【3回表】アクエリアスへのラブレター
拝啓アクエリアス様
私はあなたのことが大好きです。
…というか、アクエリアス様のCMが大好きです。去年のちょうど今頃SNSでバズったCMがありました。
ベンチで自分の出番を待つ球児。すると、チャンスの場面で打席が回ってきます。お母さんは活躍を祈る。
「カキーン!」
快音を響かせボールは外野へー!球児はホームベースに向かって全力疾走!
また別の日にお母さんが球児に、アクエリアスが入った水筒を渡すと
「ありがと!」
と言って元気に野球の練習に向かう。
見えない「がんばれ」が詰まってる
というテキストが画面に表示されるー
…確かこんな感じのストーリーだったと記憶してます。
SNSでは挿入歌の「Funny Bunny」に涙したという人もとても多かったのですが、「昔の自分と重なって泣いた」「部活をしていた息子に「ありがとう」と言われたのを思い出した」など、ストーリーに感動したというツイートも多く見られました。
そして、約1年前に放送されたCMが今年8月に再びTVに登場したのです。
「炎の体育会TV」を見ていたときだったと記憶しています。
例年の8月といえば夏の甲子園で野球ファンのみならず、球児のひと夏をかけた真剣勝負を見て、全国が感動の渦に包まれるのですが、今年はコロナの影響で戦後初の中止となってしまいました。
夏の大会は負けたら3年生は引退。1,2年生も先輩と少しでも長く野球がしたいという想いを(おそらく)抱いて1つ1つの試合に挑みます。
泥だらけになりながら白球を追いかける一生懸命な姿に感動する局面もありますが、「熱闘甲子園」などで親御さんに「今までありがとう」と感謝の気持ちを伝える球児を観て涙する人も多いのではないでしょうか。
私もその一人なのですが、今年は夏の甲子園がない夏、心にぽっかり穴が開いた状態でした。
CM1つでその穴が埋まるほど強い影響を受けたわけではないのですが、日々の自粛で疲れていたのか、誰かを応援する、あの心臓がぎゅっとする感覚をアクエリアスのCMを見て確かに感じたのです。
アクエリアスはスポーツ飲料ですよね。でも今年の夏は自粛ムード。プロ野球は無観客で開幕。もちろんスポーツも積極的にやれる状態ではありませんでした。スポーツ飲料の出番もおそらく激減したでしょう。
にもかかわらず、アクエリアスはあえて屋外でスポーツをするシーンを使った去年のクリエイティブを流したのでしょう。
ここからは憶測になるのですが、コロナ禍につかれた日本中の人たちに元気を与えたかったのではないでしょうか。
そう。アクエリアス自体がCMに出てくるお母さんに、全国のお母さんになりたかったのではないかとー
そしてCMの最後にあのテキストが表示される。
見えない「がんばれ」が詰まってる
拝啓、アクエリアス様。
夏の甲子園がない夏、いつもより熱くなかった夏に、十数秒だけど、心がポッとあたたかくなる瞬間を提供してくれてありがとうございます。
次に更新する予定の3回裏では、コロナ禍でリモート撮影を採用したポカリスエットと、アクエリアスのマーケティング戦略をCMを切り口に比較できたらと思っています(更新未定)
最後まで読んでくださり、ありがとうございます! これからも、よろしくお願いします(っ'-')╮ =͟͟͞͞⚾ブォン