
1つ目は、「失敗の向こうに成長がある」です。
私は、鳥羽商船高専を卒業後、「日本汽船」という船会社に就職しました。
船はトヨタの車を約6000台積んでアメリカ西海岸に運びます。
当時、「三等機関士」サードエンジニアとして乗船しました。
メインエンジンは、1分間に120回転します。
藤が尾店を一回り小さくした位の大きさがあり、ビルの3階建ての高さです。
乗組員はベテランの人ばかりです。右も左もわからない僕に、仕事を丁寧に教えてくれますが、失敗の連続でした。
ある日、メインエンジンの最上階で作業をしている時、「一等機関士」ファーストエンジニアが「コーキンを持ってきてくれ」と指示がありました。
「コーキン」とはタガネの一種でタガネはこんな工具です。初めて聞いた言葉で、「コーキン」を「ほうき」と聞き間違えて、しかも「ちり取り」までついでに持って来てしまいました。
こんな失敗を毎日繰り返していました。
ドンドン作業をするベテランの船員たちをみて増々落ち込みました。
こんな調子で本当に仕事できるのか?悩みました。
でも、辞めることは絶対できない状況にあります。
船は、航行中で、海の上です。降りることはできません。
そうこうしているうちに仕事にも少しづつ慣れてきました。
実は、ずっと後で3つのことに気づきました。
1つ目は、「他人と比べてもしかたがない。」ということ。
2つ目は、「失敗の向こうに成長がある。」ということ。
3つ目は、「どんなエンジニアになりたいか?」という目的がなかったこと。
考えてみると、赤ちゃんがハイハイから歩けるまで何回失敗しているでしょうか?落ち込んだり、悩んだりしている赤ちゃんを見たことがありません。
周りの環境や他人が悪いわけではありません。
知恵がついて自分の感情がそうさせているだけです。
失敗の向こうに成長があります。自分の成長を信じてほしいと思います。
 
2つ目の話は、「教えられて教えて 助けられて助けて」です。
これはクリードに書かれている「スタッフ教育の基本」です。
今の経営理念の前の経営理念がこれでした。
企業の寿命は、平均23.3年で、サービス業は17.8年だそうです。
モリワキは、今年72年を迎えました。
長寿企業に共通して言える事は、「教え、育てる文化」があることです。
難しい言葉で言うと「継続的な循環社会の構築」となります。
それをわかりやすく表現したのがこの言葉です。
「教えられて教えて」は、先輩から教えられたことを後輩に教えること。
学ぶとは、教えてもらったことを教えることで完結します。
そして、スタイリストになった時、自分の足元を是非、見つめてください。
まだ自分に自信がない時に、励まし続けてくれた先輩、指名を頂いたお客様、スタイリストデビューまで給料も含めて福利厚生などの面倒を見てくれた会社、今ある自分は決して、自分一人の努力で、成長できたんじゃない
と気付くでしょう。宇宙移行士は宇宙に行くのに1万人の人々が仕事に従事しています。
「助けられて 助けて」は「助けられてたら、次は助ける」です。
どうぞ、「今だけ、金だけ、自分だけ」今の風潮に流されないで下さい。
6期生の皆さんは、「立派なスタイリストになること」と「モリワキの幹部になる事」が目的で入社されました。またそれは、会社としての希望でもあります。
どうぞ、これからの活躍を期待してます。頑張ってください。


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