音楽で体を揺らす人もいれば、脳を揺らす人もいる

映像制作が何なのか分からない人に向けて、しばしばそれは家作りや料理に例えられたりします。建築家と設計図を書いて予算を見積もって材料を調達して...という具合です。脚本家が脚本を書いて役者ロケ地など諸々を揃えて...という感じで、面白いようにシンクロしててきっと、例え話として固定概念化しつつあるような気もしてます。

 何が言いたいかと言うと、そういうやり方をしている方からすると、この映像は全く意味不明の邪道中の邪道な制作方法を取ってしまっているので、その点悪しからずご了承願いたいということです。

 まず、ほぼ打ち合わせゼロ。
 但し、重要な確認事項は「音声の録音はしない前提」「全曲全ステージの収録ではなく、仕上がりも数分のダイジェスト映像」「使用機材はミラーレス一眼一台」この条件は絶対ですよ?という点。

 そうして生まれたのがこの映像です。
 ライブ中にUQiYOの「151A」という楽曲を使った列島縦断の実験企画があり、それが札幌で展開されている時にラジオパーソナリティであり音楽家である下川さんとのご縁があり、下川さんがその企画内で「151A」のリミックスを制作し、UQiYOと意気投合し、それがきっかけでこの日のイベントがあるという一連の流れをライブ中のMCで知りました。

 それを踏まえて、編集時にこの曲を軸にしようと決定。
料理で例えるなら、人の家に突然訪れたら、「庭にある野菜とか鶏で自由に何か作って」と言われて、その環境から得たインスピレーションで有り合わせの創作料理をしたと言えるでしょうか。

 建物にも料理にも、様々な用途、目的、ジャンル、シチュエーションがある訳で、映像にも色々なスタイルがあって良いのではないでしょうか。
 つまり、常に複雑化し続けている映像コンテンツに対して、一向に上がらない映像制作の工程やスキル、職の価値に対するリテラシーという構図の問題は簡単には解決しないので、都度都度の説明が必要だということですね。

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