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第6章 2020年5月末 コロナ禍中のドイツ渡航

コロナ渦中のドイツへの渡航は容易なものではありませんでした。ただでさえ世界中の航空機の往来が大いに減少しているにもかかわらず、行ったこともないドイツに渡るわけですから、細心の注意を払う必要がありました。また、手術やリハビリの様子を記録すべく兄に同行してもらいました。
まず、N95と言う医療用のマスクをつけ空港へ行き、チェックインをした後、なぜか精神的なストレスに襲われうずくまってしまいました。いろんな考えが頭をよぎりました。とうとうこの時が来たのか。果たしてこれで合っているのか。結論を急ぎすぎてはいないか。自分は手術を受ける準備ができているのか。
ですがもう荷物もまとめて全て準備ができてしまっているので思い切って行くことにしました。1つ幸いだったのは、コロナ渦中のフライトだったので席がガラガラで、エコノミークラスでも3つの席が連続して空いていることが多かったので座り続けることが辛い僕にとってはラッキーなことにその3つ続く空の席に横たわることができました。

初めて行くドイツ。羽田からフランクフルトに入りました。フランクフルトの空港にはすでにクリニック側が用意してくれた運転手が待っていてくれました。運転手は、速度制限のないアウトバーンを思いっきり高速で飛ばし、草原に聳え立つ風車たちを横目に、フランクフルトからデュッセルドルフまで車の後部座席に横になって移動しました。

そして、クリニックに到着。

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