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しっかりした文章たち

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比較的長めで読み応えのある文章をまとめました。頑張って書きました。
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記事一覧

小説「その傷に触れる夜」

 誰かの深い吐息で満たされたような、静かな夜だった。この神社を心臓とした町全体が、ゆっく…

霜の花
10か月前
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NHK夜ドラ 「作りたい女と食べたい女」4話~7話 感想

140字の呟きに入り切らなかったので記事として書きます。 今話題のNHK夜ドラの「つくたべ」、…

霜の花
1年前
4

グレート・インディアン・キッチンを見ました

 先日、話題の映画、「グレート・インディアン・キッチン」を見て大変興味深かったので、個人…

霜の花
2年前
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【#2000字のドラマ】午後のファミレスと私達の父親の話

 若者3人で入って大丈夫だよね?と、少しドキドキしながら、店のガラス扉を押した。カラン、…

霜の花
3年前
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“うつ病と共に生きる”とは?

<「寛解」するということについて>   「うつ病」という病気においては、症状が現れなくな…

霜の花
3年前
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「子は親を選ぶのか」

 この世の不幸な側面ばかり見ているのかもしれないが、「子は親を選べない」と思う。  比較…

霜の花
3年前
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お笑い心理論「おかしさ」について

<「おかしい」は二種類ある。> 一つは「様子がおかしい」、「頭がおかしい」といった時に使われる「おかしい」だ。それを見ている人に不安や恐怖を与えるような違和感を表している。つまり、「理解できない」し、理解できなくて「笑えない」のである。 これに対して、「表情がおかしい」、「おかしい話」といった時に使われるのは、主に「思わず笑ってしまう」という意味の「おかしい」である。それを見ている人に「安心感」や「緊張状態からの解放感」を与えているのである。つまり、違和感の正