プロジェクトマネジメントって一体何?JQがPMとしてやっていること
株式会社JQ代表の下田です。
プロジェクトマネジメント支援を提供する会社を経営しています。
今回は、弊社のプロジェクトマネジメントの仕事内容がどんなものなのかまとめてみようと思います。
プロジェクトになぜPMが必要なのか?——JQの役割
一口にプロジェクトマネジメントと言っても会社によって定義や業務内容が異なるため、その職務にあたるプロジェクトマネージャー(PM)に求められるスキルも大きく異なります。
JQでは、例えば、以下のようなプロジェクトのマネジメントをお任せいただいています。
・大手電機メーカーの中国市場開拓を目的としたアプリの開発・グロース
・大手ネット系生保の営業支援、顧客管理システムの開発
・グローバル飲料メーカーの自販機連動型アプリの開発
内容は様々ですが、比較的大規模なプロジェクトを多く手がけています。
では、なぜ先のようなプロジェクトにわざわざ、しかも外部のPMが必要なのでしょうか?
それは、プロジェクトを円滑に進め、成功させるためには「通訳」が必要だからです。
例えば、最近では大手企業が顧客接点の重要な手段として、スマホアプリを開発・運営するようになってきています。多くの場合自社で開発はできないので、彼らはその開発を担ってくれる会社を探し、依頼します。そこで晴れてプロジェクトがスタートするわけですが、ここからがとても大変なのです。
依頼企業側は「イメージ」している内容を 「イメージのまま」開発会社に伝え、「専門知識」をもつ開発会社は「専門的なまま」依頼企業にフィードバックします。すると、内容のすり合わせが上手くできずに、認識の齟齬が生まれ、途中で課題が見つかり、作業に遅れが生じ…と、プロジェクトは失敗の方向に傾いていきます。
この失敗は、依頼会社にとっても開発会社にとってもアンハッピーです。
このような失敗がおこらないために、双方の橋渡役となり、通訳をするのがJQのPMです。
図で表すと、下記のようなイメージです。
これは関係者は事業主となる企業と開発会社のみなのでシンプルですが、実際のプロジェクトでは、そこに広告代理店や広告主なども入ってくることが多く、もう少し複雑になります。
去年JQがPMとして関わったJリーグアプリ開発は、下記のようなイメージです。
Jリーグさんが事業主となりますが、その裏にはJリーグのスポンサーとなる企業があり、そこをつなぐ役割として広告代理店の電通さんがいます。そして、開発社はチームラボさん。このステークホルダーをまとめ、全社が一丸となってプロジェクトに取り組めるように推進するのがJQの役割でした。
PMはビジネス界の総合格闘技——JQのPMスキル
JQのPMは通訳だとお伝えしましたが、実際のところは、共通言語で進められるように通訳するだけではダメです。プロジェクトを進めることはできても、プロジェクトを成功させることはできません。
プロジェクトの成功とは、スケジュール通りに完了できることはもちろん、きちんと課題やニーズに合わせたシステムやサービスを開発し、それがきちんと機能し利用してもらうことです。
具体例として、CRM(顧客関係管理)システムを開発するプロジェクトを挙げてみます。
期間どおりにCRMを完成させるだけなら、ほとんど開発の知識だけで事足りるでしょう。しかし「現場で使ってもらえるCRM」にするためには、それを使う営業やマーケター、管理部門の知識も必要です。
関わる範囲についての幅広い知識がなければ、プロジェクトを成功に導くことはできません。
また、プロジェクトを推進するためには、業務面でのスキルが重要なのは言うまでもありません。PMは、会議運営、管理業務、書類作成・メンテナンス、コミュニケーションをしながら、プロジェクトを進めていきます。
具体的には以下の日々の業務があります。
--------------------------------------------------------------------
会議運営
・会議のファシリテーション。タスクの整理、論点整理、意思決定の支援
・会議後の対応。議事録作成やToDo整理、情報共有、作業推進
管理業務
・進捗状況の整理、課題やリスク、品質管理状況の把握
・プロジェクトとしてやるべきことや優先度の整理
計画業務
・プロジェクト計画やマスタースケジュールなど各工程計画書の作成やWBSなどの作成
要件・課題分析業務(中身を決めていく支援)
・クライアントの要求整理/システム要件整理
・課題分析と資料の作成、
コミュニケーション
・関係者への声掛け、作業状況や内容のヒアリング、伝達
--------------------------------------------------------------------
様々な知識をフル活用し、方向性を常に示し、これらの日々の業務を行いながらまとめ上げていくPMは、ビジネス界の総合格闘技だと思っています。
実は身近なプロジェクトマネジメント
このnoteを書こうと思ったきっかけをくださった、こちらのnote
● LINE の新卒企画職として、私がやってきたこと #弊社のPMはこんなふう また、
● オプトのデジタルプロモーションで僕がやってきたこと #弊社のPMはこんなふう
● bellFaceのプロダクト企画職のあれやこれ #弊社のPMはこんなふう
● PM / PdM のついた記事をまとめるマガジン
などを読ませていただいても、PMの定義は様々で、会社によって違いがあることがよくわかります。
こうやって見ると、なんだか小難しくてよくわからないと思われるかもしれません。しかしプロジェクトマネジメントというものは、実はもっと皆さんの身近なところにあると思っています。
例えば、
・営業マンが業務改善ツールを販売して、クライアント企業の業務改善を進めていく
・Webディレクターが、Webサイトの方向性を決め、サイトとコンテンツを製作していく
これらも一つのプロジェクトマネジメントと捉えることができます。
気づかぬうちに、プロジェクトマネジメントに関わっている方も多いはずです。
私のnoteでは、これまでにご紹介してきた議事録術やロジカルシンキングの方法は、PMの仕事術ではあるものの、多くのビジネスパーソンにも使えるのではないかと思います。
PMの仕事術が、広く皆さんのお役に立てれば幸いです。
▼▼「結果が出せるリーダー・マネージャーになるための仕事術」▼▼
15年以上プロジェクトマネジメントをしてきた経験を元に、仕事術をつぶやいています。よかったらフォローお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?