空き家の災害リスクを防ぐには

昨日は防災の日でした。
前回のnoteで空き家の災害リスクを詳しく説明しましたが、今回は長年空き家のままにしてしまった物件の対処法を簡単にお話しします。
対処法というと色々と想像できますが、今回はあくまで不動産的な対処方法について、メディアの方へ「防災の日に向けて」コメントさせていただいたので、そこから引用したいと思います。

◆放置してしまった空き家の解決方法

空き家による災害・トラブルは放置期間が長期化すればするほどリスクが高まります。放置してしまった空き家物件の解決方法を大きく分けて3つご紹介します。

・空き家の建物ごとそのまま売却

空き家を解体せずに物件がある状態で売却する方法です。不動産会社等を仲介する場合と不動産会社等へ直接売却する場合が考えられます。
【不動産会社等を仲介する場合】
不動産売却の中でも一般的な方法です。そのまま住むことが可能な空き家であれば中古住宅として、古すぎるなど資産価値がほぼない物件ならば「古家付き土地」として売却ができます。
【不動産会社等へ直接売却する場合】
直接不動産会社相手に売却つまり買い取ってもらう方法です。仲介より早く楽に現金化することが可能です。一方、不動産会社は買い取った物件を修繕などして売りに出すのが一般的なため、その経費が差し引かれ、価格は仲介よりも3割ほど安くなってしまうことがあります。

・空き家を解体し更地にする

空き家となった建物を解体し、何もない更地の状態にして前述の空き家の災害リスクを回避する方法です。建物がある状態より、土地の利活用を行ったり新しく家を建てたりと柔軟性があります。そのため、売却する場合も、買い手がつきやすくなります。一方で解体費用がかかることや、建物を解体することで「住宅用地に対する特例措置」という減税制度の特例が適用されなくなるため固定資産税の納税額が最大6倍になってしまうなど、所有者の支出が増える可能性があります。

・空き家を活用する

活用とは空き家をリノベーションし、借りたい人に貸し出すことを指します。居住用あるいは事業用としてリノベーションを行い、シェアハウスやカフェ、民泊など用途は様々です。
リノベーションする必要があるものの、所有権を変えずに投資物件に生まれ変わらせることができる方法です。

最後に

前にもお話しした通り、私は空き家の活用を推奨しています。
とはいえ、空き家問題で一番よくないのは、空き家を放置したままにすることだと考えていますので、空き家の所有者の方それぞれにあった対処法を見つけてもらうことを祈っています。

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