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1%の力

目標を達成したい時や、いい習慣を身につけたい時、逆に悪い習慣をやめたい時というのは誰にでもある。
そういう人へのアドバイスとしてよく耳にするのが「いきなり大きな目標を目指すのではなく、小さい目標をコツコツとこなしていくことが大切」といった内容だ。
英会話を身につけようと思って、「毎日2時間勉強する」と決めても挫折するのが目に見えている。
それよりも「1日1単語覚える」としたほうが継続でき、結果的に最も早く力がつくことだろう。
掃除が苦手な人は、一度に全部をきれいにしようとするのではなく、「まずは1日に1個片づける」ぐらい気楽にやったほうが習慣になる。「今日は新聞を片づけた。OK!」「今日は靴をそろえた。OK!」。最初はこれで十分である。

このようなことをよくビジネス書などで目にするし、自分も実感したことがある。
「何分タバコを我慢できるか」とゲーム感覚でやってみたらそのまま禁煙できたし、ジョギングは週1回5㎞から始めたら100㎞マラソンを完走できるまでになった。
目標は小さく設定し、成功体験を積み重ね、継続することが大事なのだ。

『人生を切り開く 笑いのチカラ』という本を読んだ。
「笑いはなぜ体にいいか」を科学的に知りたいと期待して読んだのだが、内容は貧乏な家庭に育ち、成績も悪かった著者がどうやって歯科医になったか、その鍵は笑いにあったという内容で、自分の目的とは違った。歯科医への道と笑いの結びつきもちょっと強引に感じ、読後感はあまりよくなかったが、1ヵ所ドキッとしたところがあった。
それは、「1日1%成長すると1年後には37倍になる」という話だ。
1の能力を今日は1.01に、明日は1.01の能力を1.01倍にしていくと、1年後には37になる。
1.01の365乗だ。

「1日に1%だけ成長しよう」
こう考えれば、目標を高くしすぎて挫折したり三日坊主になるのを防ぐことができ、また毎日の生活が充実するように思える。
以前から感じていた、「目標は小さいほうが継続できる」を、理論的に説明できた気分だ。

なお、本には続いてこんなことも書かれていた。
「1の能力が毎日1%衰退すると1年後には0.03になる」
0.99の365乗だ。
ぞっとした。
1日も無駄にできない。
0.03ではなく、37になれるように日々を送りたい。

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