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【日本民族学・妖怪学】

【民俗学】
民衆だからこそ生み出せる文化
地方に残る古い習俗や民衆信仰

明治時代後期に概念が伝来
風俗学はあるのか?

[民族学者]
南方熊楠(みなかたくまぐす) 1867→1941(74)
日本の博物学者・生物学者・民俗学者。 生物学者としては粘菌の研究で知られているが、キノコ、藻類、コケ、シダなどの研究もしており、さらに高等植物や昆虫、小動物の採集も行なっていた。
十二支考
南方随筆

鈴木大拙1870→1966(95)
日本の仏教学者、文学博士である。禅についての著作を英語で著し、日本の禅文化を海外に紹介した。著書約100冊の内23冊が、英文で書かれている。1949年に文化勲章、日本学士院会員。 名の「大拙」は居士号である。故に出家者ではない。
大乗起信論〔英訳〕1900
大乗仏教概論〔英文〕1908
禅論文集1-3〔英文〕1927•1933•1934
◎禅と日本文化1938
浄土系思想論1942
禅思想史研究第一 盤珪禅1943
◎日本的霊性1944
臨済の基本思想1949

◉柳田國男1875→1962(87)
日本の民俗学者・官僚。大日本帝国憲法下で農務官僚、貴族院書記官長、終戦後から廃止になるまで最後の枢密顧問官などを務めた。日本学士院会員、日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者。位階・勲等は正三位・勲一等。
→国学の影響を受ける、仏教を嫌う
後狩詞記
●遠野物語
山の人生1926
妖怪談義
蝸牛考
先祖の話
妹(いも)の力→シャーマニズム

折口伸夫1887→1953(66)
日本の民俗学者、国文学者、国語学者であり、釈迢空と号した詩人・歌人でもあった。 折口の成し遂げた研究は、「折口学」と総称されている。柳田國男の高弟として民俗学の基礎を築いた。
(柳田國男の弟子)
●死者の書
被差別の民俗学

今 和次郎1888→1973(85)
日本の建築学者、民俗学研究者。考現学の第一人者。今裕の甥。今純三の兄。
今和次郎集 全9巻ドメス出版1971-73年
1. 考現学
2. 民家論
3. 民家採集
4. 住居論
5. 生活学
6. 家政論
7. 服装史
8. 服装研究
9. 造形論
考現学入門 藤森照信編 ちくま文庫1987
日本の民家 岩波文庫1989
野暮天先生講義録ドメス出版2002
今和次郎 思い出の品の整理学 平凡社2019
ジャンパーを着て四十年 ちくま文庫2022

町田佳聲(かしょう)1888→1981(93)
民謡の父(民謡の保存活動)
東京放送局(現NHK)入社
日本民謡大観事業→平成5年まで活動

宮本常一1907→1981(73)
日本の民俗学者・農村指導者・社会教育家。
●忘れられた日本人(土佐源氏)
日本の離島
民俗学への旅

赤松啓介1909→2000(91)
東洋古代史講話 白揚社 1936
民俗学 三笠書房 1938
東洋古代民族史 白揚社 1939
天皇制起源神話の研究 美知書林 1948
結婚と恋愛の歴史 三一書房 1950
一揆 兵庫県百姓騒擾史 庶民評論社 1956
神戸財界開拓者伝 太陽出版 1980
『非常民の民俗文化―生活民俗と差別昔話』(明石書店1986のちちくま学芸文庫 2006)
非常民の民俗境界 村落社会の民俗と差別
明石書店 1988
戦国乱世の民俗誌 明石書店 1989
古代聚落の形成と発展過程 明石書店 1990
非常民の性民俗 明石書店 1991
村落共同体と性的規範 夜這い概論 言叢社 1993
女の歴史と民俗 明石書店 1993
民謡・猥歌の民俗学 明石書店 1994
●夜這いの民俗学 明石書店 1994
夜這いの性愛論 明石書店 1994
百姓一揆 幕末維新の民衆史 明石書店 1995
宗教と性の民俗学 明石書店 1995
『差別の民俗学』(明石書店、1995 のちちくま学芸文庫 2005年)
猥談 近代日本の下半身 赤松VS上野千鶴子 大月隆寛介錯 現代書館 1995
『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』(ちくま学芸文庫 2004)

網野善彦1928→2004(76)
日本の歴史学者。専攻は日本中世史。
●日本の歴史をよみなおす

井上ひさし1934→2010(75)
日本の小説家、劇作家、放送作家。文化功労者、日本芸術院会員。 1961年から1986年までの本名は内山 廈。遅筆堂を名乗ることもあった。 日本劇作家協会理事、社団法人日本文藝家協会理事、社団法人日本ペンクラブ会長などを歴任した。
新釈遠野物語1976

佐野眞一1947→2022(75)
日本のジャーナリスト、ノンフィクション作家。東京都葛飾区出身。
新忘れられた日本人

京極夏彦1963→
日本の小説家、妖怪研究家、グラフィックデザイナー、アートディレクター。 世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員、関東水木会会員、東アジア恠異学会会員。「怪談之怪」発起人の一人。 北海道小樽市出身。
百鬼夜行シリーズ
巷説百物語シリーズ
●遠野物語remix

河合敦1965→
日本の歴史作家、教育者。多摩大学客員教授、早稲田大学非常勤講師。 早稲田大学教育学部では社会科教育法を講義している。
禁断の江戸史
図解江戸の暮らし事典

[民族学者一覧]
赤坂憲雄
赤田光男
赤松啓介
網野善彦
荒木邦夫
石塚尊俊
伊波普猷
岩井宏實
岩﨑竹彦
大間知篤三
大月隆寛
大島建彦
大藤時彦
小野重朗
岡正雄
折口信夫
神野善治
川合勇太郎
小井川潤次郎
小松和彦
五来重
今和次郎
櫻井龍彦
桜井徳太郎
桜田勝徳
下野敏見
渋沢敬三
白石昭臣
菅豊
菅江真澄
鈴木岩弓
関敬吾
瀬川清子
高群逸枝
高取正男
竹田旦
武田明
神島二郎
神崎宣武
後藤総一郎
竹内利美
武田豊四郎
近藤雅樹
田中忠三郎
谷川健一
千葉徳爾
中桐確太郎
中山太郎
西村真次
野村純一
野本寛一
早川孝太郎
福田晃
福田アジオ
古野清人
南方熊楠
宮田登
宮本常一
宮本馨太郎
政岡伸洋
倉石忠彦
篠原徹
川村邦光
乾武俊
飯島吉晴
祝宮静
内藤正敏
西垣晴次
柳宗悦
柳田國男
和歌森太郎
吉岡郁夫
吉野裕子

民俗学や文化人類学において「ハレとケ」という場合、ハレ(晴れ、霽れ)は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケ(褻)は普段の生活である「日常」を表している。
ハレの場においては、衣食住や振る舞い、言葉遣いなどを、ケとは画然と区別した。

行器(ほかい)
戸外への食物運搬用の木製容器。外居とも書く。〈ほかい〉とは盆行事に無縁仏などまつり手のない不特定多数の精霊に,供物を分配するなどの祭祀の行為をもいい,その供物を入れる容器からこの名が付いたといわれている。

ほかいびと
村々を訪ねて祝福することをなりわいとし、ほかい(寿、祝)を唱えて、家々の豊穣や健康、安泰を祝福して歩いた人のことを言う。

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【妖怪学】
妖怪(ようかい)
妖(あやかし)
物の怪(もののけ)

自然現象を置き換える
竜巻→龍
絶滅動物化石ワニ→知らない
想像・理解できない現象→妖怪

(例)
川の恐ろしさ→河童(川太郎)
間引かれた子供の水死体
腐敗ガスで腹部から徐々に青緑色に
ガスで背中が膨張
頭部が削られて皿のように見える
子供に見られた時の大人の嘘
山の恐ろしさ→天狗

妖怪→キャラクター
都市化で妖怪を恐れなくなった
「野暮と化け物は箱根の先」
「ないものは金と化け物」
「人は万物の霊」

近代
内部から妖怪が出てくる、逃れられない
霊感→共有できない

光で映す妖怪手品の流行
印刷技術でキャラクター化
妖怪図鑑
妖怪→動物に成り下がる

[怪談]
百物語
百鬼夜行
東海道四谷怪談

[漫画]
鳥山石燕1712→1788
今昔百鬼捨遺
画図百鬼夜行
江戸時代 妖怪画集

月岡芳年1839→1893
英名二十八衆句
奥州安達がはらひとつ家の図
大日本名将鑑
月百姿
新形三十六怪撰

水木しげる1922→2015
妖怪物語
ゲゲゲの鬼太郎
漫画方丈記

藤田和日郎1964→
うしおととら
からくりサーカス
月光条例
邪眼は月輪に飛ぶ
双亡亭壊すべし

[妖怪の種類]
子泣き爺
座敷童
海坊主
ろくろ首→病人がクビをのばして油を舐める
→夢遊病

とら(長飛丸・わいら・字伏)
雷獣→ハクビシン
鵺(ぬえ)

牛鬼→マンモスの角発見想像
大天狗
八岐大蛇
九尾の狐
→日本、玉藻前・鳥羽天皇病弱
→殺生石
酒呑童子
土蜘蛛
両面宿儺(すくな)
アマビエ

以津真天(いつまで)
馬骨(ばこつ)
悪樓(あくる)(穴戸神・悪神)
→八十場の霊泉(香川県)

ぬらりひょん


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