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恐怖の拡散する場面に立ち合った話【怖い話】

先日、面白いツイートを見かけた。
洒落怖っぽい、寝る前に読むんじゃなかった」という文とともにあるサイトへのリンクが貼られているツイートだ。

※洒落怖とは2ch(現5ch)のオカルト板のスレッド「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」の略称。

自分は怖い映画は苦手だが話は大好き。
洒落怖も一時期はスレッドに常駐していたくらいに大好物だ。「洒落怖みたいなら是非チェックしなくては」と思い反射的にリンクを踏んでみた。

リンク先はヤフー知恵袋のサイト。
そこに映し出されたのは、こんな見出しから始まる内容だった。↓↓↓

相談内容を読み終えたとき、確かに怖いと思ったし、あることも思い出していた。今回はそのこと記事にしてみました。

ただ、今回の話は怖い話&いわゆる自己責任系なので、苦手な人は読むべきではないと思う(ちなみにグロ系ではありません)。

怪談苦手な人はこの記事をそっと閉じることをお薦めします。

下記にリンク先を貼ったが「何てモノを読ませてくれたんだ!」となっても困るため、あくまでも自己責任で読んでいただくようお願いしたい。

また「興味はあるけど直接読むのは気が引ける」という方のために、内容の解説を別にしています。項目から飛べるようにしています。

ではでは、まずはリンク先から。
興味ある方だけ下へスクロールどうぞ。

【注意!!】
下記リンク先は怖い話&自己責任系なので苦手な方はクリックしないようにお願いします。

あくまで自己責任でお願いします。

【内容解説】

ここからは相談内容を要約したものになります。

相談者は大学生。
先日、島根県の奥出雲にある小さな神社に友人AとBと肝試しに行った。

友人Aは神社の写真を撮ったり、立てかけてある札を移動させたりと横暴な振る舞いをしておりBもそれを見て笑っていた。

肝試しの翌日。
Aが高熱を出して大学を休んだ。心配していなかった相談者とBだが、2人のラインにAから例の神社の写真が送られてくる。

Aは高熱で寝込んでいるから写真なんか送れないはず&その写真が不気味なので怖い。おまけに今現在Bとも連絡が取れないという状況。

これは罰とか呪いなんでしょうか?心細いので相談に乗って欲しい…という内容。

上記相談内容に加えて「例の写真も送っておきます」との文言と一緒に真っ黒な写真が貼ってある。

これだけだと大した内容じゃないが、この相談者、補足で変なことを付け加えている。曰く「文章は読まなくていいので、この画像を見て欲しい」と。

不安だから相談に乗って欲しいと述べているのに、文章はいいから画像を見て欲しいとは奇妙なお願いだ。

相談主の奇妙な行動はさらに続く。
「ビビりすぎじゃない?」と回答した方に「画像を見てくれましたか?」と何度も尋ねている。それも会話にならないくらい執拗に。

その回答主とのやり取りの最後に相談主はある告白をしている。

実はAは高熱ではなく飛び降り自殺で亡くなっている。
死んでいるはずのA男から連絡がLINEが来たから怖かった。

Bと連絡が取れなくなったのもこの画像が送られてきた後から。
なので画像に原因があると思い、皆に身代わりになってもらうために質問した。

要は相談内容にかこつけて呪いの原因かもしれない画像を拡散しようとしたという趣旨の内容である。

最初読んだとき、確かに怖いと思った、それと同時に「上手いな」とも思った。

相談に乗って欲しいという内容から一転、「画像を見ろ」という異常な態度。そして最後の後味の悪い告白。

怪談としても良くできてるし、これを「Yahoo知恵袋」に挙げた辺りも上手い。何気なく読んでたら、急に巻き込まれるのは恐怖だろう。

ちなみに自分はこの話全く信じていない。
画像も見て1週間近く経つがこの通り(画像は明るさを調整すると神社の祭壇らしきものが見えるという仕掛けになっている)。

というのも、自己責任系の話は、この話のように最後に聞き手を恐怖のどん底に落とす話パターンとして数多く存在するからだ。

【いつの時代も恐怖が話を拡散する】

この話を知った経緯とか現状を振り返ったとき「あれと似ているな」と思った。それは不幸の手紙やチェーンメールと呼ばれる類のもの。

不幸の手紙とは:「あなたの友人○人(人数は不定)に同じ文章の手紙を出さないと不幸になります」という文面の手紙。昭和の日本で一時期大流行した。

チェーンメールも不幸の手紙と同様の内容だ。「他の人に回さないとあなたに不幸が降りかかるよ」というもの。

不幸の手紙自体は見たことも貰ったこともないが、チェーンメールは社会人に成り立ての時に貰ったことがある。

相手は大学生時代のロクに話したこともない同級生の女の子。好きという程ではないが、ちょっと良いなと思っていたから読んだ時はショックだった。

後、日本で大ヒットした小説『リング』の劇中に出てくる呪いのビデオテープも不幸の手紙がもととなっている。

自分はこの話にもそういう拡散力を感じた。

この話は要は「身代わりを立てる話」だ。

不幸の手紙のように「人数指定」されてる訳ではないし原因が画像かも分からない。そもそも誰かに見せたら助かるという保証自体ない。

だけど、この話を読んだ人の中には、相談主のようにこの話をより多くの人の目に触れることで身代わりになってもらおう、そう思う人も出てくるんじゃないだろうか。

試しにツイッターで「【急募】急いでいます」で検索をすると、このリンクを貼ったツイートが大量にヒットする。

もちろん「面白い」と思ってツイートしている人がほとんどだろうが、中には身代わりを立てるために拡散している人もいるかもしれない。

1%でも何か起こる可能性があるのならそれを回避したい。そう思う人がいても不思議ではない(自分も面白いと思って記事にしたが、結果的にこの話を拡散してしまっているので人のことは言えないが)。

コロナ時のデマなどもそうだが、いつの時代も広がりやすいのは「恐怖」なんだろう。

【参考までに】

・ちなみに怪談・オカルト研究家の吉田悠軌氏によると、話に出てくる神社は島根県仁多郡にある大山神社ではないかとのこと。

・試しに現代の不幸の手紙を調べてみたら、LINEでも不幸の手紙のようなものはあるらしい。こういうのはいつの時代もあるね。

鈴木光司先生のホラーの名作『リング』。初めて読んだときは面白さにびっくりしたな。


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