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鶏のハンナ

頭が痛いし眠い、でも眠れない。しかも、こっちの気持ちはお構いなしに、となりで鶏のハンナちゃんが寝言を言っている。「くーるるるるる」と巻き舌のような見事なr音がする。おまえ、明け方なんだからコケッくらい鳴いてみたらどうなのだ、鶏らしく。

ひよこの時期は短かった。せいぜい1週間だったと思う、ピヨピヨという鳴き声が似合っていたのは。頭の大きさはほぼそのままに、後ろにぎゅいーんとでかくなっていき、1ヶ月余りたった今ではひと抱えもあるデカさになっている。完全にチキンだ。

それでもまだピュンピュンなどと可愛げのある声で鳴く。餌を突くと本性がでるのか、「クォッ、コッ、ケッ」と鶏丸出しの声となる。

一つ安堵したのは、「ひよこ(メス)」の表示通り、メンドリに育ちそうだということだ。ひよこ、雌雄の判別が難しいでしょう?オスの可能性も捨てキレないよのう、と思いつつ育てていたのだ。オスだったとしても可愛がるわけだが、明け方の鬨の声問題をどうしよう、室内飼いでどれだけ隣のお家に聞こえるんだろう、とヤキモキしていたわけだ。

ところで、ひよこ。表示が雑すぎやしませんか、一体品種は何なんだい???

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