不登校語り②引きこもり期間

 前回は不登校になるまでのことを書き連ねましたので、今回は不登校になった直後、いわゆる引きこもり期間のことを綴ります。


 中1の2月、学校を休み始めました。その次の日、母が担任に「娘が学校に行きたくないと言っている」と電話で伝えました。でもすぐに担任が家に押しかけることはなく。母も、無理矢理学校に連れて行くことはしませんでした。その点に関しては感謝してます。直後にタイミングよくインフルエンザにかかり、休む理由ができたのである意味ホッとしました。でも約1週間もすれば完治…さあこの後。母は「学校に行け」とは言わなかったけど、表情や口調から半分呆れられてるような雰囲気は感じてました。

学校、担任、友人とのやりとり

 学校からはしっかりと電話がかかってきました。1人で家にいたので、嫌なら出なければいいのに、当時の私はなぜか出てしまいました。そして担任から、なぜ学校に来ないのかを尋ねられたので、渋々答えました。すると担任は、「Aと1対1で話し合おう」と提案してきました。いやいやおかしいでしょ!それで円満に解決するとでも思ったのか?そもそも、私を避けてるのに私と話し合うなんて死んでもしないだろうし、私も絶対嫌だった。ので正直に嫌だと答えました。てか、告げ口したことがバレて嫌がらせが悪化するだろうなって猿でもわかるよ。あ、担任は猿人って呼ばれてたんだった。

 担任は家に何度も来ました。プリントを届けるという、よくあるやつ。本当は会いたくなくて(そりゃそうだ)、担任が来て母が呼びに来るまで自室にこもっていましたが、毎回会わざるを得なかった。玄関先で話すときもあれば、家に上がり込むことも。Bが反省文を書いた、って作文用紙を渡されたけど、中身が糞でした。「悪いのは自分だけじゃないと思います」という一文だけが今でも脳内に残っています。正直、何かした覚えはない。けど、もし本当に気に入らないことをしてたなら直接言えよ、と思いました。あるときは、部活の先輩と同級生がメッセージカードを書いてくれたとのことでなんかいっぱい受け取りましたけど、全部「待ってるよ」と同意なやつ。いや絶対思ってないだろ。と即感じたので、作文用紙共々捨てました。南無。「期末テストは受けに来い」と前々から言われていたにも関わらず無断欠席した翌日は、家のリビングで説教されました。泣きました。笑

 そんな中でも、小学校からの親友は、以前からやりとりしていた交換ノートを私の家まで届けてくれたり、私が書いたら取りに来てくれたりしました。今みたいに携帯はないので、自宅電話でのアポイント。本当にありがたかった。唯一、引きこもり中に会っていた人です。また、中学になってから知り合った同じクラスの友人は、電話をかけてきてくれました。その子は後々転校してしまったので、最後に話したかったのかな〜なんて思いました。今思うと、心配してくれる人がいるなんて、それだけでも恵まれてるなあ。

約2ヶ月の引きこもり期間

 もちろん外にはしばらく出ず、引きこもり。外に出れば誰かとすれ違う。学校の人に(同級生はもちろん先輩にも)会えば必ず何か言われる。すぐ学校で噂が広まる。知り合いじゃなくても、とにかく人とすれ違うことが嫌で、2ヶ月近く家にこもってたんじゃないかな。ある日、母に「回転寿司行こう」って言われたときは、もちろん「行きたくない」「人に会いたくないから行かない」の一点張り。「行こうや!」「嫌だ絶対行かん!」の言い争いをして、結局母は弟と2人で行きました。2人が出た後、1人になり静まりかえった家で泣きました。そこで「私って外にも出れないんだ。ダメな奴なんだな」とつくづく感じました。

 約2ヶ月あった引きこもり期間の前半は、テレビを見るか、ラジオを聴くか、音楽を聴きながら布団の中で過ごしてました。その頃に流行っていた曲、よく聴いていた曲を聴くと、今でも引きこもってた頃のことを思い出します。音楽って、良くも悪くも過去の記憶を容易に掘り起こすんですよね…

 後半期間は、母にドラマのDVDを借りてきてもらって、それを見て過ごしていました。母は3月ごろに仕事を辞めて日中も家にいたのですが、それが私にとっては嫌で嫌で。学校に行かずに家で呑気にDVD見て笑ってる私を見て、気分が良いはずはない。私を見るその視線が痛かった。ちょっとしたことでケンカになり、数日間口を利かなかったことも。母の機嫌をとるために、いっしょにDVD見よう!と言っておもしろいDVDを無理矢理見せつけてました。笑ってくれたときはほっと一安心。当時の日記は、そのドラマの内容だけで2ページくらい埋め尽くしてました。見終わったら名場面とか名ゼリフとか書いてた(笑)だって書くことないじゃん。でもある日の日記には、「学校に行かないといけないのはわかってるのに、みんなが心配してくれているのに、行けない自分はダメだ。もうむりだ」とか、「●●くん(好きな俳優の名前)、助けて!」とか書いてて、、しんどかったんだなあ。笑


そんな中、転機がやってきます。続きは次回。

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