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【音楽】〈個人的〉JAZZで聴いてほしいピアノトリオ10選

 マンタです。普段はスタートアップ企業で働き、週末は音楽や趣味を探求し新しいい生活様式を模索しています。

 本日はJAZZを15年以上聞き、演奏してきた中で、是非「聴いていただきたい」と思う個人的観点ピアノトリオ10選をご紹介します。
 ピアノトリオはJAZZの中でもとっつきやすやすく、オシャレなイメージがあるかと思います。そんなピアノトリオの中でもメジャーなものからマイナーなものまで個人的な観点で紹介させていただければと思います。
 おそらく巷に存在する一般的なJAZZおじさんからするとかけ離れたものも多いですが、どれも一聴の価値ありなのでよかったら聞いてみてください!
 今回のアルバムはほとんどがAppleMusicで聞くことが可能になっています!

1.Oscar Peterson Trio 『We Get Requests』

 こちらはもはや語る必要がないほどの名盤ですね。黄金のトリオでありほぼジャズの歴史と言って良い方々による共演。スイング感、表現力、バンドとしての完成度どれを取っても最高です。特に個人的には「You Look Good to Me」が好みで、後で取り上げるPeter Beets氏の同曲も気に入ってよく聴いています。

2.Bill Evance Trio 『Waltz for Debby』

 こちらももはや今更という名盤になっています。ジャケットのおしゃれ感もあり、カフェなどでもよくかかっている印象です。
 なお私のプレイスタイルの方向及びJAZZの好みをはっきりとさせてくれた一枚です。Scott Rafaro氏のベースはJAZZ初心者の私に衝撃を与え、Bill Evansトリオが見せる“美しい“サウンドは自分のトリオの好み、嗜好性を明確に定めてくれました。

 事故により若くして他界されてしまうのですが、もしその後も生きてプレイし続けていらっしゃたらどうなっていたのだろうかと思わずに言われない天才です。

3.Keith Jarret Trio 『Whisper Not』

 正直Keith Jarretのトリオはどれも素晴らしすぎるため、どれを選択するか迷いました。Standardはもちろん素晴らしいですし、LIVE版のいくつも素晴らしい名演があります。
 しかし今回はその中であえて「Whisper Not」を選択してみました。1つは選曲がスタンダードが多くキャッチーであること。そしてその中でも「What is This Things Called Love?」の演奏が個人的に激アツであることを理由に選択しました。

Keith Jarreの唯一無二の片腕であるGary peacock氏もこの世をさり、現在Keith Jarret自身も脳卒中によりプレイヤーとしての復活は困難な状況とみられています。

ぜひもう一度新しいKeith Jarret Trioが聴ける日を願って、回復を願わずにいられません。

4.Peter Beets 『Portrait of Peterson』

 この方は比較的最近のプレイヤーです。オランダ出身のピアニストですがプレイスタイルは最新のでありながら、どこか古き良きJazzらしさをしっかり踏襲しているプレイヤーです。
 このアルバムはOscar Petersonの演奏を取り上げていますが、そのどれも素晴らしいです。特に「You look Good to me」はストレートなJazzとして演奏されており、Oscar petersonとは違う解釈で演奏されている点が高評価です。
 バックを固めるReuben RogersとGregory HutchinsonはまさにNYのNo.1リズム隊といっても過言ではないでしょう。彼らの演奏もまた素晴らしく、最高の演奏に仕上がっています。

5.Shai Maestro Trio 『The Road to Ithaca』

 新進気鋭の若手よりもう1作。イスラエル出身で現在NYで活躍中の若手ピアニストです。白人系列のジャズを引継ぎ、美しつつもしなやかで、技巧を凝らしたアレンジが特徴です。
 天才肌であり、実力も確かなので、非常に繊細な演奏に仕上がっています。聞くのにはなかなか体力が必要になるのですが、それをするだけの価値が十分ある作品だと思います。
 若手の中でも筆頭株主かと思いますし、イスラエル出身者が技巧派が多いように思うので今後もっと攻めて行こうと思います。

6.Chick Corea 『Now He Sings, Now He Sobs』

 こちらは先日他界されてしまったChick Corea氏の初期アルバムです。Acoustic Trioも良いのですが、自分としてはChick Coreaといえばこのアルバムを取り上げずにはいられません。
 Miroslav Vitousの自由本舗なベースとRoy Haynesのタイトで味わいのあるリズムが絡まり合い最高のスピード感を出しています。正直1986年発売のアルバムとは思えないほど斬新で今でも通じる構成やアレンジになっていることに改めて驚き、そしてChick Coreaという偉大な天才の所業を目の当たりにする気持ちです。他界されたことが本当に残念です。もっと新しい音楽を開拓してほしかったです・・・。RIP 

7.Brad Mehldau 『The Art of the Trio Vol.2 Live at the Village Vangurd』

 Brad Meldau氏のトリオはまた違った意味で自分のプレイスタイルに影響を与えてくれた一枚です。特に1曲目の『It‘s Alright With Me」は初めて聴いた時は衝撃的でした。
 ピアノの空間を楽しむようなのフレーズ、その合間を空間を埋め切らずぶっとく自由なベースライン。そしてさらに輪をかけた自由なドラム・・・。演奏のとしてのクオリティ、高度な掛け合いにまさに度肝を抜かれた一枚です。
 このアルバムに出会って以降、ベーシストのLarry Grenadier氏のサウンドが好みドストライクだったため『マークすべきベーシスト』として追い続けています。ソロも含め「ベースらしい」サウンドとフレーズが特徴になります。
 また本作はシリーズ化しており、ライブ版、スタジオ版と交互に出されていますが、vol.4でのAll the Things You are の7拍子アレンジはその当時練習をしまくった記憶があります。色々実験要素に富み、かつて美しさを兼ね備えた素晴らしい1作になります。

8.井上陽介トリオ 『NEW STORIES』

 ここからはベーシストがリーダーのピアノトリオになります。1作目には私の師である井上陽介さんの作品を上げさせてください。
 このアルバムからはメンバーを一新し、ドラム、ピアノに若手を起用しています。若々しくしさの中にしっかりと芯が通る井上さんのベースで方向性がバッチリなサウンドになっています。
 コロナ禍もありなかなかツアーには苦労しているようですが、回を重ねる都度演奏がどんどん良くなってきています。Youtubeでも聴けるので聴いてみていただき、ぜひJAZZのライブハウスへ足を運んでいただけると嬉しいです。


9.Christian McBride Trio 『Live at Village Vangurd』

 数多あるChistian McBride氏参加のアルバムから、彼名義のTrioアルバムのライブ版を選択しました。彼は個人的にはライブの方が特に素晴らしい演奏が多いように思い、またその演奏もストレートなサウンドが多いです。
 いわゆる正統派のJAZZらしいJAZZと言って過言ではないと思います。1曲目のFried Piesは「さすが!」というサウンドになっています。ベースが軸にありながらも周りのメンバーも素晴らしく、楽しみながらもさらっと1枚通して聴くことができる一枚になっています。

Reginard Viel 『Bluse and Spiritual』

 これだけはAppleMusicで聞けず、円盤を再購入しようか本当に悩んでいる作品です。Scott Rafaro氏、Larry Grenadier氏に続き衝撃を与えてくれたベーシスト、Reginald Viel氏名義のトリオアルバムです。
 このアルバムに収録されている「Down by the Riverside」でのベースアルコのソロはやばいです。素晴らしすぎて涙が出ます。その演奏を再度聞きたいのですが、円盤がどこかへ行ってしまい、またApple musicでも聞けないのです・・・。
 これだけのためにCDとPCに取り込むための機器を本気で買おうか迷っています。

 さて、いかがでしたでしょうか。
 王道ものからマニアックなものまで広くピアノトリオを10選挙げさせていただきました。「これはよかった」とか「実はこれもいいよね」とかご意見をあればコメントいただけると嬉しいです。
 また今回取り上げきれなかった過去/現在の素晴らしいピアニストによるトリオもあるので都度都度まとめていこうと思います。

本日もご精読ありがとうございました!

平日はスタートアップ企業の社員、土日はたまにミュージシャン。読書や芸術、ITネタからガジェットまで興味は尽きない変人。