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前世は深海魚がいい

こんばんようございます。夜から朝に、不連続点のない人間です。格好よく言ってみましたが、たんに眠っていないだけです。

朝から昼過ぎまで寝て、一回起きて昼寝するという堕落の極み、のような生活です。「午前中起きて日を浴びてください」ってアドバイスを頂いても、寝る前に朝日ばんばん浴びちゃってるんで、どうしようもなくないですか。今世が人間1周目だと思うので、来世は強くてニューゲームできるはずです、多分。

前世はなんだろう、深海魚あたりだったら嬉しいかな。

・・・だーれも知らない海の底、図鑑にも載らずひっそりと生きて、偶に思い出したかの様に餌をとる。時間の概念すらなくて、下手すると天敵すらいなくって、自分と他者の境すら曖昧で、真っ暗な中、ただそこにいる。ごく稀に誰かが放った音波があたる、海流が乱れておや?と思う。音波のヌシは去っていく。でかい、海の底では、多分でかい生き物になりたいんだな、私。持て余すくらいでかい図体、でも不自由を感じないほど動く必要のない生き物。そこまででかいと寿命は長く、仲間は少ないだろう、たまたまであった仲間との間に、1つだけ卵を生んで、子孫を残す。長い寿命を終えたあと、体はみんなのご飯になったんだろう。何千何万もの、小さなみんなのお腹がふくれていたら幸せだ。

・・・そうして、なんの気紛れか今回人間にされたのでしょう。海底から引っ張りだされて、「はい、あんた次は人間やってきて」って無理でしょう?そりゃ暗い方が落ち着くし、こみゅにけーしょんて何それ食えるのになるわけです。ね?だから今回は上手くいかなくとも、「じゅみょうをまっとうする」ミッションさえクリアすれば上出来なのです。

ああ、苦手な朝日が差してきました。溶ける。書きながら想像をふくらませて現れた深海魚が、存外素敵だったので、元・深海魚だから仕方がない、と思えばだいぶん安らかな気持ちで生きていけるんじゃないかと思いはじめる初夏の朝、でした。


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