インタビュー企画「熾す人」始めます
こんにちは、協力隊としての個人ミッションとして、「多様性」をテーマに茨城県下妻市のことを観察・整理・記録(=アーカイブ)していこうとしている、地域おこし協力隊の大竹です。
インタビュー企画「熾す人」とは
端的に言えば、下妻市民や下妻に関係する方を対象とした、インタビュー記事企画です。私が感じた「この人面白いな、素敵だな」と感じた部分を、他の誰かにも共有したいために考えた企画です。
例えば会社や大学にしても、外部の人間からすると表面的で画一的な情報にしか触れられないことが多いですよね。当たり前ですが、実際は多様な人物がそこで働いたり学んだりしているのですが、入社したり入学したりして、知り合ってみないと、なかなかそのイメージは掴むことができません。
都市においても同様のことが言えると思います。どんな都市、まちであっても、実に多様・多彩な人が住んでいるはずですが、どうしても(実経験を振り返っても)田舎の方が排他的で保守的なのではないか。という印象が先行してしまいます。
しかし、私個人が経験した下妻は決してそれだけではありませんでした。話してみたら、皆さんそれぞれ様々な特技があって、考え方も違うし、目指している具体的な目標も違うし、下妻への感じ方・愛着の持ち方も違う、けど、なんか楽しそうに暮らしているな、ということが分かりました。
その気づきについてまとめたのはこちらのnoteです。
色んな歴史や経緯、理由を持った人が、たまたま同じ時代に同じエリアで、暮らし、学び、働いているのだから、目的もやり方も考えも想いもバラバラなのが本来の都市の姿なのかなぁ、とも思いました。
そして、この多様性は、私にとってのある種の「安心」となり、また都市の魅力にも繋がると考えています。それについて考えたnoteはこちら。
マジョリティでなかったとしても、「あ、そんな風に考えている人がいるんだ」「そんな活動している人がいるんだ」と知れるだけで、安心したり、勇気づけられたり、自分も何かしてみようかなと力が湧いて来たり。
誰かの許可や前例がなければできない、という訳ではなくても、やっぱり「こんな風に考えてていいんだろうか。」と自信が持てない時は誰にもあると思います。そんな時に、単純に「それいいね、ありだね」「面白いね!」と言える・思える場所があった方が、より健全に暮らせるのではないか、と私は考えます。
こうしたことは都市であればどこだって当たり前のことなのかもしれないけど、情報が出てないが為に、下妻ではなかったことにされるのは残念なので、私のできる限り記録して残して、発信して行けたらいいな、と考えています。
炭の様にまちをじわじわ「熾す人」
「熾す」(おこ・す)には、炭の火が盛んに燃えている意味もありますが、「熾火」(おきび)と言って、炎が治って炭の芯まで赤く安定して燃えている状態も指すそうです。
目立って炎は上がってないとしても、しっかり芯が熱くて、周りもじんわり影響させていくような感じが、私は下妻で出会った人々のイメージそのものでした。そこから「熾す人」と企画名を決めました。
例えば大きな事業を成功させたとか、上手く継続しているイベント事例とか、インスタ「映え」なライフスタイルとか…それは「炎」のようなもので、誰から見ても明らかな「炎」を上げ続けるにはエネルギーと経験値、人員が沢山必要になります。そのための技術や方法も人の数だけ生まれていきます。
どんどん刷新される技術に追いつき追い越し、どうやって「炎」を上げ続けるか、という手法的な話は、その道を目指している訳でなければ興味が湧きづらい話だし、課題と手法には相性があるし、そうした事象を取り上げて説明したり実践するのは、私なんかより得意な人は断然多いだろうなぁ、とも思います。
私が下妻の方々とお話しして面白いな、と思ったのは、何をしているかに関わらず、「なぜその人がそれを選択できたのか」「どんな考えを持って、現状や過去、未来を捉えているのか」「何を大切にしてきたか」など、精神的なモチベーション、動機の部分が垣間見えて、またその在り方・生き方に共感や尊敬を覚えたからです。
私から見て困難で大変な状況であるはずなのに、どうしてそこから逃げずに果敢に挑んでいけるんだろう。何でこんな楽しそうに悩んで活動しているんだろう。どうして自分を大切にできる選択がちゃんとできるんだろう。
何というか、ちゃんと生きてて格好良いな、と思いながら「なぜそれができるの?」と疑問が尽きません。ゆっくりとじわじわ熱く燃えている熾火の様な部分はなぜずっと熱いままなのか。それが対話の中で少し見せてもらえるのかなと感じています。
スポットや食べ物は、見たり食べたりしたら分かるけど、そんな素敵な人たちがいるということは、ただ下妻に訪れただけではなかなか知る機会がないので、ちょっとでもそれが伝わったらいいな、と思っています。(もちろん許可を得て!)また、こうした素敵な人たちの記事の集積が、下妻のまちとしての魅力の発信にも繋がるといいなぁ、と願って始めます。遠回りな方法なのかもしれませんが。