見出し画像

私について その3

障害者施設

障害者は毎日、決まった時間に通所し、決まった時間に退所します。これは障害者にとって非常に基本的で非常に大切な行動の反復練習に他なりません。健常者にとっては普通にできることであっても、簡単にできない人も世の中にはいるという事です。通所した障害者は、スタッフの指導のもと、リクリエーションでお互いにコミュニケーションをとりあったり、簡単な内職の作業をして、生活のリズムを整えます。私が利用した施設ではお菓子やケーキを作り、市営の店に卸したり、市内のお祭りで販売をしたりしていました。このような地道な活動によって、障害者は社会と接点を持ち、自分に対する認識を少しずつポジティブな方向へ改める事ができるのです。

就労継続支援施設

障害者施設を卒業した私は、次に就労継続支援施設に行きました。私が行ったのはA型の施設なので、一般の会社が運営している障害者向けの就労施設です。雇用形態はパートタイマーとなっており短時間からの就労が可能です。一般の会社での就労とは異なり、労働環境についてある程度は配慮されるという特徴があります。また、定期的な面談もあります。

しいたけ栽培

私は障害者施設時代、植物を育てる事に喜びを感じるようになりました。障害者施設では一年草などの植物を育て市内の公園に配布するなどの作業もあり、私もその活動に携わっていたのです。就労継続支援施設では、菌床しいたけの栽培を行い、そのしいたけを近隣のスーパーに卸していました。つまり農業の事業であり、労働者が障害者という形です。しいたけは植物ではありませんが、育てる事に喜びを感じていた私はしいたけ栽培に対してもまじめに取り組むようになりました。時にはスーパーで試食販売をする事もあり、お客さんのダイレクトな反応を見る事に充実感を味わう事もありました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?