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遊び人、最強説。

ロボットやAIによって多くの仕事が無くなる、と言われる。まぁでもそんなこと言われてもイメージ湧かないよね。人は未来のことを考えるのは苦手だから仕方ない。

ただ1つ言えるのは、仕事が無くなれば人間は暇になるっていうこと。そのとき多くの人が、他者とのつながりや人生の生きがいを失うことになる。それは悲しい。定年後孤独になる親父世代を見ていても決して幸せそうではない。

これから、“遊び”が求められる時代がくる。去年の春、オランダの首都アムステルダムに行ったときに確信した。アムスは、あらゆるオートメーション化やニューエネルギーが浸透する先進都市だが、ただのテックシティではなかった。(ハンバーガーも自販機で売ってるのには驚いたが笑)

まず、アムステルダムは運河によって区画化された街が芸術的で美しい。世界遺産に登録されていることで1600年代の建物が多く残されており、どこを歩いてもリアルディズニーランドのような幻想的空間だ。

外観は古くからの建築が残されているが、中は過激なギャラリーや最先端なショップになっていたりする。荘厳な教会の中がクラブだったときは驚いた。激しすぎて外見からは想像つかない。まるでハードはそのままにソフトウェアをアップデートする「Tesla」のようだ。

アムスは、売春やマリファナが合法化されていることでも有名だが、それも実態としては過激というよりも、人間の“遊び”の本能をよく理解した上での政策だと感じた。(売春などが存在しない都市は世界にないという前提で、それらが地下に潜るよりもちゃんと免許制にして管理するほうが良いという思想で運営されている)

この寛容な態度が、街をクリエイティブにしている。国土の小さなオランダは、日本と同じように外の文化を吸収し、ミクスチャーすることで新しいものを生み出す風土があると思った。だからこそ、DJカルチャーが発達したのだろうし、寛容さが経済成長のドライバーであることを分かっているんだろう。

日本は少子高齢化や格差拡大によって、不寛容な社会になっているのを感じる。何かはみ出したことをするとすぐに吊るし上げられ、批判される。そんな国に遊びに来たい人などいない。長期に滞在する異分子が減れば結果的に、日本発で世界に通用するものが生まれにくくなる。

その突破口が、遊びだ。頭でっかちな仕事ではなく、身体で感じる遊びを増やしていくことで、気持ちのいい余白にあふれた社会をつくっていける。だから、仕事が無くなる未来はチャンスだ。オートメーション化と遊びはセットなのだ。

その人間に心地が良いバランスをアムスの人たちはよく分かっている。だって、会おうぜってホテルに迎えに来るとき「ちょっと外出て待ってて」とか言って不安にさせておいて、いきなりボートで来ちゃうんだから。しかもBGMを鳴らしながら、最高のワインとチーズを乗せて。

彼らは完全に分かってる。That’s Life. ちなみに操縦するルーカスは、生物学の博士であり、投資家であり、そしてDJだった。遊働融合!これが複業の未来だよね。