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利益について思うこと

安いほうがいい

最近、原材料高とか上海ロックダウンとかの影響で価格が高騰しています。 世の中全体が価格アップムードです。 弊社仕入先様からも多分に漏れず、毎日のように価格改定のお知らせが来ますし、 身近なところでは、今日からカップラーメンやペットボトル飲料も値上がりしてます。
「仕入れる材料が高くなれば、販売価格も高くなるよなー」と理屈はわかりますが、「どこまで価格をおさえる努力をしたのだろう?」とモヤモヤします。

そんななか、この記事を読んで、「やっぱり安いほうがいいよね」と改めて思います。

#日経COMEMO  #NIKKEI

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスも「顧客は低価格を求めている。これは10年後も変わらない。」と言ってますし、そうだと思います。
 みなさん、テレビを買う時は、量販店やネットで最安値調べたりしますよね。安いは味方です。

ブランド力

ルイヴィトンやAppleなどはブランド力があるので、そこでしか買えない唯一無二のものにみんなお金を出します。値上げをしても、欲しい人は買います。 最近では、環境に優しい製品なら、他よりも高くても買う風潮もあるようです。 これも、ブランド力です。
でも、当社は、荒っぽく言えばどこでもつくれる・買えるものをビジネスとしています。実際に、お客様からも価格の安さを求められているのは事実です。

ちょっと視線をずらして、IT業界を見てみると、人件費も高騰しており、株価や決算を見ても、高収益の会社も目立ちます。 じゃあそういったIT会社は、唯一無二のブランド力があるのか?というと、そうでもないと思っています。似たようなことをやってる会社も多いですし。それでも収益性が高いです。

なぜか?

おそらくですが、需要が多く、価格を釣り上げても買う人が多いからではないかなと思っています。需要と供給バランスの供給が極端に少ないために、同じようなビジネスモデルでも儲けることができるからだと思います。 特にIT人材が不足しているなかで、中小企業では社内にIT人材がいない会社がたくさんありますし、困っている会社がたくさんあるわけです。

ただ、その困りごとにつけ込んで、暴利を働いている会社・サービスが多いのではないかと感じてます。CRM世界最大手のサービスでは、ひとりあたりの月額が約2万円です。アメリカの賃金水準ではいいのかもしれませんが、日本、特に中小企業にとっては高すぎです。

 本当に世の中をデジタルでよりよくしたいのであれば、Googleのように(広告収入によって)無料に近い価格設定にしたり、機能を抑えた廉価版を出して、多くの人に使ってもらうべきだと思うのですが(すみません、個人の感想です)。
確かに、 やれることも多いですし、導入している会社も非常に多いのですが、機能の10%でも使ってる会社があればよくやってる方で、100%使いこなしているところを見聞きしたことがありません。 (ちなみに当社のCRMは5千円/月くらいですが満足してます)

頭をつかって工夫しよう

なにが言いたいかと言うと、工夫して安くできることをちゃんとしてますか? ということです。

営業であれば「この商品は利益率あげて儲けられるぞ!」と思うのが当たり前ですし、それが仕事です。 ただ、本当に利益を稼ぐだけがいいのか?誰が喜ぶのか?その利益をどうするのか?と最近考えます。

今、当社のパーパス(存在意義みたいなもの)をまとめているのですが、製造業にかかわる身として、暗いニュースばかりの日本のものづくりを盛り上げたいという気持ちがあります。

その中で、提供できる価値のひとつとして「低価格」も必要なのかなと思っています。安いことは誰だってうれしいわけです。

かといって、100円で仕入れたものを100円で売っていては、ただの慈善事業ですし、食べていけません。 利益を得ることで、人件費などの運営資金が成り立っていますので、最低限の利益は必要です。

たとえば、100円の製品で10円の利益を稼ぐにはどうするか?

  1. 100円の仕入れ値を90円にする(原価を下げる)

  2. 110円で販売する(利益を上げる)

  3. 101円で10個売る(販売数を増やす)

あたりが思い浮かぶと思います。

「1」ができればいいですが、自分たちでつくっている製品でなければ、仕入先様の原価改善でもしない限り難しいです。
 冒頭の話で、最近の値上げに対して、メーカーはこの努力をどこまでやってるのか不透明なので、疑問に感じることがあります。
値上げ幅を見て、下手したら「2」の利益を増やすことも、どさくさに紛れてやってるのでは?と思うこともあります。

「2」も冒頭の話と同じで、単純値上げで、工夫がありません。

個人的には「3」で勝負できる体制づくりが必要だと感じてます。
販売数を増やすといっても、1個売るのと10個、100個、1000個売るのは、かかる工数が圧倒的に違うわけです。
なので、1個売るのと同じ工数で10個売らないと利益が出ません。 
逆に言うと、1個101円で売る工数が限りなくゼロであれば、1円に近い利益が出せます。


これをやるには、人がやらなくてもいい仕事を減らす自動化が必要です。

ここまでやったうえで、
4. 100円の製品と同じソリューションを安価な別製品で提供する
ができれば最高です。

まとめ

製造業はいままでにないくらい、薄利多売の時代が来てる気がしてますが、世の中の風潮として、薄利多売の言葉にネガティブな印象をもつ方が多いと思います。 

そりゃ、だれだって楽して稼ぎたいでしょうから。

しかし、それをやって喜ぶのは自分たちだけで、よっぽど世の中に役立つ製品・サービスを生み出すなら話は別ですが、日本全体を見たときには、同じパイの取り合いなので、むしろマイナスのほうが大きいのでは?と思ったりもします。日本の高品質・低価格の製品を海外で売って、日本の価値を上げないと意味がないわけで。

薄利多売で高収益を出せる会社は、日本でもそこまで多くはないのではないかなと(100均とかファストファッションブランドとか成功事例もありますが)。
 というか大変なので誰もそこを目指さずに、唯一無二の付加価値を求めるのが一般的な気がします。
なので、日経記事にあるような、価格据え置きをするために、血が滲むような努力をされている会社には、本当に頭があがりません。

誤解しないでほしいのですが、利益をとることが悪いのではなく、安くできるような工夫をしましょう、ということです。

  • 100円のものは、本当にその製品でないといけませんか?

  • もしかしたら30円のもの2つ買えば同じ機能になるのでは?

  • そもそも、その100円のものは、お客様の課題を解決するものですか?(使われないものになりませんか?)

なんてことを常に考えて行動したいと思います。
以上、とりまとめのない長文・駄文の雑感でした。

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