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映画『パリの恋人たち』はリリー=ローズ・デップの魅力が十二分に発揮された傑作だ!!

12月13日公開予定の『パリの恋人たち』、この作品、実は、筆者は、去年の国際映画祭で鑑賞しており、大変気に入って一般公開されるのをずっと心待ちにしていた。
(ちなみに東京国際映画祭上映時のタイトルは『ある誠実な男』これは英題が『A Faithful Man』だからだね)

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そしてこの度、遂に『パリの恋人たち』にタイトルへ変更して劇場公開が決まった!!
1日も公開が待ち遠しいし、できれば多くの人にこの作品を観て欲しい。
その為に、この映画のお薦めポイントを、筆者なりにまとめてみたので寄った方は是非とも目を通していってくれ!

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製作年:2018年 製作国:フランス 監督:ルイ・ガレル

概要:ジャーナリストの青年アベルは3年連れ添った恋人のマリアンヌに、親友の子を妊娠した事を告げられる。別れる2人だったが、数年後、親友の告別式で再会する事になる。そして折として、マリアンヌの妹イヴにも思いを寄せられる。パリを舞台に繰り広げられる、3人の男女の恋模様を描いた物語。

【登場人物、全て美男美女という完璧な布陣】


主な登場人物は、主演兼監督のルイ・ガレルレティシア・カスタ、そして我らがリリー=ローズ・デップの3人。
ルイ・ガレルといえば、映画監督のフィリップ・ガレルを父親にもち、ベルナルド・ベルトリッチ監督『ドリーマーズ』(2003年)で一躍有名になった俳優だ。

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最近だと、『グッバイ・ゴダール!』(2018年)でゴダールを演じてたのが印象に残っている。何とも優しい顔立ちのイケメンだ。

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ちなみに、話と関係ないが何故か筆者はルイ・ガレルとマークストロングを同一人物だと思っていた時期がある。
大きめの鼻と優しい眼差しのせいだろうか。

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ルイと実生活でもパートナーのレティシア・カスタは、日本ではあまり聞き慣れない名かもしれないが、『歓楽通り』(2003年)でヒロインを演じている。
またイブ・サンローランの最期のミューズとしても知られているらしい。
筆者は、日本未公開だが『アイランド』(2011年)という作品でレティシア・カスタを拝見しており、とても美しい人だった事を記憶している。今作でも熟れた魅力がたまらない。

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そして、リリー=ローズ・デップ、今更説明は不要だと思うが、俳優のジョニー・デップ、女優で歌手のバネッサ・パラディを両親にもつハイブリッドレディ。役者だけでなくモデルデビューも果たしている。
後述するが、今作は役柄も合わせて、とにかくキュート!!

この3人だけで充分過ぎるくらい完成されたゴールデントライアングルなのに、この映画は、子役まで美形という恐ろしいくらいの完璧な布陣。
思わずルイ・ガレルの美意識を感じてしまう。
とにかく、そんな世界観だから、もうスクリーンを眺めてるだけで眼福状態なんだわ。

【The フランス映画!しかし、敢えてフランス映画苦手な人にこそお薦めしたい。】


さて、これを読んでいる皆さんは、「フランス映画」というジャンルにどういった印象を持っているだろう?
各人が思う特徴があると思うが、ここでは筆者なりの特徴をいくつか挙げてみよう。
①愛がテーマ。登場人物も愛に率直な生き方をしてる物語が多い。

②会話とモノローグがやたら多い。

③時間の流れがゆったりしている。

↑の三点が筆者の考えるフランス映画の具体的な特徴だ。
①に関しては、フランス映画を観ると、愛に実直な生き方とその考え方に驚かされる事がしばしばある。
日本だとありえない!という考えがもフランスだとまま通る辺り、文化の違いを思い知らされる。今作もレティシア・カスタ演じるマリアンヌが、とんでもない提案をするんだけど、これが受け入れられる辺りはさすがフランス。愛に対してどこまでも寛大…

②もよく思う部分なのだが、フランス人は喧嘩にしろ恋愛にしろ、とにかくよく話している印象が強い。
日本は、他の国に比べあまり議論しないという文化だからこそ、余計そう思うのもしれないが、それを抜きにしても、まあよく喋る。
筆者が思うに、フランス人は愛を語るにしても、喧嘩をするにしても、自分のありのままの気持ちを残さず伝えるというのが、文化として培われてきた気がする。

③に関しては、これこそフランス映画が映画好きの中でも好き嫌い分かれてしまう特徴も最もたる部分だと思う。

フランス映画を語る時によく言われるのが、「観てると眠たくなる」という事。
確かにフランス映画は題材も、恋愛やバカンスなど生活に基づいたモノが多いし、間もゆったりしている。
フランスは漫画(バンドデシネ)もそうなのだが、エンターテイメントを描くというよりは、もっとパーソナルなもの、アート寄りなモノを題材にしている事が多い。
なので、映画にエンターテイメント的なモノを求める人にとっては、退屈に感じるのかもしれない。しかし、敢えてそんな人にもこの映画はお薦めしたい。

↑に挙げた①~③の要素が無い訳じゃない。
むしろ、どれもキッチリ入っている。
しかし、他のフランス映画と比べると凄くアッサリしてるだ。
良くも悪くも癖がないフランス映画という感じ。
なので、逆にフランス映画好きほど、物足りなく感じるかもしれない。
しかし、だからこそ多くの人に観てもらえるような間口の大きい作品にもなっているんじゃないだろうか。フランス映画を試したいという人がいたら、筆者はこの作品を入門として強くお薦めしたい。

【遂に誕生!リリー=ローズ・デップの代表作】

そして、筆者がこの映画を特に気に入った最大の理由と言っても良いのが、リリー=ローズ・デップの魅力が十二分に活かされてる点。
思えば、リリー=ローズ・デップはポテンシャルは高いのに、出てる作品は、総じてどれも微妙という印象がある。

もしこの意見に異を唱える方がいるなら、聞いてみたい。

リリー=ローズ・デップの代表作と呼べる作品って何?

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デビューは2014年の『Mr.タスク』、その後、『ダンサー』(2015年)、最近では、Netflix製作、ティモシー・シャラメ主演の『キング』にも出てるらしいが(これは観てない)
筆者がリリー=ローズ・デップ出演作でお勧めしたいのは以下の2作品。

1作品目は、『コンビニウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団』

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この作品は『Mr.タスク』の続編にもなる(ただし、直接的な繋がりはない)
宇宙人vsコンビニで働く女子高生というまんまな物語。
しかし、これがなかなかのカルト作品。
一部で熱狂的な支持を得たものの、決して多数の指示を得られるような作品とは言い難い、とだけは言っておこう。
共演してるのが、ハーレイ・クイン・スミスという若手女優なのだが、実は監督の娘!一言でいうなら、『親バカによる金のかかったホームビデオ』的な作品だ。ちなみにジョニー・デップもヴァネッサ・パラディも出演してたりする。とといえ、けだるそうなリリー=ローズ・デップの姿を拝めるファンムービーというべき立ち位置の作品だ

2作品目は、2017年公開の『プラネタリウム』という作品だ。

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実質、リリーの現時点での一番の代表作と呼べる作品はこれになるんじゃないだろうか。何せナタリー・ポートマン×リリー=ローズ・デップという驚異過ぎる顔面偏差値の組み合わせ。この組み合わせだけで、この映画は買ったようなものですよ。

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内容はというと、霊媒師姉妹のナタリーとリリーに惚れた映画監督が、実際の幽霊映画を撮ろうと、2人を自分の豪勢な屋敷に住まわせるのだが…というお話。やはりこの2人主演だけあって、トロント映画祭で上映されるなど、前評判は高かったのだが、残念な事に一般的評価は優れているとは呼べない。RottenTomatoを覗いてみたら19%という低評価(2019年12月5日現在)実は、筆者はけっこう気に入ったのだが、確かに内容を観ると、一般受けはしないだろうなと思う。

と、まあリリー=ローズ・デップ出演作で代表作と呼べるほど、強い作品がないのは事実。だからこそ、筆者は今作がリリーの代表作と呼んで良いんじゃないかと強く推したい。

今作のリリー演じるイヴはアベルに強く思いを寄せる役柄。この一途な感じがとてもキュート、というかフランスというお国柄だから許されるのだろうけど、プチストーカー気質。やる人がやれば通報案件ギリギリだろうけど、リリーだから許される。というか、これだけ思いを寄せられたら男性は天にも昇る心持ちだろう。このリリーの姿を拝めるだけで映画館に行く価値は十二分にあると断言しよう。

さて、いかがだっただろうか、以上が筆者が『パリの恋人たち』を強くお薦めする理由だ。もし、これを読んで興味湧いた方がいれば、とても嬉しい。『パリの恋人たち』は12月13日(金)よりBunkamuraル・シネマ他全国順序公開予定だ。
尚、今なら前売り券を買うと、特典のオリジナルトートバッグもついてくるぞ!(対応劇場は公式サイトで確認して欲しい)

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当然、筆者も買ったぞ(男性は使いどころが難しいのが難点だが、小物でも入れる袋にしようかな)
ここまで読んでくれて感謝!!

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