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【言葉】言葉は宝にも凶器にもなる~ファイターズの警告報道より

2024年のプロ野球も前半戦が終了し、オールスター戦を挟んでいよいよ後半戦という時期を迎えました。ニワカ野球ファンの私は今年はなんといってもファイターズ。とにかく一生懸命、チームの一体感、ベンチからの応援・・・と何から何まで良い意味でプロ選手らしくない?(繰り返しますけど、本当に良い意味ですからね!)まるで高校球児たちの集まりのような「熱さ」が応援したくなる気持ちになります。

そして監督は球界のスーパースター、新庄剛志!プレイヤーとしても超一流ですが、チームマネジメントにおいても奮闘中。もちろんパフォーマンスでしょうが、選手たちがヒットを打ち、得点を入れるたびに両手を高々と挙げて大喜びする様子がなんとも微笑ましいです。マスコミへのサービスや対応もお手の物ですから、うまーく記事になるようなコメントを残してくれますし、時にはインスタ等で選手たち、チームを上手にPR。本当にどこまで凄い人なんでしょうか!

さて、そんなファイターズですが、昨今のSNS時代を迎え、プラスのみならず、マイナス(負)の面が及ぼす影響について正式に球団から発表がありました。今回はこのエピソードを取り上げながら、「言葉」の怖さについて考えてみたいと思います。


「いつも北海道日本ハムファイターズに温かいご支援、ご声援を賜り、誠にありがとうございます。皆様の応援やメッセージは、選手たちの励みにもなっており、心より感謝申し上げます。しかしながら、SNS等において、全力でプレーする選手に対する誹謗中傷、侮辱や脅迫、事実に基づかない悪意の感じられる投稿が確認されています。そうした行為により当事者はもちろんのこと、内容を目にした多くの方が不快な思いをさせられています。看過できないと判断した場合は、専門家や警察などの関係機関と連携しながら法的措置などを視野に入れ、断固とした対応をとることがございます。選手とファンの皆様が双方の尊厳を尊重し合う関係にあり、マナーを遵守した応援で後押ししていただけることをチーム一同、心より願っております。何卒よろしくお願いいたします。北海道日本ハムファイターズ」

デイリースポーツ 7/22(月) 11:45配信より

いかがだったでしょうか?恐らく多くの方が賛同する内容だったのではないでしょうか?やはり最近はこうしたネット中傷が頻繁に起こっていますよね。これはファイターズのみならず、他球団も含めて多くの選手が被害に遭われていると思います。ぜひとも球界全体として取り組むべき事象なのではないかと思います。

誰だって失敗したいはずがない!

スポーツにおける誹謗中傷の多くは、応援する球団が負けたとき、さらにはその負けの要因となった選手へのバッシング。また時にはスランプ気味でなかなか活躍しないときなどに、引き起こされるのだと思います。球場での野次や「あと一人コール」もみっともないですが(応援しているチームは気分が良いでしょうけど、相手のチームからしたら本当に辛いですよね・・・)、やっぱり「言葉(=文字)」による誹謗中傷は本当に卑劣だし、なんと言っても何度でも読み返せてしまうところにも根深い問題があると思うのです。

応援しているから、頑張って欲しいからこそ・・・とはいうけれど・・・

そうしたファン(まあこの場合、ファンと呼ぶべきなのかは考え物かもしれませんが・・・)の言い訳は「そんなはずじゃなかった」「応援しているからこその苦言だ」「頑張って欲しいからこそ喝のつもりで」などというものなのではないでしょうか。繰り返しますが、球場や自宅などでTV観戦しながら、つい声に出てしまうことと、言葉としてのこるメディアであるSNS上にアップすることは全く別ですよね。なんだろう?「いいね!」が欲しいんでしょうかね?同じ意見の方をネット上で探したいんでしょうかね?

やっぱり「相手のことを考える」ことが一番

これも繰り返しになりますが、誰も好き好んで失敗したいわけではありませんし、チームだって負けたいはずがないですよね。真剣にプレーしていても、ボールを落とすことだってあるし、空振り三振、もしくは見逃し三振することだってある。チャンスのタイミングで打席が回ってきても、打てるときもあれば、そうでないときもある。人間ですから、そりゃ失敗することだってありますよね。といいつつ、プロなんだからそこは頑張ろうよ、という気持ちも分かります。特に贔屓のチームだったらなおのこと、贔屓の選手だったら一層気持ちがこもりますからね。ただ、それでもやっぱり「相手の気持ちを考える」配慮はマナーとしてもっておきたいですよね。

選手の「気持ちファースト」で

私たちも普通に生活している中で、良い状態のメンタルをキープすることって優先順位の高いことではないですか?恐らく選手の皆さんにとっても同じ事だと思うんですよね。これも繰り返しですが、お金をもらっているプロ選手なら結果を出して当然だろう、という考えもあるかもしれませんが、私たちだってお金をもらってお仕事をしている方が多いと思いますが、常にパフォーマンスがベストの状態かといえば、そんな方は少ないのではないでしょうか?それに多くが20代、30代のまだまだ精神的には若い元気ある選手たちです。そんな彼らがそうした誹謗中傷にさらされたら、普通なら気が滅入ってしまいますよね。やっぱりここは「選手の気持ちファースト」で温かく見守ったらいいんじゃないかと思います。

ちょっと暴論ですが、どんどん開示しちゃってもいいのでは?

ここからは少し暴論気味ですが、提案させてください。それはこうした誹謗中傷については被害者側がどんどん個人を特定して情報開示を行えるようにしてもいいと思うのですが、どうでしょうか?確か、裁判等でそうした開示が行われ、実際に誹謗中傷をした加害者側が敗訴しているケースがありますよね?(そうした多くが「そんなつもりじゃなかった・・・」的言い訳だったような・・・)スポーツ界でも、こうした取り組みをしていいのではないでしょうか?というか、こういうところにこそ法整備が行われても良い案件だと思います(まあ、一方でこういう法制度を悪用するケースも出てくることが予想されるので、そのあたりが難しいのかもしれませんが・・・)。

ユーザーのSNSリテラシーの向上だけでなく企業側にも努力して欲しい

そしてこれは何もユーザーだけでなく、SNS運営側にも努力が欲しい点でもあると思います。ユーザー側の場合は、特に学校教育でSNSの功罪(光と影)について理解を深める啓蒙活動は必要ですよね(もう行っていると思いますが)。さらには社会人においては社内セミナー、さらにはTVやYouTube等でのCMや番組等を流すのもアリですよね(これくらいは政府にお金を出して欲しい。他の「なんだかな~」という予算をつけるくらいだったら)。さらにはSNS運営企業もまた、こうした誹謗中傷アカウントを取り締まるだけでなく、アカウントの即取り消しや、時には実名を発表する等の警告があってもいいと思います。とにかく社会全体でこうしたネット中傷を減らしていく努力が求められていると思います。

やっぱり言葉は相手にプラスの効果を与えるものであってほしい

以下はそうとう「甘い」ことを言うようですが、やっぱり「言葉」って毒にも薬にもなると申しますか、タイトルには宝にも凶器にもなる、と書いてみました。時に嬉しい言葉を掛けてもらったら、暫く(いやずっと?)覚えていたりするものだったりしませんか?さらに手紙やメールで感謝の言葉を頂くと、これまた時に読み返して嬉しくなる・・・なんてことはありますよね?それだけ「言葉」って非常に重みのあるものなんですよね。そうなると誹謗中傷はその真反対ですから、それだけ影響もまた大きいというわけで。
ですから、とにかく「言葉」によって傷つけられる被害を減らせるようにしていきたいですね。

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