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突き抜けるまで突き続ける

4年目か5年目か、遂にナスを収穫することに成功した。

何度試しても駄目だったものが、ある時を境に全く造作なくできるようになるものだ。逆上がりや補助輪を外した自転車、そう、今風にかっこよくいえばブレイクスルーというやつ。

突き抜けるまで突き続ける。その過程はただ突き続けているわけではない。突く道具を変え、突く身体の使い方を変え、突く位置も変えてみたりする。

今回は今まで失敗したであろう全てを変えてみた気がする。わりかし水捌けの良い場所を選び、畝をしっかり作り、初めて石灰と鶏糞を撒き、虫と卵に目を光らせ、コロナの暇さのお陰で毎日手をかけられた。

成功する要素は分からないけれど、失敗する要素を避けていけば失敗は限りなく減らすことができる。次第に成功が近づいてくる。そして、一度成功への道が繋がれば次からはもう容易い。

事実、去年それなりの成功を収めたキュウリは今年は毎日お裾分けしないといけない程の大成功となっている。トマトもしっかり実をつけて、熟すのを待つのみ。

梨木香歩の家守奇譚で"向こう"の世界からいとも簡単に"こちら"に来るようになった時の描写

初手はな。何事も始めは勝手がわからんものだ。道ができれば通い易い。
           梨木香歩 家守奇譚より

来年もきっとうまくいくだろう。

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