昆虫マスター山崎さんの生き物観察レッスン
9月9日(土)午後、シモキタのはら広場で、昆虫マスター山崎裕志さんによる、園藝部員対象の生き物観察レッスンが行われました。
「生き物が大好き」「生き物観察初心者」など生き物に対しては様々な思いがありますが、のはら広場をもっとよく知りたいと思う大人部員、子供部員が約20名が集まりました。
昆虫マスターの山崎裕志さん
山崎さん、開始の1時間前にのはら広場に来られて、既に約50種類の生き物をメモされていました!
初秋の生き物を観察しながら、どんな場所にどんな虫がいるのかを教えてもらいます♪
生き物観察レッスンスタート
「のはら広場を歩きながら、どんな場所にどんな虫がいるのかを見ていきましょう。」
子供部員に「虫を捕まえたら、見せにきてね」と、捕虫網を渡して、のはら広場の展示スペース前から、生き物観察がスタートしました。
大人部員が、山崎さんのお話を聞きながら、のはらを観察していると
早速、子供部員が「捕まえました!」と見せに来てくれました。
「子供たちが見つけてくれてたすかりますね」と山崎さん。虫たちを丁寧に解説してくださいました。
スウィーピング
「調査をするときには……」と山崎さんがリュックサックから、折り畳みの捕虫網をだして、スウィーピングという採集法を教えてくれました。
「あまり生き物がいそうもないところに、このように網を数回動かしただけで、ほら!」
中に入った昆虫は……
オンブバッタ、鳥の羽にそっくりなトリバガ、シラホシカメムシ、ササキリの子供(キリギリス)、イトカメムシの子供
「ぱっとみてあんまりいないなと思っても、これだけ草地があるだけで、かなり生き物がひそんでます!」
その後もつぎつぎと子供部員が見つけてきてくれました!
生き物の痕跡を探してみよう
葉を食べた跡があるところには・・・
ヤブニッケイの葉に、虫食いあとやちいさな黒い点々のふんがついているということで、なにかいないか探してみると、アオスジアゲハの幼虫が葉の裏に!
葉の虫食いのあとや、フンがないか探していけば、虫たちがいるところをみつけられそうです!
鳴き声でも生き物を見つけられます。
ヤブニッケイの木のウシロの方からは、虫の鳴き声も聞こえてきました。
姿の見えない、とても小さいカネタタキの声です。
「チィチィチィチィチィ」
他にも、この日はまだ聞こえませんでしたが、これから聞こえてくるコオロギの鳴き声を教えて頂きました。
ツヅレサセコオロギ リーリーリーリー
ハラオカメコウロギ リリリリリ(止まる)リリリリリ(止まる)
エンマコウロギ リーリーリーリーリィッリィッ
聞き分けられるようになるとうれしいですね。
枯草トラップ
事前に虫が集まるように植栽管理の際に切った草や枝を重ねて置いた場所を観察しました。
重ねていた草や枝をふるいにかけると…こんなに虫が!
今回、低く重ねていた事、前日に雨が降っていた事などで湿ったところを好む虫たちが多く出てきました。これらの虫たちは、枯れた植物を食べて土に戻してくれる、頼もしい仲間です。
のはら広場にあるカントリーヘッジ(植栽管理で伐採した木の幹や枝でつくる低い柵)も生き物のすみかにもなっているそうです。
枯草トラップは高く積むと良いそうです。高さがあると乾いたところ、しめったところができ、それぞれを好む虫たちのすみかを作ることができるためです。
最後に
山崎さんより、のはら広場の生態系を高めるコツも伺いました。
・お花が1年中咲いていると、生き物がたくさん集まってきます。
・虫ファーストにして、見た目がよくないと、楽しめない人もいます。綺麗にみせるところと、見た目は草ぼうぼうでも、囲ったり、標識をつけ「ここはむしのすみかです」とわかるようにして、人も楽しめる場所にすることが大切です。
どんな場所にどんな虫がいるのかや、生き物の視点からの植栽管理へのヒントなどをたくさん教えて頂き、かなり高密度な住宅地の中につくられて1年余りの緑地に、これだけの生き物がいるということ、改めてのはら広場のすごさを実感しました。
できてわずか1年の、のはら広場ですが、昨年と比べても変化があります。
育っている植物が変われば、集まってくる生き物も変わるそうです。
ご興味ある方は、ぜひシモキタのはら広場に遊びに来てください!!
これからの季節は、今まで幼虫だったコオロギたちが成虫になり、すてきな声を聞かせてくれます♪
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