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【開催レポート】第21回市民ゼロポイントフリートーク

第21回市民ゼロポイントフリートーク

開催日:2023年11月19日(日) 於:松本市中央公民館

紹介した本:栗原康著『はたらかないで、たらふく食べたい 増補版―「生の負債」からの解放宣言』(ちくま文庫、2021年)

紹介者:田多井(企画運営委員)

参加者:9人(企画運営委員含む)

当日のレジュメはこちら

企画概要については告知ページをご覧ください

開催レポート

 ブックトークでは、以下のような意見が出ました。どれも、栗原さんの見解はともかくとしても、「労働」というものの捉え直し、という点では一致しているように思います。

 「自己実現を仕事のなかでしたいが、それが難しい時代なので、働かないでたらふく食べたいというタイトルになったのではないか。」

 「各自理由はあるのだろうが、「働けない」とすれば、出来ないことを恥じる必要はない。」

「どれだけ人が生きやすいか、という問いが必要だ。例えばサルは、歳を取ると、群れから出てしまうが、そのサルもそこそこ食べられる状態になっている。だが、いまの人間社会は、そういった仕組みすらなく、このままではサル以下の集団になってしまう。」

「実用性や生産性を基本にしている社会と、働くことは別なのではないか?」

以上のような意見は、尊いものだと思いますが、こうした意見を触発できた栗原さんの本は、これまでゼロポイントが扱ってきた本のなかでは、比較的平易なものになります。
企画発起人としては、平易だが、著者がうったえたいことが明確な本は、ひとの意見を触発するものだということを、再認識させられました。

(田多井)

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