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言い訳

生きる動力を探している。
他人と比較ばっかりしている。
ずっと同じだ、同じ日々の繰り返し。


中学の頃の友人Aから電話がかかってきた。

「そういえばあいつ、お前にMIX教えたら強くなるって言ってたぞ」

そうか、お前はそいつに音楽活動を、
YouTubeを教えたのか。
懐かしいそいつは友人Bとしようか。


中学1年の頃、Bとは、彼の家に行って
みんなでゲームをしたり
一緒に漫画を読んだりしたりしてとても仲が良かった。
彼はその頃からネットが強いイメージで
ボカロや東方などが好きで意気投合していたか。

2年からはクラスが遠く離れて話すことも無くなった。
自分が保健室に避難した時に
たまたま会ったりして少し話すくらいだった。

当時彼は「俺はリア充なのにリア充撲滅委員会(LINEグループ)のホストなんだ」と笑いながら話していたっけ。

そんな彼は今副社長をしているらしい。
動画クリエイターとして働いているみたいだ。


どうも、Aに言われた言葉が気になって仕方がない。
Bからそんなふうに言われるなんて思っていなかった。
ただただ悔しい。

分かっているんだ。
周りの同級生はどんどん有名になっていったり
Bみたいに好きなことを仕事にしていたり
みんな頑張っているのに、頑張れているのに、

同じように生きているはずの自分はなんで、


自分の、理想と現実のギャップがありすぎて毎日しんどい。

Bに言われた言葉なんて、
多分彼は「期待しているぞ」という意味で
言ったのかもしれない。

でも、自分には
「可能性は十分にあるのに活かせてないのが勿体ない」
というふうにしか取れなかった。

自分が捻くれ者なだけだと思う。それでも悔しい。
そんなの自分が一番わかっているから。


Aは割と人脈がある方だ。
彼はBの会社で内定が決まり、
弟子入りとして働くみたいだ。


映像クリエイターになりたい。
自分の世界なんて自分が撮りに行かないと生み出せない。
見えるもの、聞こえるもの、
全てを自分で表現したいと思ったから、
ただそれだけのために映像クリエイターになりたい。

弟子入りとしてテレビ局のバイトをしようとも考えた。
自分でたくさん動画を撮りに行って
インスタでリールを上げて運用することも考えたりした。

それでもAは持ち前のコミュニケーション能力と人脈で
自ら仕事を手にしている。

自分は今まで何をやってきたのか。


言い訳ならたくさんできるよ。

あのね、興味があることしか話すことが出来ないから、相手に合わせて会話ができるように、
会話を引き出す相槌のパターンとかも勉強したりしたんだ。

人脈を広げるために、
ネットの掲示板やコミュニティに参加して
いろんな人と会話をしたよ。

自分は自閉症だから、
対人関係とかめちゃくちゃ苦手だけどさ、
だけど、現状を変えたいから、
思いつく限りの努力はしたんだ。
でもね、

中々前に進まない。実ってない。
だからこんなの言い訳にしかならないんだよ。


とりあえず物理的に事を動かすために、
動画投稿を開始した。1月も投稿する予定だ。

水面下で次の企画を考えているから
今のうちに約半年分の曲を溜め録りして、
スムーズに進められるように考えている。

だけどそれだけじゃ駄目な気がする。

Bが言っていた言葉、Aの現状。
Aとは将来仕事どうしようかと言い合っていたのに。

自分はもう既に取り残されていた。


ここ数日、夜眠れなくなっている。

今を着実に生きることが大事なのは
わかっているのだけれど、
それでもこれからの人生と向き合わなければ、
これからどうするかを考えなければ、
仕事、住む場所、活動計画、私生活も、

こんなの、馬鹿でかい自分の
「名の知れたアーティストになる」という、
目標という名の夢を捨ててしまえば解決することだ。
なのに歌うこと、撮ること、創ること、表現すること、
それを世に出すことがどうも辞められない。
もはやこれは呪いだ。でもそれが心地良いんだ。

現実に戻ると非常に辛い。苦しい。


海で生活する魚たちはこの広い海の世界で
夢や希望の概念がない世界で自由に生きていた。

ガラス張りの水槽の向こう側はもう、
彼らが彩り創り出された世界だった。

だから、自分も魚になりたいと思った。
海の世界で、固定概念もない世界で、
毎日生きることだけを考える世界で生きたいと思った。

でも、彼らの世界に娯楽という概念も無いのだ。
それなら陸で生きたほうが幸せを感じられるのか。?


そうやって、
海で生活したいだの陸で生活した方が良いだの、
現実逃避の思考で常に何かから逃げてしかいなくて、
だけどどうしたらみんなみたいになれるかわからなくて、

上手く歩けなければ、
上手く息継ぎも出来ない。


海も陸も大して変わらない。

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